優妃 讃良の着物についておもうこと
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2017/01/22 着物買うのに、いくら以上だと「高い」?
2016/11/27 着物を頼むなら呉服屋で
2016/11/26 夏は暑くて、冬は寒い
2016/07/10 はいからさんが通る の 時代の袴
2016/07/09 はいからさんが通る

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2004/06/30(水) 夏越しの祓えと下駄
一年の半分を過ぎた晦日、この日を「半期のシメ」として「夏越しの祓え(なごしのはらえ)」と言って、節分と同じく、祓えを行う。
近所の神社でも「茅の輪くぐり」や「胎内くぐり」など、祓い事の縁日が開かれていた。

日本全国的には台風が近づいており、静岡の辺りでは集中豪雨で床上浸水し、新幹線が半日もストップしただのというが、熊谷近郊は午前中が曇りだった程度でピーカンの好天気。

洗濯して、汗取りに入浴して、子供を塾に送り出したら、冷房をケチって外出。久々にデパートへ。

というのは、この日から「下駄、産地直売!」というので。
浴衣フェアは明日7/1からだが、初心者向けの浴衣には興味がないので。

狙っていたのは「数量限定お買い得下駄」だったが、やはり、鼻緒が安くてスレそうなので、うーむと唸っているところへ、鼻緒すげの実演職人登場。焼桐の下駄台を見せてくれて、「これに鼻緒つけて、この値段」と。お買い得品より、ちょっと高い程度。
鼻緒は履き心地の大々重要点。柄と手触りを確かめつつ選択。
もう一つは指の間になる部分の太さ。下駄足な私は初心者向けの
細いのでは、鼻緒がつかめずに歩き難いのだ。

ニ本歯やのめりの下駄も出ていたけど、昨今のピータイルの店舗内や駅構内には不便の方が大きい。まして、車の運転には最大不向き。欲しいが履く場所に困る。
「裏ゴム貼ったのもあるよ」と見せてくれたが、右近下駄では気にならない裏ゴムだが、ノメリの下駄では「冗談グッズ」のよう。

塗りの下駄も良いが、しょっちゅう履く場合は、描き絵が剥げてしまってよくない。焼桐辺りが一番良いようだ。

さて、すげ段階。「足いくつ?」と聞くので「足袋でコレコレ」と言うと「普通だね」というので「きつめにすげてね」という。
「あ、慣れてる人はきつめが好きだよね」と言いながら、手際よくすげていく。
履いてみると、指の付け根の部分が緩い。きつめるように言う。
「足、薄いんだ」と言いながら、きつめていく。

履いた瞬間はつっかける程度にしか入らない位のきつさになる。
これで良い。履いているうちに指が鼻緒をつかむようになる。
後もけっこうきついので、鼻緒だけに力がかかることもない。
「きつくして」というと、大抵、後のひっぱりを短くするのが普通。

そんなことをしている間に、上の階の浴衣特設会場をセッティングしていた店員達が浴衣のマネキンをかついで下駄売り場にやってくる。一緒に竹の縁台もやってきた。
「ああ、すげている間、そこに座っててもらうといいね」と職人。
縁台の後には浴衣マネキンがニ体。これを背景に座る。
いい感じだったかな。

2004/06/29(火) 正絹絽でおでかけ
先日、しょってきた祖母の着物の中から絽の小紋を出して着た。
下は絽の袴。肌襦袢はなしで本麻楊柳の半襦袢。
着物裾はメチャ短く膝上丈。

これで、気温はさして高くないが、湿気のやたら多い街に出る。

小紋は良く見ると扇が互い違いに並んで菱のように見えている。
地色は絹色よりも一つ濃いだろうか。もしかして色ヌキした後かもしれない。(昔の生地は色ヌキしても真っ白にはならない)
柄は黒。地味ともいえるが、袴の濃色(赤っぽい紫)をあわせると、さほどでもない。帯くらいでは地味かも。袴は偉大だ。

