優妃 讃良の着物についておもうこと
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2005/12/29(木) 中の中
本日の新聞の朝刊によれば、「中の中だと思っている人は約半数」だそうな。
バブルの頃にこのランク意識があったというが、意外と、ランク落ちしたと思っている人は少ないらしい。

もっとも、何を持って「中流」なのかは、人それぞれなのではないかと思う。何しろ、明確な定義があるとは聞いたことがないから。
「中流」というのは、日本人が考えているよりもずっと上層ランクらしいとも聞くけど、「年に(いや月にか?)数回の外食ができる」「欲しいおもちゃを子供に買い与えられる」「持ち家である」という辺りが中流の条件かなと思う。
私の子供の頃は地域性による偏りがあったかもしれないが、6畳一間の賃貸アパートに家族で暮らす同級生は沢山いたし、TVで広告しているオモチャで皆が欲しいと思っているものを、どれくらいの子が入手できたかというと「一人、二人、沢山」って位に3人も持っていれば「誰もが持っている」と親に泣きついた位のことだった。外食はラーメン屋に年に一度というのも普通。

その頃に比べれば、子供に買い与える玩具もお財布から出し易いし、ファミレスなら月3回が全国平均だといえば、随分と「気分は裕福」になったものである。

が、いくら収入が増えても「上流」と思う人が少ないのも、また不思議である。
やはり、「上流」というからには、社長だとか、ナントカのお家元だとか、ナントカの末裔というのがないと、と思っているのかもしれない。
従妹んちは、夫が外資系コンサルティング企業で、かなりの年収を持ち、世田谷に家を構えるが、どちらも庶民育ちのこの家は「上流」という意識はありそうにない。
いっそ、「関西の大店の娘」に生まれた母方の祖母とか、「江戸時代以来の本百姓の本家で、檀家総代の家の娘」である殿の母親の方がずっと「お嬢様」な言動をしていた。

着物にこれらの「階層」が出ているような気がする。
上述の母方の祖母は、小紋、お召し、大島クラス以下のものは絶対に着ない。娘(つまり私の母)のお稽古着で銘仙。ウールは家庭科の授業で母本人が縫ったものだけ。木綿の着物なぞ頑として着なかったし、着せなかったという。この家は結構収入にことかくレベルで、母の結婚頃には、6畳+3畳に家族7人で暮らしていたという状態、収入レベルでは下流クラスにも関わらず、こういう意識を維持していた。戦後直後は新潟に住んでいたというが、「子供の衣食は無理」という家の娘を引き取って、小間遣いとして使っていたそうだ。金銭に事欠いてもお嬢様はお嬢様だ。


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