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2005/03/03(木)
おひな祭り 雛のチェックポイント
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今日は世間では、「3月3日のひな祭り」ですが、我が家では、まだ、お雛様は出ていません。 庭では、まだ紅梅白梅が盛りという「うーむ、正月」という雰囲気なのに、家の中が「桃の節句」ってのは、ないよなぁと思うわけで。 我が家は概ね、節句は旧暦もしくは月遅れ派です。 4月になれば、桃も咲きますしねぇ。って、一緒に桜も咲いちゃうので、「花見」と兼になっちゃうのは仕方ないんだけど。
今日はお雛様のチェックポイント。
大雑把には、「段飾り」という官女、お囃子、隋人に衛士を従えた団体さんと、「親王飾り」という男雛と女雛の二人所帯のがあります。最近は、親王飾りに官女付きというミニ段飾り(?)もいます。 元々親王飾りで、女児の遊具だったようです。今のお雛様らしい束帯と裳唐衣の盛装の他に、男は直衣や狩衣、合わせて女も袴にウチギの重ねや、袴ナシでうちぎを重ねたものなども残されています。 これが江戸に行くと段飾りに豪華化します。江戸時代のお話。なので、段飾りのお道具には箪笥や駕籠が合ったりするわけです火鉢や鏡台も江戸時代式のものもあります。そうかと思えば、長持ちや床几があったり。揃えによって「平安式(?)」になったり、「江戸時代」になったりしてしまいます。
お雛様の衣装も、大きな意味では「束帯と裳唐衣」なのですが、これも江戸時代に、女性の衣類には掛帯(かけおび)というものが流行り、このタイプの衣装を着ている女雛も多くいます。ほぼ二分という感じでしょうか。
仕立の面では、袴をはいた部分を本体として、胴、裾、袖に分けてつけていきます。裾の仕立にも差異があり、5枚仕立、3枚仕立などがあります。私のを見たら、ぶっとび1枚でした。 着物は、オクミ、前、後、後、前、オクミですから6枚仕立です。これを後を1枚として5枚で仕立てると、いかにも裾を引いたように見えます。3枚は、オクミと前を一つにした方法。 また「本仕立」と呼ぶ、まっとうな形に縫い上げた上で人形に着せ付けるものもあります。裾に向かって着たときのヒダができるので、綺麗です。
生地ですが、主に帯地のような金襴が使われます。これは、江戸という派手好みの土地に発祥したからなのでしょうか。「有職雛」と呼ぶものでは、装束に使われる生地を雛サイズの紋つけにして織り上げたもので、こちらには金襴は入りません。関東圏では手に入りにくい上に「有職の方が上等」といわんばかりに高額なのもぷんすかもの。京都では、比較的数は見られますが、腕の良い人形師が作るからなのかやはり高額。
思うに、金襴地に比べて、有職生地はごまかしの効きにくい生地です。その辺が「生地代」よりも「腕代」で高額化するのかも。
そして、どこかのCMにあるように「人形は顔が命」です。 沢山並べて見ると、同じような顔でも、随分と色々な顔つきをしていることがわかります。 「良い悪い」というよりは「好み次第」という方でしょうか。 おっとりした顔、つんとした顔、愛嬌のある顔、そして、京雛と関東雛はまとめて見ると、違いを感じます。産地の違いによる顔の傾向のようなものがあるようです。 京雛って、やっぱり京都市街で作っているんでしょうか。 関東雛は、浅草橋、埼玉(岩槻、鴻巣)が中心です。
私のは、母方の祖母が浅草橋に出かけていって、しかも手に持って帰って来たという代物。顔で選んだそうな。 「けし雛」と呼ばれる小さいお雛様の種類で、江戸時代、奢侈禁令の際に庶民の雛の大型化にも規制がかかり、このサイズになったとか。が、「ちいさけりゃいんだろ」とばかりに、こだわりの精緻さを競った雛であったとか。3号までのサイズだったと。 というわけで、「けし3号」というサイズです。 今は、9号位が普通で、会場だと、それでもさほど大きくは感じません。今は木目込み雛でもなければ3号はないそうです。
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