問題の着心地。正絹絽を着るのは初めて。「す、涼しい!!!!」
もう叫んでしまいます。扱いが面倒なので、正絹はリサイクル物さえ手に取らなかったのだけど、やはり正絹は涼しい。

いつも寄るドーナツ屋さんで、顔見知りのオバちゃん店員が「暑くないですか?」とな。「涼しいのよぉ!」と威張って言ってしまう。

ショッピング・モールの呉服屋をハシゴ。どこの店でも「いいお着物ですねぇ」と。祖母のかもしくは、お形見にいただいた知人のもの。この知人達は生まれたころには華族のお姫様だったような方々なので、いい着物を沢山もっていらした。

近所には江戸小紋を染めてくれる呉服屋さんもいたし。
ちょっと遠い目。

2004/06/28(月) 子供の躾け
金曜日、殿は休みで、私は出かけていた。
殿の買物中に、姫はいつもくる友人を伴って家に帰宅していたと。
んで、殿の乾燥。「あの子、挨拶しないね」とな。
そういえば、そうかな。
私は、相手が挨拶しないと、超丁寧に「いらっしゃいませ」「ようこそお越し下さいました」などと、相手が何らかの挨拶をするまで繰り返す、いい性格なので、挨拶なしに通したことなどないのだが。

だって、自分ちの子だって、玄関あけて「よっ!」と言ったら、そのまま玄関閉めてしまった私。
「ただいま」だろーが、「ただいま」!

意地悪?

2004/06/27(日) 浴衣を着物風に
こんな風に着ると浴衣も着物風。
絽縮緬に鮎(かな)の描かれた半襟をかけて、紗献上の帯をお太鼓にした着姿。帯揚げと帯締めは夏物。

浴衣は綿縮みに伊勢型の長板中型の正藍染め。

2004/06/26(土) 盛夏の着物
よく聞く質問に「夏は絽か紗に限るのでしょうか?」というのがありますね。
結構、そう思ってしまう人が多いようで。
確かに「盛装」に関しては絽か紗です。
振袖や留袖などね。
一方、「普段着」にはもっと沢山の織物があります。「夏は織物の季節」って言う位に冬物より沢山あるようです。
この掲示板で「何着よう」っていう場合の用途って「ちょっとお出かけ」位のですよね。そういうのって、逆に絽とか紗は使わない。もっと気楽な織物を使います。
安いとこだと、紺地の浴衣。昼は紺で夜は白だという説を聞きました。確かに紺地は余り寝巻きっぽくないのでいいかと。
少し高いのでは綿紅梅、絹紅梅。綿縮み
はたまた、小千谷など麻物や阿波しじら。
また紬系では夏大島とか夏結城なんかもあります。これは絽並に高いかな。

んで、個人的なオススメは「リサイクル品の正絹」よりも「化繊モノ」か「麻モノ」「高級品も含めて浴衣の類」です。
汗をかきやすい夏場の正絹の扱いはかなり大変です。それよりも気楽に洗濯機につっこめるモノが便利です。でも化繊の欠点は「吸湿性がなく、蒸れる」こと。
襦袢は絶対に麻100%かせめて麻混にしましょう。化繊100%は今のとこいいのがありません。リサイクル屋で扱っている新品襦袢が割りとリーズナブル価格です。(呉服屋に頼むと常軌を逸したような高級品が出てきます)

また、昨今の色物浴衣はどっちかというと昼向きなのではないかという色柄です。
付属品のような安帯でなく、もうちょっといい帯で、襦袢着てるつもりの襟だけ重ねして、素足に右近下駄(草履型で木製のもの)だと、デパートやお友達とお食事なんてのには十分ではないかと。

既に盛夏状態の東京では、着慣れた風の人こそ、既にこんな感じの格好で歩いています。帯はやっぱり太鼓だけど。(ここがミソか?)

