優妃 讃良の着物についておもうこと
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2005/06/21(火) 欲しいけど不要なキモノ
入梅宣言はされましたが、余り雨が降りません。
紫陽花も咲いたのに、雨がないと、ひからびたように見えてどうも。鉄線は第二段が咲いています。遅咲きのツツジとサツキはそろそろ終わり。
梅の実は着々と膨らんでいます。
「一番上まで咲いたら梅雨明け」な立葵は既に上2,3輪を残すばかり。今年は梅雨が短いのかしらん。

で今日のお題。
呉服屋に行くと、やたら勧められるモノの一つが黒紋付。
言い方としては、「必要になるものですから」と言うのと「必要になったときに誂えるのは縁起が悪い」ということで、「結婚を控えた人」「成人式、もしくは19歳の厄年」の人をはじめとして「持っていない人」には「諾(うん)と言うまでは放さない」程の強引さで売り込んできます。うっかりしていると、ムツキを付けた子の分まで買わされかねません。
元々は、庶民の最大礼装服なわけで、葬式に限ったものではなかったのですが、昨今の万事略式化に従い、和の稽古事もしていない女性が着る機会と言えば、家族の葬式位になってしまった次第。値段・質ともにピンからキリまであり、「身分相応のもの」といっても、どの辺が「相応」なものやら検討もつかない。

似たようなものでは「黒留袖」こちらも、単なる(?)礼装の一つなのに、今となっては結婚式の身内でもなければ用はありません。
加賀友禅、京友禅、江戸友禅をはじめとして、日本刺繍に中国刺繍など、伝統的なものから斬新なもの、プリント技術で見た目の割りにはお値段手頃など百花繚乱。

更に、昨今の葬式や結婚式の場合、「貸衣装」というものもあります。「身内のとき数回」と割り切るなら、借りようと割り切ってしまうのも一つ。「黒ければいいんだろ」と言わんばかりの化繊の黒紋付よりはマシなんじゃないかと。

「既にあるのだけど、箪笥の肥やしにしておくのも」という場合、着ようと思えば、着る機会はいくつかあります。

まず、黒紋付。袴をはくとホラ宝塚の生徒さん。ティーンの娘になんか正月に着せてもなかなかいい雰囲気です。卒業式や入学式なんかにも良いです。
ウチのお姫さんは小学校の卒業式に黒紋付に袴を穿いて、お世話になった学童保育園などに挨拶に回りました。
祖母の葬式も黒紋付に袴でした。

正月を威厳めかしくしつらえるなら、子供には黒紋付に袴、大人の女性は黒留袖などとやると、なかなか「お大名のお正月」。
もっとも、家族全員の合意がないと、「揃って」にならないですが。こうなると、お父さんは黒紋付に仙台平の袴でないと。

キモノ市でも、振袖と並んで留袖は陳列数の多いもので、惹かれてしまうのですが、「いらないなー、でも綺麗だなー」と一山ひっくり返してしまう私でした。

ちなみに「黒」を「喪」の色とするのは、西洋の考え方。
明治時代に黒を喪服とすることが定着したそうです。
日本では「一番上級の色」でした。装束でも、最上位の束帯姿は黒です。冠婚葬祭に黒を着るってのは、そういう意味でした。
ちなみに、古代の日本の「喪」の色は白、仏教が入ってからは鈍色(にびいろ)という青鼠色を用いました。また、親族ではないが、関わりの強くあった人に対しては「心喪」といって花田色(青磁色に近い)を用いました。他の列席者は喪の色ではなく、礼装(位に従った色の束帯)を用いました。

今黒地のキモノがマイブーム。黒地小紋などが増殖中です。
また、なぜか、夏モノの薄物には黒無地は普段遣いOKなのか、スケスケの紗の黒無地、織り柄を浮かす紗紬など色々あります。


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