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2004/09/10(金)
レンタル代と購入代
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「高いから、レンタルにしよう」という話は、およそ全ての物品にあてはまります。1回位使うだけなら、安くて手っ取り早い。 なんですけどねぇ、着物や装束に関しては、「借りるより買った方が安くない?」と思うことが多々あります。 もちろん、「全く同じものが買える」というわけではありませんが、そう見た目に差のないものが、結構安く買えるものです。
例えば、卒業式で御馴染みの袴。借りると7000円から1万円位です。これをレンタル落ちで買うと同じくらいです。だいたい一回分のレンタル料で処分すると考えると良いかと。痛まないうちに処分しますので、新品同様です。 更に驚いたことには、本当の新品袴でも6000円位で買えるところがあるのです。参考上代は結構な額なので、どういう流通ルートを通るのか安く仕入れているようです。
着物はもう以下同文の世界。 但し、逸品モノを比較的安く買う手もあります。 意外なことに「布も染めも織りも指定して作ること」です。 店舗というのは置いておくため、そして売れなかったときのために金額を上乗せしています。そして、商社や問屋を通すと更に彼らのマージンが乗ります。これにも「売れなかったときのため」の上乗せが乗ります。ですから、職人の手を20万円位で離れた反物が商社の手を経て一流呉服店の店先に並んだときには「お仕立て上がりで200万円」なんてことになる次第。 だから、お客様指定の場合は、必ず売れるわけですから、「売れなかったときの保険」なんぞ積まなくていいわけです。「店のおいておく間の金利」なんてのもありません。即座に納品ですから。 サイトを検索してみるとわかりますが、西陣の帯や華麗な友禅が「これから描きます」のだと、びっくりする程安いのです。
さて、装束の段です。某所で借りるとなんと一式50万円だそうで。完全な有職装束ではありませんが、一応、正絹で重ねも5枚の裳唐衣の装束。鬘は別です。白小袖とか半襦袢、足袋の辺りはどこまで含まれているのでしょうか。
でも、これをほとんど化繊で作ってしまうとなると、50万円あれば、同じものができます。 装束って、買うと高そうなので、とレンタル料金を見てさらにぶったまげて、もう引いてしまうような状態ですが、意外と「買う」のはひっくり返る程高いわけではありません。
これはMY装束。全て自分のものです。 五衣は袖や襟、裾からしか見えないので、そこの幅1尺程しかありません。これを「比翼仕立て」と呼びます。 こんなことでいいことにしてしまうと、マスマス、安く上がってしまう次第です。
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