優妃 讃良の着物についておもうこと
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2004/12/15(水) お召しとは
俗に「お召し」と言えば、「お召し縮緬」を指し、江戸時代の某将軍が愛用したことにより、その名が付けられたという。
本来の柄は縦縞模様で柳状縮緬、縞御召とも言うらしい。
今では、絣を施したモノの方が出回る量は多い。
生糸を先染めし、強いヨリをかけて織り、これを水洗いして、シボを立てる方式。先染め織物は主に玉糸を使う紬が多いが、これは生糸を使う。「先染め縮緬」とも呼ばれるが、糸を染める時点で一旦水を通る御召と、染めてから水を通る縮緬では風合いが異なり、御召はシャッキリしたところが特徴。
軽く、ハリがあるので、単にも袷にも向く。

水には弱く、雨でも縮む。自宅での手洗いは止めた方が良い。
シボがあるので、皺がよりにくいように思えるが、意外と皺はつきやすく、自然に取れることはない。

主な産地は次の通り
白鷹御召(しらたか):山形県置賜(おきたま)地方で生産される。
 年間生産量は最近は100反に満たず、着物系博物館に直行という噂もある。
 シボは大きめ。その関係で、着崩れしにくいので旅着には向く。
桐生御召(きりゅう):群馬県桐生市を中心とする地域で生産される。江戸時代、西陣の職人が移住して始めたとされ、西陣の現在の織元が江戸時代以降開業という意味で、ほぼ同じ程度の歴史を持つ。銘仙や錦織と並んで御召も生産されている。
個人的には一番見かけない産地。
塩沢御召(しおざわ):新潟県塩沢が産地。個人的には塩沢紬と区別がつかない。
西陣御召(にしじん):京都西陣が産地。御召縮緬はここに端を発するらしい。矢絣御召が有名。明治・大正時代には女学生の通学服としても愛された。
一越縮緬よりもさらにシボの小さい生地。着古してくると普通の縮緬と差のない柔らかさになる。

絣模様には各地特徴がある、見る人が見れば、どこのものか判るらしい。
他に「ウール御召」「化繊御召」「ゴブラン御召」「上代御召」など、「御召風織物」が色々とあるという。
また「無地御召」という白生地に織るものもある。これを染めたり、絵を描いたりしたものを「加工御召」という。

無地御召を一つ紋で色無地に染めたものは「色無地」と同格に扱われるらしい。
御召の一般の格はモトモトが「偉いさんの普段着」なので、冠婚葬祭用未満。お茶道での格は不明。

私の個人的な利用範囲では「普段のお買物より上、冠婚葬祭未満」というところ。小紋や大島と同格。

お縫い御召
「お召し」とはモトモト、偉い人の着るものを指した。
だから、本来は上記の生地に限らない。
その例が「御縫御召(おぬいおめし)」。公家の衣類で、平絹に手刺繍を一面にほどこした着物。皇后なども、自ら針を取り、自分の子供のために縫ったという。夏の紗、冬の羽二重など四季に応じた正絹生地や麻上布を用いる。

写真は白鷹御召。絣模様のもあるが、これは縞御召。白糸2本、萌黄糸4本の縞模様はほとんど無地感覚。
一緒に売っていた同じ織元の絣御召が倍の金額だった。
「絣の手間」がよくわかる。


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