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2005/07/27(水)
寺町通りを下がる
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昨日、12時近くにやってきたというのに、殿は、朝から元気に「水汲み」に出かけた。 殿の今回の滞在目的は「京都の井戸の飲み比べ」。 まずは、名水と名高い、梨木神社の染井の水。
朝も早くに行ったら、井戸には長蛇の列。飲食店らしき人が沢山のタンクを抱えてもいたとか。
「水の良し悪しは米を炊くと判る」とかで、早速、その水でご飯を炊いて朝食にした。 枡形の商店街で買ってきたという塩鮭と、買い置きの漬物がおまわり。
今日のお出かけは、「寺町を下がっていこう」というもの。 今回の家は今出川通りから寺町通りを上がったところにある。 だから、これをずっと南下していけば、新京極に行き着くという寸法。そして錦天満宮の水を夕食用に貰ってこようと。
くっそ暑い、炎天下を日傘をさして寺町を下る。 京都の暑さは、直射日光よりも「空気が熱い」方が強い。だから、日傘をさしていても、あまり暑さに差異がない。オーブンかサウナに入っているようなイメージ。 とはいえ、無帽では、頭が焼けるので、やはり日傘や帽子は必要。 今出川通りを越えると、右手に京都御苑を見ながら寺町通りを行く。しばらくすると、梨木神社への小路がある。知っていないと見過ごしそうな、獣道をマシにしたような道。まっすぐ染井に通じている。一人水汲みに来ていた。 染井の水は、ミネラル分は少なそうな、スッキリ系の水。わずかとはいえ、熱気の中を歩いてきた者には嬉しい冷たさ。 更に少し下がると魯山寺。ここの水は梨木とさほど離れていないのに、ミネラル分が多い。苦味があり、不味い。 ここは紫式部が住んでいた「中川のほとりの家」跡地だそうな。 その頃は京都御苑は藤原道長の屋敷だったので、家下がりをしていても近くに住んでいたことになる。 庵ほどの小さな建物であるが、草木に気を配っており、このときは桔梗が見頃。桔梗は9月の花だと思っていたのに、7月末に間見頃とははてさて。 母屋は書院造りで、広廂がるとこは平安っぽい。更に縁側があり、階(きざはし)を降りたところに木造の台がある。 木々が豊富というわけではないので、そう涼しいわけでもないが、整頓された庭を見ながら扇子を使っていると気分は涼しくなる。
右手にあった京都御苑がなくなると、丸太町通り。 これを越えると、左手に下御霊神社が出てくる。ここの水はあまりおいしくない。渋みと苦味がある。でも、汲みに来ている人がいた。お茶やコーヒーの水としてはカフェインの渋みが取れて丸いいい飲料になる。
更に進むと、「進進堂ベーカリー」発見! 「こげパン」の京都案内の本に出ていた店。本では百万遍の方だったように思うがこんなとこにも。 5月に京都に来た際、烏丸錦小路辺りのタナカコーヒーで朝食にしたのだが、この店が使うパンが進進堂の。 時間も頃合の昼過ぎ。カフェを併設した店内に入る。 で、お土産に、昔は「コッペパン」と呼ばれていた、フランスパン風に若干固めの皮を持つパンを買って出る。 東京は秋葉原にも類似のパンを焼く店がある。親の世代の「懐かしいパン」らしい。 寺町も二条になると店が続くようになり「商店街」なイメージになる。 その一角が一保堂茶舗の本店。お煎茶もお抹茶も依頼されると、抱えられる程度の茶箱を取り出して缶に入れ、ラベルを貼る。 そして念願の「お番茶」もオーダー。デパートに出している店舗では、「数に限りがあります」と詫び状が出ていたが、本店はそんなことはないようだ。 京都では、どこのお茶屋でもお番茶が買える。今回も枡形の商店街の茶屋で買い求めたものを使っている。 さて、一保堂のはやはりおいしいのだろうか?
京都市役所を過ぎると、御池通り。これを越えると寺町はアーケードになる。 三条まででのポイントは、鳩居堂と古本屋さん。 鳩居堂は和文具の老舗。東京銀座にも店がある。 古本屋さんは数軒あるけど、中でも、昔ながらの店の作りでばったん庄子に本を並べている店は一見の価値!並ぶ本も和綴じの本も多くドキドキな店。 軽いとこでは、ハンコ屋さん。通りに出しているのですぐに判る。名前のハンコやお茶目なイラストのハンコが楽しい。 新撰組や陰陽師関連、平安装束風のがあるのは京都ならでは。 三条を過ぎると寺町商店街と新京極に分かれる。 手軽に「京都土産」を買い求めるには新京極が向いているが、混むので嫌い。寺町商店街を下る。入ってすぐにスキヤキの老舗がある。ここも建物が古い。向かいはウイロウ屋さん。興味があるが、なぜか買ったことがない。 錦小路まで行ったら、東に入る。新京極の通りを越えてどん突きが錦天満宮。夕食の水汲み。 新京極の通りで、「本家西尾八橋」を見つける。一つが250円で様々な味のアンコがある。オーソドックスな餡ナシの板だけのやニッキ味でつぶ餡入りから抹茶、ソーダ、ミカンに桃に、いったいいくつあったろうか? 京都駅でも西尾のは買えるが、この店のようには選択の余地がない。 なんてウロウロとしていたら、5時ではないか!錦小路の閉まるのは早い。走るようにして、惣菜を買い求める。 錦も多少は行きなれて、魚、野菜、漬物、惣菜を買い求める店が固定してきている。
夕食は、魚は甘鯛(ぐじ)の切り身。皮付きで焼いてあるのは滅法高いので、切り身でケチる。しかし値段違いすぎ。 惣菜店で、3点程を買う。
錦天満宮の水は、飲んでも丸い味で、ご飯を炊くとふっくらを水を含んで、弾力のあるおいしいご飯。
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