優妃 讃良の着物についておもうこと
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2006/05/14(日) 白生地からのおあつらえ(2) 
週間予報では雨とも出ていたし、昨日は実際、じょぼじょぼと降ってくれましたが、今日は曇りっぽい晴れ。
共働きなので、週末は晴れてくれないとね。
遊びも洗濯もできません。

さて、昨日の続き。
次は「染め上がってるものと、染めを依頼するのでは」の話。
「モノが安くなる」の基本は「大量に一度に生産すると安くなる」「手間賃の安い人(機械)を使えば安くなる」です。
超廉価な化繊着物は、同じ柄の生地を大量に作成して、決めたサイズでミシン仕立で仕上げますから安価になるわけです。
でも、いわゆる反物から見立てて買う着物は、基本的に一品一品仕上げられています。「浸し染め」の無地の類は「1枚も数枚も染液は同じ」という場合もあり、同じ色をまとめて染めると割安になるのですが、「2枚染めたから半額」ってワケではありません。「ひき染め」といって、刷毛で塗っていくように染める方法の場合は、前もって染めようが、依頼されてから染めようが同じです。
というわけで、着物の場合は「染めを頼んでも、染め上がっているものと同じかちょっと高いだけ」ということになります。
ところが、実際には「同じか、いっそ安くなる」のが普通です。

何故か?

それは、ここに「流通」というものがあるからなんです。
出来合いのモノは、製造者から一つまたは複数の問屋を通じて小売店にたどりつきます。問屋がそれぞれマージンを取りますから、手を経た分だけ割高になります。
一方、染めを頼める店の場合、大方は染め屋に直行です。中間マージなしというわけ。
「でも、そういう店って、そもそも出来合いの反物も染め屋直行なんじゃない?」
そうそう、自分の店でデザインして染め屋に染めさせている意欲的なお店もあります。店の意向の活きたいい製品を、中間マージンのない値段で販売しているので、狙い目です。
でも、そういう店でも「後から依頼」の分には乗せない額を出来合い品には乗せていることがあります。
これが「倉庫代」とか「店舗代」というもの。
出来合いの品は、いつ売れるか判りません。ですから、その販売までの予想期間の分を割り増しして乗せるのです。まぁ利子ですね。また、銀座など地代の高い場所に店を構える場合、店舗にかかる経費が高くつきますから、安い場所に店を構える店よりも、この割り増し代を高くするケースがあります。ま、場所柄、品物の回転が良いので「利子率」は高くても「想定期間」を短くして「利子」が安い場合もあったりしまから、一概ではありません。
というわけで、「好きな色に染めて」もお値段は、ほぼ一緒なんです。「好きな色糸で織ってもらう」もこれと同じです。「織る」の方が、時間で言うと「染め」よりかかりますが。


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