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2004/04/27(火)
続・葬式 −納骨− (洋服は着物に勝てるのか)
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4月24日、祖母の納骨です。 キリスト教式なので、四十九日でなく五旬節と言います。 「旬」は上旬、中旬と呼ぶように「10日」のこと。五旬節は50日目を指します。五旬節はこの後週日なので、事前の土日ということでこの日です。 場所は小平霊園。家から離れていることもあり、内輪のみが集まって行いました。 喪主であるうちの父母。その弟夫婦、弟の娘、息子夫婦、そしてうちの殿と姫。 私は鼠の江戸小紋に喪服の黒帯に黒小物。姫は黒地の単小紋に黒袴。男性は黒フォーマルに黒ネクタイ。 そして、残りの女性は全て黒のスーツでした。
が、
女性群、全て、スーツを新調してきたんですね。従妹はバッグまで!なんでかというと、葬式当日、私の母、私、姫の3人は黒紋付でした。しかも、我が家の家紋のをどーんと。叔母はすっごく質の良い洋装で「黒もいいのはなかなかなもの」と私は思っていたのですが、負けず嫌いの叔父は闘争心を起こしたのだと。 叔母は輿入れ時にいい生地の実家紋の黒紋付を持ってきていましたが、祖母の介護疲れで着物を着れる体力がありませんでした。 かくして、今回の納骨に「金がいくらかかっても良い!いっちばんいいスーツを買って来い!」と叔母に命令したのだとか。 寒いことを想定したのか下はタートルネックのセーター。これも襟周りが自然なことから、良いものでしょう。 従妹はカッチリした雰囲気を払拭するように、ちょっと凝った襟元のデザインのパンツ・スーツ。黒のミニ・ケリーバッグ。
が、母の判定では「やっぱり着物よね」と。
「なんでかなぁ」という母に一発回答。
「そりゃ、値段が違うし、所詮は良い生地といってもウール、正絹の上物に勝つわけがない」と私。
問題は形が「洋服」なのか「和服」なのか以前に、使われている生地で既に差がつくと思っています。 私の喪服はもったりと重い正絹羽二重。生地代だけでかなり上等のスーツが買えるような額のものです。 正絹の洋装のスーツやワンピースを見たことがあります。 もちろん、額は着物並。しかし、着物にヒケは取りません。
というわけで、比肩しうるかどうかは、生地の程度、金額が比肩しうるものであって、そこから始まるのではないかと。
逆に着物といったって、1万円に満たない姫の化繊縮緬が勝つかといったら、当然お話にもならないというわけで。
私は別に誰かに勝とうと思って着物を着ているわけではありません。祖母が着物を仕立をし、私の着物を常に裄丈合うように直し続けてくれた、ということに対して、祖母の式には最高の着物で出たい。見せたいのは誰でもなく、祖母に対してです。そうやって、着物を揃え続けてくれたことが孫の私に、そしてひ孫の姫に受け継がれているのだということを見せたいがために。
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