添付は昨年京都を徘徊していたときに格好。
私は化繊紗に紫の袴。白足袋に塗りの右近下駄。娘は浴衣に兵児帯、素足に焼桐の右近下駄。

2004/06/25(金) ユザワヤ
所要があって東京は五反田へ。
用が終わって叔父のところに寄ろうとしたら、留守電。どこかに出かけているらしい。んじゃ、時間をつぶそうと、蒲田へ。
「何しに?」って、そりゃー、蒲田には「手芸の殿堂」である「ユザワヤ」があるのです。
裁縫関連から手芸全般扱っている感じでしょうか。
今日のオメアテは浴衣用の木綿地と、装束用の化繊紗。
まずは紗の売り場。やっぱりユザワヤでも1000円/mとかで、これでは、着物の反物を買うのと遜色ないなぁと思ってたら、くるっと回った裏っかわに「お買い得プライス!」と。もー、知ってる人にしか判らないようにしているのかしらん。柄シフォンのいいのをミッケ。
無地紗の方では、経緯の糸の違うシルク紗があったのだけど、お財布上断念。いや、これは逃げないから後にしよう。
経緯の色が違う生地はドレープや動きでできたたるみから縦糸が強く出たり緯糸が強く出たりして、玉虫のように色が変わるのでステキなのです。なんでか着物用だとメチャ高額品です。(いや、ユザワヤだから安いのか)
ウェディング・ドレス用のレース生地なんかも物色しながら今度は木綿の売り場へ。夏になると、浴衣反物も扱う。
たら、コットン・コーナーは「衝撃のプライス」とかって294円/mのが。普通「いかにも」な安っぽい木綿が多いのだけど、伊勢型の江戸小紋っぽい生地発見。これは浴衣にするきゃない!
即座に頭で必要な量の計算。洋尺は幅広とはいえ、モノによって随分幅が異なるので、わずか2cmの幅差でも型紙配置が変わる。

更に奥に行ったら、なんと、無地縮緬の反物を発見。もちろん、着物の尺幅の。近所の呉服屋で注文すると1万円なのに、ここは7800円!しかも、780円/mで切り売りも可。鮫小紋も江戸小紋のもあるぅ!きゃー。これは貴重な発見でした。
更に、シルックの反物もあった。呉服屋なら、店員がへばりついてくるところを、ここは当然なし。こころゆくまでひっくりかえす。
更に小物売り場では「つけ帯用のへら」も売っていました。
さすが、ここは手芸の殿堂。

そして、再度叔父の家に電話すると帰宅していました。
実は用は先日亡くなった祖母の形見わけの話。
既にほとんど漁っていかれてるんですが、着物はほとんど残っているので、私の総取り。見たことのない着物もあって、「もったいながって着なかったんだろうなぁ」と。普段から着物を着ていた祖母でしたが、だからこそ、いい着物は、いいときに着るように大事にしていたのでしょう。
夏物だけとりあえず、しょってきたのですが、結婚式などの引き出物用の大袋に満載。重かった!

2004/06/24(木) 酷暑の着物
今日も朝からお天道さまはフルパワー。関東一の酷暑地帯であるこの辺は、梅雨もまだあけぬというのに、既に37度などの酷暑を記録。今日は予想は32度というが、はてさて。

今日のいでたちは白麻の長襦袢に、麻混の白小袖、緋の差袴。
朝の送り出しは忙しい。顔も洗えずに、まずは出て行く者達を送り出す作業に追われる。

未洗顔のしょっぱい顔にさらに汗がにじんでくる。
「うげー、暑い!」
着物を脱ごうかなと考えたが、まずは洗顔と顔を洗う。
あれ、ちょっと涼しくなってきた。
ついでに、シャワーもかかってしまおう。
湯上りに洗いざらしの下着をつけて、着物を着なおすと、おや、涼しいゾ。

2004/06/23(水) 児童絡みの事件多発
児童にからんだ事件が多発している。
今日、TVをつけただけでも3件が報道されている。
被害者や加害者に共通することは「親とうまくいっていない」「夜遅くに一人で放浪している」といった点がある。
そういえば、最近、夜遅くにコンビニにたむろする若いグループをよくみかける。コンビニどころか、閉店したショッピングセンターのシャッターの前に缶の酒飲料を並べて酒盛りというのも、この辺ではそう珍しくない。
一時期、「親に挨拶もなく、多くの友人達らしき者が出入りし、夜遅くまで騒いだり、宿泊したりしている」という問題がPTAの地区懇談会で騒がれたりしたが、各戸対策をしたとかで(ノウハウのやりとりもあり)、近所ではこれはなくなった。が、その一方で増えたのは、前述のような戸外放浪が散見されるようになった。

