優妃 讃良の着物についておもうこと
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2005/07/13(水) 正座と下駄と
日本の伝統的なものの一つが「正座」と「鼻緒のある履物(下駄とか草履)」である。
思うに、これが苦にならないためには、骨格の対応を必要とするようである。

まず「鼻緒」の方。60代以上の人には、大方「下駄足」と呼ばれる足になっている。これは、足の親指と人差し指の間に丸く空間が出来ている状態を言う。この空間に鼻緒を挟んで履く。
この空間がないと、鼻緒が指の間で苦痛を与えるし、足袋や裸足の親指と人差し指がぴったりと合わず、綺麗ではない。

次に「正座」の方。外国人が正座できないのはこの骨格の問題が大きい。日本人でも全く正座をしないできた人は同じように正座ができない。
これもまた、小さいときから正座をすることで、骨格が正座に都合のよいように配置されるからである。
モデルには適切ではないO脚は、正座に適した骨格である。
膝も大きく発達し、若干膝部分が前にでっぱって、二つ折りが可能になっている。
これにより、座ったときに、膝上の骨と膝下の骨が完全に重ならず、重さを分散する。また、尻を踵(かかと)で受け止めるのでなく、土踏まずで支える。普段の崩した座り方としては、膝下部分を膝上部分のすぐ脇に並ぶようにする。尻は足でなく床に直につける。
腰から上の体重も、膝上部分の体重も膝下にも足にもかからないので、しびれは起き難い。
この崩した座り方でも、着物を着てしまうと、足を揃えた正座と余り差のない見目になる。膝までの洋服の裾ではバレバレになる。着物というのは、正座しなくてはいけない代わりに、こういった都合の良い部分も持っている。

若い人が「夏は浴衣よね」と思い立ったように着ると、「下駄が痛くて、歩けなくなった」とか、「カッコつけて正座してたら、立てなくなり、友人に抱えられて帰った」なんて笑い話も骨格の不対応によるもの。「習慣や経験が足りない」という言い方になることが多いけど、実は「骨格が対応していない」から。

正月にも着物を着る習慣のない家で、七五三だからと振袖や羽織袴の子供達が辛そうに歩いていたりすると、同じことを思ってしまう。レンタル屋によっては、運動靴のように覆って、草履の鼻緒の柄を描いた「履物」を合わせてくれるけど、それはそれで、ちょっと「ぶぶっ」と。

「着物を着る」ということは、「着る」そのものだけでなく、立ち居振る舞いも大事であることは、知られているが、骨格の対応のために長い経験が必要だとは思わないかもしれない。

で、「長い」といっても、半年位で下駄足も、正座用の膝もできてくる。バレリーナが「一回でも正座しちゃ駄目よ」と言われるのもそのせい。意外にも日本人ならすぐに骨格は対応することが多い。

最後、正座のシビレ防止のコツ:
立つときに、足首を立てて、足の親指を反らして、床につけるけど、ここで、かかとに尻で力をかけて、指の反ったとこに力をかける。足のシビレの即時解消のテク。かなり酷いシビレでも「歩ける」ようにはなる。
また、この方法は、立ち上がる動作を用いているので、シビレたことが、傍目に判らないという良い点を持っている。

正座中は、踵(かかと)でなく、足の土踏まずに尻を乗せ、左右の親指を重ねるようにする。この指をたまに、上下入れ替えるる。
シビレは血行不良なので、ちょっと動かすと血は流れるようになる。(但し、膝ができていないと、この体勢自体が取れないらしい)


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