優妃 讃良の着物についておもうこと
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2006/03/21(火) 平成復元 源氏物語絵巻を見る
今日のカテゴリはやはり「装束」でしょうか。
殿の会社は祝日は休日扱いではないので、いつものように出勤していきました。
姫は渡英中だし。
一人で、五島美術館に出かけることにしました。
絵巻物を見に行くのですから、ちょっと気張ってみましょうか。
というわけで、袖丈1尺5寸の黒地塩瀬に手書き友禅の飛び柄地の着物に、紅梅色の縮緬帯、萌黄の袴としました。

駅に行くと、折りよく、湘南新宿ラインが来ました。まずはこれに乗って渋谷を目指します。
渋谷駅でお昼をして、東横線に乗ります。この駅構造もなくなる予定だとか。
混んでいると思ったら、次の駅の代官山で大勢降りて、カラッ!
以前はほとんど乗降のない駅でしたが、今は注目のスポット。
自由が丘駅で大井町線に乗り換え。ここは乗り換え駅で交差していた関係から早くから立体交差駅となっており、幼稚園の時代から変っていません。でも、こちらにも「駅改良工事」の文字が・・・

上野毛駅で降りて、お屋敷街の間を抜けると五島美術館に着きます。
空いていると判りにくい道ですが、「らしい人」が並んで歩いていくので、丸判りでした。

入り口に「1時間待ちです」と貼り紙がありました。指示に従っていくと、外縁にまで椅子が並べられ、座って待つことができます。
年配の参観の多い五島ならではの配慮のようです。
持参してきた「よみがえる源氏物語」を見ながら、どの辺を注目してみようか、なんてやっていると、1時間弱はあっという間に過ぎました。
行列の最後の部分は立ち並びなのですが、反対の壁はグッズ売り場。元絵の絵葉書、今回復刻の絵葉書、原寸複製品などが壁に飾られています。何買って帰ろうかと、ここでも楽しく。

「行列は、順番通りにご覧になりたい方のものです。必ずしも、お並びになる必要はなく、好きな順序でご覧になって構いませんので」との案内者の言葉。
アドバイスをありがたく受け取って、行列には並ばずに、逆順で、隙間から覗き込む方法を取りました。
飾られているのは、元本のデジタル複写、以前の複製絵、今回の複製絵の3組で一つになります。これが全19組。また、五島美術館所蔵の原本や紫式部日記絵巻も公開されていました。

今回の複製画の特徴は、「科学的分析によって浮かび上がった文様の描き込み、貝殻粉(なんと言うのか)を利用した生地の質感の表現」など、原本が描かれた当時ほどこされていた技法を適用したことではないかと思います。

平安時代の暗い寝殿の中でほのかな灯台の明かりに浮かび上がる美しさには必要な技法かと。
が、場内は暗いものの、絵は明るく照らされて、そういった雰囲気は感じられません。ちょっと不満と思ってたのですが、ひょいと思いついて、目線を下げてみました。斜めに掲示された絵巻は、立って見ると、丁度真正面に見るようになります。
これを、斜めに見えるように目線を絵巻の下端まで下げます。
床に置いた絵巻を座った状態で眺める視点にあたります。
おお!銀色に光り輝く部分が浮き上がってきました。
二倍織物の浮き織り部分の絹の艶、透ける桜重ねも「薄ピンク」の単色でなく、「白地の表から紅の下の衣が透けてる」ように変ります。末摘花を訪れる源氏の足元の秋草にびっしりと置く露。うわー、うわー、一気に幻想の世界に。

お土産には、大型版の絵葉書一式と、元絵のレターセット。
レターセットといっても裏面一面にプリントしてるので、そのまま飾ってもいいようなもの。元からある定番品なので、五島美術館分しかないのが残念。
復刻絵をクリア・ファイルにしたのもあって、これも一枚。
今、会社で使っているのは、京都で買った、若紫の巻の絵だけど、この仲間が増えました。

この美術館はお庭もポイントです。坂というか崖に建てられた敷地なので、庭のここそこに急勾配の小道が走っています。一番下は池。
ここが五島家の別荘であった頃は、そのまま多摩川の岸まで何もなかったんじゃないかなと思います。
今は、住宅やマンションが立ち並び、川は全く見えません。
暖かな日差しの中、しだれ桜が満開でした。

そうそう、東京で、今日、桜の開花宣言が出ました。
梅が1ヶ月も遅かったので、桜はどうなるかと思っていたのですが、なんと、例年よりも早い開花とか。見頃は4月の9日辺りとか。
今年の一年生も桜の下で入学式を迎えることができそうです。


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