優妃 讃良の着物についておもうこと
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2006/10/12(木) 七五三の服
まもなく、七五三の季節。
呉服屋周りでは、あまり活発ではないけど、サイトの呉服屋さんは、元気だし、何よりも元気なのは、写真屋さんや貸衣装屋さん。
昨今は、正月にも着物を着ないので、女児なら3つのお祝いしたら、次は7つのお祝いまで、着物には無縁、その次は成人式、なんて人は珍しくないどころか、至って標準的な着用状態。
男児なら、5つのお祝いしてもう着物とはご縁なし。成人式に着物というのは、男児では、まだ一般的ではない。次にあるとすれば結婚式。
こういう状態では、購入したり仕立てたりするのも無駄が多い気がします。
チョイと前までなら、七五三で新調してもらった着物を次のお祝いのときまで、揚げを直して貰いながら着用しました。
一ツ身が着れなくなるのが3歳、ここで三ツ身に替え、7歳で四ツ身に替える。この四ツ身自体を「本四ツ」に仕立てておくか、13歳辺りで新調するかして、本裁ちの肩上げ付に移動。15歳位で、肩上げ無しの本裁ちになります。
男性も同様。15歳位までは、女児と同じく、肩上げ、腰上げのある着物です。15歳位で身長も一定になりますので、ここで本裁ちを仕立てます。

昔は、こんなやって、成長の祝いの単位で一張羅の着物を新調してもらいましたから、家族の他の人の祝いの際にも、その着物を着用することができました。
お姉ちゃんが3ツのお祝いしたら、弟のときにはお姉ちゃんはその着物を着るとかってできました。

ちょっと問題なのは、男の子かな。
一般的には、男の子の七五三は5歳の一回だけ。ここで羽織袴を新調して祝います。
本義では、3歳は男の子も祝い対象なんですが、一般的じゃない。

そうすると、「お姉ちゃんの7つのお祝いに家族で出かけるのだけど、3歳の弟の衣類はどうしましょう。家族全員着物なんだけど」
なんてケースが起こるわけです。

本来は、3歳児は、日本でも外国でも、フォーマルな席に連れ出す年齢ではなく、ベビーシッターだのねえやだのをつけてお留守番の年齢。
でも、核家族でお手伝いさんも習慣も薄れた現在、3歳児といえども、同伴せざるを得ない状態です。
洋装なら、黒の半ズボンに、白ワイシャツに蝶ネクタイ辺りがよく見かける格好です。
じゃ、和装では?
和装の場合も似たようなもので、着物に袴。羽織は着ません。
洋装でジャケット無しなのと同じです。
「着流しではだめですか?」ですが、その子が着物に着慣れていないのであれば、なおのこと、袴をオススメします。着流しは、着慣れていないと、きちんと正座しないとカッコウがつかず着崩れやすい。
袴の場合は、多少足を崩していても袴の襞で見えにくく、サマになります。一見、一枚余計に着ているので大変そうですが、逆に着崩れにくく、立ち居に洋服との差異が少なくなります。
「きちんとしてろ」というのが無理なのが3歳児。
きちんとできなくても、ソレっぽく見える袴は便利です。

それに、子供って、案外と見ています。
「おねえちゃんのお祝いだから、おねえちゃんが一番いい服着てるのはいいとして、おかあちゃんも、おとうちゃんも、おばあちゃんも、きれいなきもの着てる。」弟や妹にしてみれば、自分の祝いじゃないからって、大人の同伴者は礼装なのに、お子様だからと、普段着では、いかにも仲間はずれだってこと位、わかっちゃいます。

兄弟のいる場合、その兄弟の分もそれなりの着物を用意したいものです。

もっとも、「他の子の着物の用意を考えると面倒臭くなってきたので止めた」なんて例もありました。
長女は3つも7つも祝ったのですが、次女は3つだけ、三女は全くなし。七五三以外全く着物を着せないこの家では、他の子の祝いの際に同伴に着られる着物がなかったのでした。
いや、実家では「買ってあげる」と言っていたのだけど、女児3人の着物の面倒なんて見たくないって思ったのだと。
娘達は着物好きそうなのだけど、親には各自に既成浴衣一枚買い与える根性はないようです。

そうやって、着物着ない人の家では、着物を着る習慣が伝わらないんだなぁと。
私んちだと、親の分はいくらでもありますから、子供の分も用意するし、普段うろつく店で「あ、これは娘のにいいかも」なんて娘用に調達することもあります。一緒にいれば「いいのあったら、買ってあげる」とかって、浴衣の好きな柄のを選ばせたりとかもしたし。
「腰紐!」「帯の色が合わない!」なんて言うなら、こちらの手持ちからホイホイと見繕えばいいし。

今、14歳、中二。十三参りはまだ一般的ではありませんから、普通なら、七つのお祝いの四つ身はもう着られないし、成人式まではまだ間がある、なんて一番着る着物のない時期。親の若いころの着物があれば、着せるとこでしょうけど、そろそろ親だって「持ってるのは成人式の振袖位」って人は少なくない時代。大振袖では、格が高すぎて行ける場所には限りがあります。

そういえば、祖母の生誕100年祭。ウチは姫も着物の予定だけど、従妹の娘達は何着てくるでしょうか。って、洋服だろうな。
15歳、13歳、11歳の女児の着られる着物はあの家にはない。


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