会社の同僚などに聞いても「小学校4年ともなると、外出どころか、旅行だって一緒に来ないわよ」という。それで普通らしい。
もちろん、そういった人間が全て、戸外放浪しているわけでも、非行に走っているわけでもないのだが、「それが普通」などと言われると、ちょっとうす寒い。
やっと、社会人としての躾けや心得などを伝授できる時期に、もう親との交流がないというのは、成人して大丈夫なのだろうか?
「躾けは親以外からでも受けられる」という人もいるかもしれない。親の方が躾け役として不適切な人もいるだろう。
でも、それは「親として不心得」でもあると思う。
平安時代から「イマドキの若いモンは・・」という愚痴はあるのだから、いつの世にも、世代の異なる親と子が単純に意思疎通できるものではない。馬鹿な管理職からは「異動」や「退職」という手で逃げられるが、親は一生変わらない「上司」なのだから、不出来とふんぞりかえられては子供の方が迷惑する。

2004/06/22(火) 呉服屋の嫌いな言葉
呉服屋さん及び店員と話していて、言われると嫌な言葉

「しいて言えば、どれがお好きですか?」
「しいて」は「強いて」と書く。つまり「強いられて買うなら、どれが・・・」という意味になることを判って言っているのだろうか?まぁ「ここで選ぶとすれば」と意味にとるとしても、「ここで買わなければいけない」ことは、そうそうあるものではない。
私の場合だと「着物を持参したのに、長襦袢を忘れて、呉服屋に走った」とか「初めて夏物着物を買ったときにセット物を購入して長襦袢の柄を選択範囲から選んだ」とか「法事の連絡が来て、時節にあう着物がなくて、三越で一式購入」くらい。

他の人だって「結婚式への招待がきて、着物を着たいので」ってのを加える位じゃないかと。成人式なんて、突然に来るわけじゃないので、特定の店の限られた範囲で買わなければいけない状況なんてありえない。

まして「一枚増えてもいいかも」程度の小紋や紬なんか「強いて選ぶ」必要なんかどこにもない筈なのだが。

「xx織といえば、こちらになりますが」
これだけでは何もことかわからないと思うが、上と似たような状況で「この範囲で選べ」という意味になる。
その織りの着物が欲しいことは確かだが、どんな柄でもいいわけじゃないし、金額不問というわけでもない。

「私とあなたの間柄じゃないですか?」
主に展示会で使われる。気に入った品がなく、手ぶらで帰ろうものなら、言われたりする。
いったいどういう間柄だというのか?気に入らない商品の中から「強いて」何かを「義理で」買わなければいけない関係に いつからなったのだろうかと。

本当に買いたいときには、「これを手放して帰ったら、うなされてしまう」と思う程の着物に会うことがある。また、呉服屋によっては「なんで、私の好きなものを知っているわけ?」という程、次から次へと気に入る品を並べてくれるところもある。
「私とあなたの間柄」ってのは、どっちかというと、こっちに使って欲しい。こういう店や店員に限って、「強いて」勧めたりはしない。「今回はイマイチね」で済む。

添付は昨年の秋に購入した江戸小紋。
展示会で同伴してくれた呉服屋が、ひょいっと山からとって「これ、どう?」と見せてくれたもの。「グレーなんて渋くない?」「そんなことないよ、ホラ」とあててくれて。
折りしも、不祝儀用の色無地を欲しかったこともあり、価格が手ごろだったこともあって、購入。
行き着けの店ならば、好みも知っていようが、実はこのとき初めての。なのに、会場を回る数10分の間に私の好みを感じとり、かつ、私が想像もしなかったものを取って見せてくれた。
以後、いきつけになってしまったのは想像の通り。

