優妃 讃良の着物についておもうこと
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2006/04/08(土) 閑と金は作るもの
色々なことを書いていると、「随分、買い物してるわね、お金持ちなのかしら」とか「共働きみたいだけど、よく自作する暇があるわね」とか思う人がいるようです。

優妃んちは共働きです。だから、並の片働きの世帯よりは収入があります。一時期、仕事をしない時期がありました。その時は使える手元金に本当に不自由しました。

といっても、無尽蔵にあるわけじゃありません。世間で言う「勝ち組」なんて程には殿も私も成功してるクチではありませんので。

次に「手元金を作る」方法は、「必要経費を削る」ことです。
貰うお金が一緒でも、使うお金が少なければ、手元に残るお金に差が生じるのはお分かりの通り。
締り屋の祖母や親の下に育ちましたので、「同じモノは安い店で買う」なんてのは得意中の得意。「トイレット・ペーパーや箱ティッシュはクリネックスの最上品香り付きでなくちゃ嫌」なんて贅沢も申しません。
そもそも、働いているってことは買い物時間も遅くなり、否応なく肉も魚も野菜も「半額セール」状態。日持ちしませんから買出しは毎日。
で、何でもかでも安物ばっかりにすると、みみっちくなりますので、要所要所で、いいものを使います。
例えば、塩とか醤油、味噌。100円の塩化ナトリウムを使おうが、千円の自然塩を使おうが、一回の食事に使う量なんてたかがしれています。つまり、一回の金額なんて一食分の食費に比べたらモノの数ではないってこと。その割に、これによって料理の美味しさは格段にアップし、「うーん、料亭並」なんて気分になれます。

着物はねぇ、箪笥5棹に等しい量があります。でも、私の本当の購入物なんて、10枚は既に越えたと思う化繊の着物と数枚の正絹モノ程度。
婚姻時に持ち込んだ着物だって、箪笥どころか、桐の衣桁で済んでしまう程度(訪問着1、付下1、江戸小紋1、更紗1、道行1、袋帯2、名古屋帯(礼装クラス)1)+親からのお下がり(大島1、小紋1、ウール2、銘仙1)ってとこでした。
残りは「祖母の遺品」「大伯母の遺品」「叔母のお下がり」などなど。昨今、私の同年代から下以降で着物を着るのは一般的ではなくなった上に、私の親から上の年代は常識的に着物を持ってるので、親戚筋を中心にほぼ全品が私の元にやってくる次第。

また、自分で買う着物は、ツネ日頃の食品と同様に「同じものなら安い店で買う」です。結城やお召しは同じ織りのものを探しても、10倍位の差があります。勿論、片や「手織り、超絶技巧の絣入り」で、片や「機械織りで縞か無地」ですけどね。そうやって足と時間で稼いで見つけた結城は反物で5万円、白鷹お召しは20万円(いや、十分高いけど)、小千谷縮は1万円。白鷹お召しは縞だし、小千谷は無地。絣が入っているのに比べると同じ店で売っているのとでも半額です。また、展示会や銀座など賃借代の高い場所に店を構える場所での商いは、どうしても場所代を乗せざるを得ず、割高になります。「店主が織り元まで行って仕入れてきた」という店は、安穏とした店より割安なのです。

「居合わせた業者に希望の品を作ってもらう」って、一見高そうに見えますが、実は「作る=売れる」なので、在庫として維持しておく費用を積まなくて済むので、意外にも割安。しかも、好きな色や柄が入手できます。洋服と違って、既成のものでも大量生産するわけでないので、一品一品作っても制作費に差は生じないのです。

足袋、肌襦袢、腰紐、帯締め、帯揚げは、「きもの市」などで特売するのは見逃しません。先日も「足袋100円」「ウール腰紐3本組100円」をゲット! また、京都は祇園の幾岡屋さんも愛用。舞芸妓さん御用達のここは、普段使いの小物に安いものがあるのです。帯締め、帯揚げはここだと各2千円。しかもいい色が豊富に揃っています。

後は「縫えれば勝ち」ですね。いくら反物が安くても、お仕立て代がセールになることは滅多にありません。
決して上手くはありませんが、まぁ縫えるわけでして。

で浮上するのが「いつ、そんな暇があるの?」でしょうか。
みんな、そんなに多忙なんでしょうか。
まぁ、遠距離通勤してますんで、デザインとか型紙をどう作ろうかとか、布をどう切り分けようか(最少で何Mいるか)、縫う順序は、なんてのは、電車の中で考えています。この時間はかなり使います。といっても、片道1時間もありますので、時間は否応なくたっぷりあります。
買出しや製作・縫製は主に休日に行います。休日というのは、殿も姫も自分の趣味に時間を使う日。洗濯は全自動式だし、掃除は掃除機だから、そう手間はかかりません。料理は煮込みモノ(煮込みといっても、和洋中色々多彩)を中心にすれば、ストーブに鍋をかけて、その前に陣取って裁縫ができます。
平日は、帰宅したら、茹で物か煮物用に鍋に湯を入れて、沸かしているうちに着替えて、煮立つ頃に材料入れて、一煮立ちしたら、ストーブに移動。一煮立ちする迄の間に他の切り物(サラダとか、刺身とか)の処理。焼き物は処理してオーブン・レンジにつっこむ。
これで出来上がる迄の30分から1時間位手が空きます。
夕食を食べ終わったら、家族の団欒とTV(かビデオ)視聴しながら手を動かす。

ま、毎日、こうなわけではありません。構想が煮詰まっていないときには着手できないし、イベントが終わると疲れて一日中ベッドにゴロゴロしてたりするし。仕事で残業して、終電競争(終電に間に合うように、乗り換えの駅で走りまくること)してたりした日には、なーんもできないし。
縫おうと思ったら、こんな時間帯を使ってるョって次第。

頭を使えば、お金は使わないで済むし、時間は細切れでも沸いてくるんです。


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