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2004/03/04(木)
行き着け呉服屋一覧(2)
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3/1分に引き続き、いきつけ呉服屋の一覧
★三越 本店 (東京 日本橋) 「呉服といえば、三井越後屋!」なんて言い方は古いが、三越は呉服屋出身のデパート。同じ三越でも他の店では呉服売り場をなくしてしまった店もあるが、日本橋の本店はさすがにそれなり、いやさ、かなりの面積を有する。 正絹モノの美しさも「三越の品揃えはさすが」というところだが、実は「いい化繊が欲しい」なら三越である。 化繊にもピンからキリまであるが、シルックというシルクと区別のつかない素材を使ったものがある。傍目どころか、着てても「これ化繊だよね。洗えるんだよね」と思う程。 昨夏の法事に突然思い立って、来店し、仕立上がりの化繊絽の無地と化繊帯を買おうというバカヤローにちゃんとおつきあいしてくださった店員の態度も「ああ、三越だ」と感嘆もの。 ★玉川屋 (東京 渋谷) 一番最近のいきつけ店。 「今流行りの・・」という雰囲気から隔絶した「これぞ呉服屋」という店。要望に合わせて仕立てどころか染めからすらという提案もする敷居の高い店。 が、若旦那も大旦那もいい人でこの敷居の高さを忘れさせてくれる。ありきたりになりがちな色や柄の組み合わせを、伝統を踏み外すことなく意外なものを提案してくれる。 意外といついってもお客様がいらっしゃる。とことん「これが呉服屋!」に徹すると、ちゃんとお客様というのはいるのだと、思わせてくれる店。 ★さすが屋 (東京 渋谷) ここは一番古い馴染みの店。他の店が自分で探し出した店ならば、ここは祖母のご贔屓の店。上の玉川屋と同じで「着物にこだわる人の使う店」らしい。経済的余裕でそう何点も着物を買えなかった筈の祖母をちゃんとお得意様を見ててくれた。呉服屋というのは、そういう「一張羅しか買えない人」もまたきちんとフォローしているものなんだと。 店先にはなーんにもない。要望によって奥から出してきてくれる。 昔、お子様の作品らしきガンダムのプラモが所狭しと並んでいたことがあるのが妙に印象に残っている店。 ★もとじ和織 (東京 銀座) 「男の着物」を扱うのでも有名な店の一つ。和織は織物着物を中心に扱う店。銀座だからかセンスの良い、ちょっと洋風にも思える柄の大島紬が多数。いいものだけあって高いのがくやしい。 先日は宮中装束も織る喜多川氏の帯も特集していた。 微妙な色合いの帯は何色にも合い、派手な着物にも普段着なきものにもどちらにも合う。不思議としかいいようがない。 「着てもらってなんぼ。だったら、着れる回数の多いものがいい」という喜多川氏の主義は貫けているからこそ響く。 ★松屋銀座 (東京 銀座) 松屋の呉服扱いがすごいということを、一般の人は知らないと思う。松屋銀座の店舗内の売り場は8畳程で大したものはない。 呉服の扱いは全然別の場所でお得意様にダイレクトメールで告知して開催している。 そこでは織り元、染め元など業者も出てきて、お客様の要望にミミを傾け、みつくろってくれる。 先回は大胆にも「前に出たような半幅帯を縮緬地で」とリクエストしたところ、次の回に作ってきてくれた。いい縮緬地を惜しげもなく切って作ったという半幅帯はしめごこち抜群で、半幅なんて浴衣帯」などとは言わせない風格。 こういう阿吽の呼吸で色柄、地をこちらの好むものを作ってくれるような関係になれるとものすごく嬉しい。 ★幾岡屋 (京都 祇園) これは呉服屋ではなく、小間物屋さん。 祇園で正規の舞妓さんが使う小物を扱う店。 でも、一般人にも分け隔てなく商売してくれる。 月変わりで変わるカンザシを選ぶのも楽しみだが、ここは化繊の帯揚げ帯締めが「安くて」「種類豊富」なことが狙い。 お稽古に使う着物だと、こういうものを使うのだとか。 縮緬で出来た名刺入れも選ぶのに困るほどの種類。 舞妓ちゃん芸妓さんの持っている横長に大きい竹篭巾着は沢山入るのでご愛用品。 ★パシオス タワラヤ (行田) なんの変哲もない地方のちっさい、衣料品スーパーである。 着物なんて小間物しかないし、既にコーナーすらなくなって、エレベーター脇に棚が並ぶというテイタラク。 が、ここは化繊帯締めの底値の店。380円は他にはない! 足袋や半襟が底値ではないにしろ、定常的にちょっと安いスーパー価格なので、急に小間物が手持ち不如意になったときに助かる。 ★清水やデパート (山形県 酒田市) 地方デパートである。初荷のときの着物市が楽しみな店 ★からくさや (山形県 酒田市) いつの間にか清水やデパートの隣にできていたリサイクル品兼の呉服屋さん。まだ一度しか行っていないが、酒田は江戸時代より商業港として栄え、また農村も「内福」と呼ばれる裕福な世帯が多いので、リサイクル品にもいい着物が出る。 夏の絽の子供の振袖を始めて見た店。
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