優妃 讃良の着物についておもうこと
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2006/03/26(日) 礼装は、洋装も和装も大変
某サイトで、「生まれて初めて、着物を着た。しかも、結婚式の新郎の立場で、紋付袴姿」という話が出ていた。着た当人の感想は「きつくて、苦しくて、あれは、数寄者や趣味人の着るものだと思った」と。

実は、礼装というのは、洋装和装問わず、かなり、辛いものです。
着物を着慣れている人でも、礼装の着用回数が複数になる人は稀です。
でもね、洋装の礼装の着用回数も実は稀なんですよ。
男性の場合は、タキシードにしろ、燕尾服にしろ、背広を着慣れているなら、かなり近しいですから、辛さは緩和されます。
が、これが、「工場の作業ラインで働いていて、行き帰りも作業服のまんま」という人にとっては、ワイシャツやネクタイですら「うぇ〜」なんです。
まして、女性の方は、新婦ともなれば、打ち掛けを回避するなら、ふんわり広がるお姫様ドレス。このドレスは、普段着ているどんなものとも異なります。着慣れているのは、演劇関係者位なものでしょう。
もちろん、このドレス。かつてのコルセットとまでは行きませんが、ロング・ブラとか、3in1という、胸下からウェストにかけてボーンの入った下着を着用します。下は、場合によっては2枚も3枚ものチュールのペチコートを重ねて着用します。この下着の経験者も決して常識ではありません。その上に、ドレスの裾の扱いは、普通の洋服とは全然違います。
「長く裾引く、トレーンのドレス、その上に更に長く引くウェディング・ベール」なんて、うっとりものですが、こんなものを着た日には、打ち掛けどころの騒ぎじゃありません。
持ってみればわかります。イマドキ、ウェディングドレスを正絹で作ることは稀で普通は化繊。化繊は同じ程度の正絹よりも重い。つまり、ウェディング・ドレスは、とっても重いんです。
慣れていないとこの重さに振り回されてしまうわけです。
つまり、打ち掛けに匹敵する洋装は、着心地も打ち掛けに匹敵する大変さがあるというわけです。

「そんな、すごいドレスじゃなくして、髪型も普段のをちょっと良くした位なら楽だもん」というなら、着物だって、打ち掛けじゃなくて、お振袖にする、訪問着にするという選択肢があります。訪問着なら、文金高島田でなく、普通に軽くまとめただけで格好がつきます。
だから、軽くするなら、洋装でも和装でもどっちも軽くなる。

でも、問題はあって、洋装の場合は、軽くすれば、普段ちょっとめかしこんだ格好に近く、洋装で暮らしている大方の人には経験アリになりますが、着物の場合は「ちょっとめかしこんだ格好」程度でも経験ない人は随分いることなのです。
「訪問着に袋帯をお太鼓に結んで」「振袖にフクラ雀」といえば、チョイと前なら正月には着てたんですが、今や、そんな家庭も既にレア。

こうなると、和装は軽いレベルでも敬遠したり、経験して「もう、こりごり」なんて話になりやすい次第。

着物には「草履」という大敵もいます。「着物を着たことがない」人ってのは、「草履や下駄も履いたことがない」ことも多いです。
となると、「ハイヒールを履いたことのない女性が結婚式でハイヒールを履く羽目になった」のと同様に「一歩歩く都度に激痛が・・・」なんて人魚姫のような事態になるのでした。


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