優妃 讃良の着物についておもうこと
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2004/04/20(火) 平安装束 これだけ必要
よく着物で「最低これだけ揃えましょう」とある、装束バージョン。着るものによって、必要物が違うので要注意。

共通のもの
これはどの装束を着るにも最低必要なもの。

白足袋束帯以外は裸足が正式なのだが、レンタルする場合は必須になる。また外歩きの場合は足が擦れないようにあった方が楽。
草履外出しない場合は不要。祭りに使うような廉価な畳表"模様"ので十分。男性装束の場合は財力があれば沓を使う手も。
半襦袢男女共に下に袴を穿くので襦袢は半襦袢で十分。着物の長襦袢を流用しても良い。
下穿き袴を足の汗や汚れから保護するため。着物用のものがあるが、洋服用のステテコやズボン下でも十分。
白小袖ここから、装束特有の衣類になる。神社で神職や巫女が着用している白い着物。生地は正絹羽二重を最上として下はワイシャツ木綿地まで各種ある。初心者なら最下のワイシャツ地を。一年中着用でき、洗濯も効く。
女性の装束は胸元にこの白小袖が見えるので、風合いが気になる人は夏は麻混平織、冬が化繊羽二重を。ちょっと高いだけで風合いがいい感じになる。
白帯男着物の角帯ほどの幅の帯。角帯よりは薄手で伊達締めよりは厚手。但し、マジックベルトが一般的。神職ですらマジックベルトが主力というから、オドロキ。


狩衣姿装束の中では一式揃えるのに一番安価な構成。
また着付けも一番楽なので、覚えやすい。
男性装束の入門向けといえる。
もともと色柄に制約のない歴史もあるので、取り合わせに比較的自由がきき、たいていの店で多種の色を扱う。
狩衣化繊の単仕立ならば2万円代からある。
単衣白小袖の上に着る。和楽器奏者では単衣を着ない流派もあるが、趣味で着る場合、狩衣の襟や脇から見えるので色を合わせて持っていた方が良い。神職は朱色を使うのでこの色は比較的安価に入手できる。他にも色々な色がある。
指貫袴である。神職はこれと同生地の「差袴(さしこ)」という切袴を穿いていることが多い。神職の穿く生地である紫の臥蝶丸はどこでも入手可能。どんな狩衣の色柄にも合うので、迷うならこの色柄を。
一見、不要に見えるが装束に扇は必須。蝙蝠(かわほり)という片面だけ紙を張ったものが正規。入手しづらい場合は舞扇でも良い。
烏帽子平安当時は庶民も被り物をしており、頭を出しっぱなしは恥とされた。「懐中烏帽子」という折りたたんで仕舞える烏帽子が安価で格納にも簡便。

袿袴「うちきはかま」と読む。女性装束の最低限のもの。絵巻物で見る機会は少ないが、自宅で過ごす場合はこの程度しか着ていなかった。明治時代初期には「けいこ」と読み、宮中に伺候する際の最高礼装とした。
袿(うちぎ)一番上の着物。一般の着物と異なり、「広袖」といって、袖口が下まで開いている。平安時代には裏をつけた袷仕立てだが、時代が下がるに従い、着る枚数を減らして「中倍(なかべ)」といっておめりを2枚かさねて複数枚着ているようにみせかけた。女性の装束はそのまま枚数を重ねて裳唐衣を加えれば「十二単」(正しくは五衣および裳唐衣姿)となる。
ここにいく途上の揃えならば袷仕立に、このままで楽しむのなら中倍入りにするのが良い。
二倍織物(ふたえおりもの)という浮き織の生地が華やかで良いが、浮いた糸がくずれてくることがある。固織物(かたおりもの)という浮き糸のない生地は堅牢で良い。
年齢によって使える色の制限はないが、表白に裏赤の「桜襲(さくらかさね)」や表黄に裏赤の「山吹襲(やまぶきがさね)」は若年が着ると映える。逆に縹(はなだ)は年配の方が着映えがする。
単衣(ひとえ)男性装束の単衣と違い、裾が長い。
繁菱(しげびし)か幸菱(さいわいびし)柄を使う。女性神職の使う朱(あけ)と萌黄(もえぎ)は入手しやすい。また朱は色合わせがしやすい。他に葡萄(えび)、縹(はなだ)、青(現在の緑色)、紅、黄などの色が使われる。表着とコーディネートして色を選ぶ。
室内ならば「長袴」、戸外散策なら「切袴」というくるぶし丈の袴である。長袴を裾でくくれるように細工したものもあり、これは内外両用で便利。
色は未成年は濃色(こきいろ)という紫、成年は緋色。
但し、年代によって諸説あり、成年も礼装には濃色を着た時代もあった。現在の宮中では一子生むまでは濃色となっている。
女性は桧扇が本義だが、これだけでもう一着装束が買える位高額。とりあえすは男性と同様の蝙蝠(かわほり)扇でよい。

とりあえず、これだけあれば、気分が味わえる。
この後、女性ならば、裳唐衣を足したり、男性ならば、直衣や袍(ほう)を加えていくことになる。


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