優妃 讃良の着物についておもうこと
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2006/12/20(水) 伝統工芸職人展
東京駅には「メディア・コート」というフリースペースがあり、とっかえひっかえ、色々な催しが行われています。
物産展があったり、新製品見本市があったり、ライブまで。
この日にあったのは、「伝統工芸職人展」でした。
お正月を前にしてからか、凧、羽子板、草履にツゲ細工、組紐。
丁度、時計の提げ紐がほしかったとこなので、小豆の皮色のを物色。
横にフリーに編んだ細紐も下がっていました。ちょっと前なら、和髪を結うように、この時期のアクセサリー売り場に並んでいたものです。今は私は、京都に行く都度に向こうで調達しています。でも、小豆アイス色のが気に入ったので、これも選択。
たら、「これどう?」とネクタイを進められました。
組紐は、帯締めなどのような細い紐以外にも、装束の提げ緒など広幅のものも織っていました。でも、ネクタイって、幅が太くなるものだから、どうやって織ったんでしょうね。帯のように坦々と織っただけではこうはなりません。

でも、なーんか気に入ってしまったので、1本。
紫の糸をメインに、さまざまな糸が混じっているので、何色のスーツにでも合いそうです。

次の日、今度は、草履に目が行ってしまいました。畳表風のに赤い鼻緒の。一番安いタイプです。お姫さんの学校に行くときの着物用の上履きに一足ほしかったので。
「大きめだから、安心だよ」
って、幅も長さもたっぷり過ぎです。
どこかで「草履は足がちょっとはみだす位が良い」と聞いてたし、手持ちの草履はなぜか、みんなそういうサイズ。
なんで、今更、大きなサイズのなんていらない。
「これ、大きい」
「んじゃ、こっちはどーだ?」
山の下の方から、ちょっと小さめのが出てきました。
畳表風の面もさっきの安っぽさ丸出しより綺麗だし、裏はウレタン張りでなく、まっとうな草履の裏。
さっきのは千円で、こっちは千五百円。ちょっと高めっですが、草履にくらべりゃメチャ安。早速購入。

和服が着られないってことは、こういう職人達の作るものの販売量も減ってるってことなんですよね。
ネクタイという新分野に打って出るにしても、限界があります。
だいたい、ネクタイだって、手組みのソレとプリントの大量生産では金額に格差。多くの人は「前にぶらさがってりゃ、100均ので十分」なんてのやら、果ては「クールビズのクセで、冬場もノーネクタイ」なんてのすら登場。ネクタイ業界時代が驚愕状態。

「いい仕事」とか「長持ちする」なんてのを、忘れていく人が多いように思います。凧揚げや羽根突もイマドキの子供がするという話も聞きません。財布に根付けが付いているのも珍しい。

手間はかかるから、もっと楽して収入を得たいと思うモノも多いから、職人達は後継者難。売れ先も、後継者も、そして、トドメに道具を提供・補修してくれる職人が先に廃業したり、材料を栽培していたところがなくなっちゃったり。

商売熱心な組紐屋のおっちゃんは、「東京で店出すときに連絡するから」と名刺を交換しました。
たら、ウチの近所のデパートにも来るんだとか。
着物を着ると知ったら「もっといい、帯揚げあるんですよ。そんときはもって行きますから」とにーこにこ。
こういう商売熱心なおっちゃんのいるとこは、ちょっと安心な気がする。

前にここに来てた「江戸職人展」のときのツゲ細工の職人さんは「店は持っていない」とかで、こちらの好みのものを彫ってくれるといいなぁと思ったんだけど、果たせず仕舞い。
腕も必要だけど、「売り込み」ってのも大事。

コンピュータ・エンジニアなんて、比較的最先端なエンジニアでも、積極的に営業と売り込んで、初めてお仕事がもらえる。
伝統工芸もそういう点がんばって欲しいなぁ。


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