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2004/09/05(日)
浴衣で電車に乗るの?
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最近、浴衣はブームである。花火や縁日には浴衣って思うらしい。今年はユニクロが参戦し、安く浴衣を手に入れることができるよういなったのも起因していると思われる。 遊園地や他の行楽施設でも着物や浴衣だと割引や無料になる。 そして、花火大会や縁日といえば、歩いていける距離のものだったのが、電車にのって、しかも1時間も2時間も乗って遠くのソレにでかける人が随分いる。
今の人は「浴衣は寝巻きかバスローブのようなもの」という認識がないんじゃないかと思っているのだが、じゃあ、例えられるような洋服は、というと、怖いことに、その格好で電車に乗っている人がいて、呆気に取られる次第。こういう人では例えたところで「その格好でも電車に乗ってるわ」と言われてオシマイだ。
例えば、部屋着の代表ともなっている、スェット・スーツやジャージ。結構平気で着て電車に乗っている。厚みに程度というものがあるのだけど「どうかんがえても部屋着に留めるべき」としか思えないジャージの上下で地下鉄に乗っている女性には絶句。
はたまた、下着の親戚と考えれば、TシャツやTドレス。これなどは、極めて普通の外出着。 夏ともなれば、Tシャツの下はブラだけというのは決して少なくない。そういうの相手に「浴衣にはせめて、肌襦袢と腰巻を」なんて言っても無駄な気がする。洋服のときですら着てない。
フォーマル・ドレスの方にいっても「シミューズ・ドレス」という形も素材も「超高級スリップ」としか言えないものもある。 洋服ですら、背広や同形状のジャケットなど着て歩いている方が珍しい。「重ねて着るのが常識」なんて古色蒼然たる言葉かも。
もっともねぇ、「重ねて着る」のも「振りの長い袖」を着るのも、それだけの衣をまとえる財力があってこそで、実は一般庶民はそんな財力なんてなかった。袖すらない着物を一枚こっきり。子供なんて、袴着する年頃まではフンドシすらつけないすっぱだか。布を一寸余計に手に入れるのだって、金や労力が余計にいるわけだから。 日本の大半はその程度の庶民である。その庶民が裾まである浴衣を着るようになったと思えば、そんなもんかと。
でも、国際舞台には、その格好で出ないで欲しいと思う。外交に立ち会う面々は平安以前から、相手国にまけない、きちんとした格好でいたのだから。
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