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2004/09/06(月)
着物をいただきに
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大叔母が亡くなって10年程でしょうか、跡取りの娘さん(って私より十も年上ですが)から「お着物がお好きなら、叔母の着物をもらってくれませんか?」と。 その方はお母様も良い着物をお持ちでしたが、当人も姉妹も全く着物を着ないので、2棹もあった着物(ごみ袋で7杯)をゴミに出してしまったのだそうです。「そのときに知ってたらねぇ」と。 着物の着姿には記憶があるわけで、親戚が着ていたら、また嬉しかったのでしょうが。
というわけで、大叔母の旧宅に訪問。母とその姉との3人で訪問。「そのままにしてあるのよ」という言葉の通り、水漏りしてしまった2階の屋上庭園が取り払われている以外は、本当にお茶碗も棚にそのままに。
4畳半の茶の間に座っていたのですが、掘りコタツに上が数奇屋風の葦を貼って桜の木を渡したもの。欄間の細工も見事なもの。 座敷の天井には和紙を貼った電燈を嵌め込み式にして広い床の間。奥が仏間で衣裳部屋でもありました。
で、問題の着物。仏間にはめ込みのタンスともう一つの2棹。 はめこみ式の方に良い着物が入っているようで、座敷に引っ張り出してきては開けていく。母の姉は一時期呉服屋に勤めていて、そのときにいくつかの着物をそこで買ったそうで、それを見つけては「あのときのだわぁ」と他にも「xxxのときに着ていたわ」など、女4人で感慨に耽りながら次々に開いていきました。
夏の着物が見当たりません。母は「夏は着物着ないのよ」といいましたが、これだけ着物があって、一着も夏物がない筈はありません。「夏物は最後の頃には着なかったから、納戸の方かも」というわけで、次には納戸を漁りに。 なんと、ここにもタンスがニ棹! 更に、宝島の財宝の入ったトランクのような不思議なケース。これも明けてみると着物満載! 夏物、そして結婚当時持参した着物など古いものがこちらに入っていました。大正期に若いときを過ごした着物達は八掛けが紫、袖が紅絹と古風な仕立て。他に早くになくなられたご主人の着物も発掘。神田明神の氏子でもあるここで顔役もした方なので、夏の紋付羽織や袴も出てきました。
母や母の姉も少しだけ、といいつつ、それでも、重い程に持ち、私は残りのほとんどを貰うことにして、持参のカートに入る分を次回来るときまでに着る用に夏羽織と単の着物を中心に詰め込んだのですが、大振りなカートに満載! 帰り道の重かったこと。ひっぱるカートなのですが、それでもズシっと。最近のJRは全てエレベータやエスカレータがあるので、行けたようなもの。一段でも階段があったらアウトでした。
しかし、残る着物の量は、高さ1m程に積み上げて4山ほど! 他に、未使用の肌襦袢などの下着類、ガーゼタオル類、解いて洗い張りに出した反物、帯上げ帯締めなどの小物も一山!!!
次回は車で来ることにしましたが、積載量には比較的自身のある車ですが、果たしてのるかしらん???
写真は貰ってきた着物の一つ。二藍の羅の着物に黒の紗の羽織です。黒紗は裏にラメが二重織してあって、柄の部分が光ります。
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