|
2005/04/20(水)
結城紬の
|
|
|
ネタは昨日のお話。 下駄コーナーの裏は「結城紬グッズ」コーナー。 洋服の上に着られる、上っ張りとか、作務衣、細かいところでは、ブックカバーとかトーとバッグととりどりに。 その中に申し訳なさそうな顔をした結城の反物達。 3反程は掛けられて、その前には雑駁に積み上げて。
で、何が「雑駁に」なのかというと、伝統手工芸品な「本結城」も何のシールも貼られていないのも、一緒くたに積まれている。 無銘なのは、高機の機械で織ったものだという。 「紬」シールは貼れる筈なのに、「結」のいざり機ものを出すこの工房は「結」じゃないものには、全くシールを貼らない。 イマドキの反物といえば、伝統シールでもなんでもないブランドシールなどまで貼るものだから、何にも貼られていない反物は、なにやら新鮮というか、江戸時代っぽいというか。
問題は「積まれているのを見ただけでは、区別がつかないこと」 聞くと、全く同じ工房の中で、いざり機も高機手織りも高機機械織りも行われているのだと。 だから、染の色も同じなら、柄も同じ雰囲気。当然なこと、染も絣括りも同じだから。開けばシールで一目瞭然だが、見ただけでは無理! 触れば、機械織りは、糸のハリが強いのでシャキっとした感触があるが、糊を落として小物に仕上げたものを触ると、「わからーん!」(小物は当然、機械織りの結城を使う) 機械織りでも100亀甲もする凝った絣括りをしてあると、40万円なんて値が付いている。絣括りも織り並の技巧だものね。 機械織りのくせして、経糸にまで玉糸の入ったのまであって、じっくり見ても、わからない。(玉糸が緯糸だけなのが機械織りのチェックポイントの一つ。いざり機のは経緯共に玉糸を使う)
街角ですれ違う人のを「あら、いざり機の結城ね」とか「機械織りだけど、いい柄ね」なんてわかる人って、やっぱりスゴイと思う。結城を扱う商人や職人さんは、わかるのだそうな。 経験ってスゴイと思う。
私の持つのは、「結」物を織る会社の機械織りの結城。 織りは機械だけど、絣は「結」と同じ手括りだという。 糸括りが一箇所飛んだので不良品の二束三文。 (糸括り1箇所といっても、繰り返し柄なので、7箇所に難点) でも、形見でやってくる着物達の絣のズレに比べると、無視して仕立ててもいいんじゃないかと思ったりする。
|
|
|
|