2004/06/21(月) LAST SAMURAI
DVDレンタルで「LAST SAMURAI」を借りてきました。
ワーナーの実力を発揮するCG合成と乱闘シーンは圧巻。
勝元の本拠地(吉野か飛騨の奥地を想定しているらしい)はニュージーランドの某谷間をロケ地として利用したとか。その分、背景の山並みがウソ臭い。日本の地理形状とニュージーランドのソレは異なるようだ。
日本で描くと「SAMURAI」よりも「武士」とか「もののふ」って書くかなぁ。いや、言葉だけの話なのだけど。

瑣末な部分で許せない設定ミスを感じるものの、全体として「言いたかった」こと、「監督が現したかったこと」は極めて正しく緻密に繊細に実現されていた。
「目だけの演技、背中の演技」といった、熟練俳優でなければ演じられない演技を利用し、アメリカ風の活劇の中にも欧州や日本の映画にあるような深みを出している。黒沢監督映画風というか。

絶対に許せなかった点は「武士の妻」の描き方。
髪はきちんと日本髪を結って欲しかったし、武家の服飾は農民のソレとは異なる。武家の女の襦袢の襟は「白」だ!
ちゃぶ台を囲んで食事をするのも。当時は箱膳。
しかも子供は座敷に上がれず、土間の側の板の間で済ませる。
もちろん、座敷で主が食事中、妻は食事をせず、給仕として控える。家によっては戦前までのこっていた風習だ。
そして、村の木戸。神社の鳥居なのが呆気。
最後に、親の死、若き叔父の死を通して武士道に反する言葉を発する息子の後姿に「武士道は子供には難しい」とオールグレンに言うのもいただけない。子供たりとも、武家に生まれたるなら、内心思っても、口にはしてはいけない。まして武士の妻はそれを肯定してはいけない。この辺を描ききっていないなぁと。

さて、「最後の侍」たる「カツモト」とは誰をモデルにしたのだろうか?きっと色々といわれているのだと思う。
一番近いところで西郷隆盛。維新に多大なる貢献をし、明治を過ぎて、元老院まで昇りつつも、他のメンバーと会わずに薩摩にて挙兵し、敗れる。
ただ、イメージからすると、会津藩主 松平容保候や新撰組もイメージする。最後のシーンは会津の鶴賀城炎上や五稜郭の戦いを思わせる。知名度の低いところでは、庄内藩の攻防も極めて近い。数だけは大群な新政府軍に庄内藩は一歩もひかず、ある一時期は「勝って」さえいた。農民すらも支援したという庄内戦はかなり近い印象。

実は一番見たかったのは、主上の私室シーン。主上が大口(赤の袴)に白小袖の襲ねという当時の皇室の普段着格好の後に、女房達がいるらしきシーンを雑誌などで見ていたので。
しっかし、女房達はなんと、「立ってたまま」だった。京都で衣紋道 高倉流の仙石氏に教えを受けて、調達させた女房装束が、たったあれだけのシーンだったとは。
また、説明もなく、一緒にいた男児(これも、どうやら、当時の皇族の男児の衣装をきちんと着ているらしい。1カットじゃ見えない!)は何者だったのか?
なんとなく、あの中の一人が奥方で、恐らくその子供と思われる。でも、当時って、日中に奥方と一緒にいたり、子供と過ごしたりすることって、絶対にない。話の筋からはどうでも良いことには違いないのだけど、気になってしかたがない。
「千年の恋」の主上登場のシーンに比べると遥かにマシなのだけど。でも、ここはきっと日本人のほとんどですら気づかないと思う。装束オタクの難点。

「何を言いたかったのか、そのために何をどう表したかったのか」という点に関して、非常に良く出来た作品だと思う。いい役者にいい演技させているし。彼らが気づかなかった瑣末な点や、制作上の制限から実現しえなかったことをもって作品全体をけなす必要はないと思う。

添付は角館の武家屋敷街。武家の家の界隈ってこうなのよ。
「たそがれ清兵衛」でロケ地になっている。
映画のアレでは農村だわ。

6月絵日記の続き


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