優妃 讃良の着物についておもうこと
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2006/05/03(水) 麹塵染め
呉服屋さんで、「麹塵染め(きくじんぞめ)」なる反物を見ました。

「麹塵(きくじん)」といえば、天皇の袍の色もしくは、それをお下がりして貰っている蔵人達の袍の色。
日本の麹カビの色の青緑色から「青色(あおいろ)」と混同された時期もあり、また逆に「中国の麹カビは黄色だ」と黄櫨染と混同された時期もあります。

その黄櫨染は、「室内にいるときは、暗い褐色で、戸外に出て太陽の光を浴びると、黄金色に光り輝く生地」だったのだそうです。
今は、その技術が失われたとも言われ、展示されている端切れなども、黄金色に光りそうにはありません。

という予備知識で、問題の呉服屋の「麹塵染め」です。
店員の話では、「室内の蛍光灯、白熱灯、戸外、戸外太陽光で色が違って見える生地」とのこと。
戸外は無理でしたが、蛍光灯と白熱灯でその違いを見せてくれました。
よくみかける無地萌黄に染めた紋意匠縮緬地。
これが白熱灯の下では、黄色くなりました。太陽光ならば金色にみまごう色にまでなると。

これは、粒子の異なる染料の二度がけで可能にしたのだとか。
他にも「紫無地地が華やかな薄紅色に」など、いくつかの色の組み合わせがありました。
昔の黄櫨染の「日の光の下で光り輝く」というのとは、似て非なる技術なのかもしれませんが、まさに、それを彷彿とさせるものでした。

紋柄も意味深にも桐と竹をびっしりと細かい柄でちりばめて。
着物の世界では、桐も竹も禁止柄ではありません。
装束の世界でも「麹塵」の方は、遠慮する色には含みません。

というわけで、何の問題もない色と柄ですが、

「この色で、この柄」

さすがに、煌々しく、美しいものです。
色無地は比較的気楽に着られる着物の一つなのですが、これは、さすがに着ていく場所を選んでしまいそうな。

って、ウィンドウ・ショッピングに終わっただけなので、残っているのは思い出のみ。


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