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2005/06/14(火)
お相撲さんの礼装は −男の礼装着物
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先日、相撲部屋の親方が亡くなり、TVで協会葬の様子を流していました。 中央部に大勢、黒紋付の羽織付に縞の仙台平を穿いた人たちが見えました。これらは、現役・引退の力士や関係者なのでしょう。
お相撲さんは、結婚式には紋付袴。葬式も紋付袴。 いや、一般男性だって、昔は冠婚葬祭の参列には紋付袴でした。 ところが、いつからか、黒スーツを「礼装」として、下っぱの者が着物を着ていくのが難しくなってきました。
女性の着物姿はそんなことないんですけどね。なぜなのでしょうね。結婚式ならば、、「黒紋付ははずして、色無地に無地袴」といった対応もできますが、葬式となると、そうもいきません。 格は本来、洋服にも着物にもあって、「洋服がコレコレなら、着物ならコレコレ」となる筈なのに、袴姿となれば、黒スーツより上と見るか「着物を着慣れている職業の人間」となるようで。
そうそう、内親王の婚儀の際には、ウチキ袴といって、切袴に十二単の単と上着を一枚着た格好になるのですが、これに対応する男性の衣類はモーニングなのですよ。明治時代に定められた政府高官に対する礼装の規定なのですが、どうやら、一般でも「女が着物のときも男は洋装」なんてのが習慣化しているのかなと。
自由に着ている分には、問題のない着物。茶会や冠婚葬祭の礼装となると、男女ともどもに、土地の習慣、家の習慣もあいまって、色々と面倒です。
--------------------------------------------------------- この時期は着物にとっては着用期間の短い単や紗袷の時期。 クダンの力士達はちゃんと季節に合わせた着物を着ていました。女性と違って羽織紐や半襟を換えれば冠婚葬祭何にでも対応できるので、全季節のものを持っているのかもしれません。
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