優妃 讃良の着物についておもうこと
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2004/12/11(土) 当たり前と思うものが
先日のトリビアで「中世のフランスでは頭に帆船の模型を載せるのが流行った」が高得点を取っていた。ベルばら世代の私にとっては「そんなの、別に珍しくもない」と思うことなのだが、誰もがベルばらを読みふけっていたわけではない。そういう人にとっては、「そんなものまで頭に乗っけていたのか」とビックリだったようだ。同じ時代、帆船のほかに果物籠まで載せてたらしいけど、そこまでは出なかったようだ。

結構「みんな、そんなこと、知ってるよね」と思うことが、意外に知らなかったりする。
コンピュータのコマンドでも、苦心して探し出して「みんな、知ってたんだろうな、恥ずかしいゼ」なんて思ってたのが、誰も知らないことだったりもした。

また、「Aだ」と思うことが、別の場所で「B」だったりするのも、コトによっては衝撃だったりする。
生活習慣はお互いに「当たり前」と思っているだけに、相手のすることが「不適切!」と思う位に意外だったりする。
落ち着いて話せば、それぞれに由来のあることで、譲り合いなんかもできたりするのだが。

私にとって、その大きな期間「暮れ&正月」がやってくる。
家庭によってはスキー場だの海外だので過ごして伝統的な過ごし方をしない家も増えているようだが、我が家も夫の実家もそれなりの正月の迎え方、過ごし方を持っている家だった。地方だと割りと残っていそうに思うのだが、あの辺りでも、ここまできちんとしつらえるのは滅多になくなっているのだそうだ。
うちはうちで、都会の新興住宅地。当然、簡略化している家は多かった。
まさか、こんなことが大きな差異になってるなんて思わなかったから結婚したのだけど、私にとっては「ここは外国か」と思う程に習慣が違っていた。日本だから、どこでも同じ習慣だと思うのは、そりゃー間違いである。どっちが偉いとか「格が上」とかの話ではない、どっちもそれなりの伝統を持って引き継いできたものである。
問題は「違う」と判ってて、教えてくれればいいのだが、お互いに「程度の差こそあれ、大差はない」と思い込んでいるだけに、最初はそんなことはしなかった。

段々に話してきて、お互いの習慣の違いがわかって、折り合いがつくようになってきた。

大きな差は「正月には着物は着ない」だった。雪深い農村集落では着物を着て歩くなんて具の骨頂。
当然、初詣も防寒洋服。雪かきしてる筈なのに、5cmは埋まるような羽黒山に着物で行く奴はいない。御瀧神社の方は30cmは埋もれる中を行く。

「正月には着物を着るもの」だった私には大きな衝撃。
着物をきたことがない人が結婚して「正月 松の内はずっと着物で過ごすのですよ」と言われたのと同じ位の衝撃!

商人や武士のいた市街地はまた習慣が違うようだ。
市街のデパートに行くと「着物姿も少なくなりましたねぇ」と言い方になる。昔はいたらしい。2日の初荷に福袋を目当てに行くのもここに来てからの習慣。開店時間前に並ばないと手に入らないものもあるので、雪の中を立つにはやはり洋装で。

といっても家の中で着物を着ることまでは制限されなくなった。

もう一つが「元旦は寝正月」、この辺では大晦日の午前中まで普通に働く。門飾りも3時頃に立つ。「一夜飾りはいけない」と晦日までに立てなければいけない(実際は25日辺りに立てる)という街場の習慣とは異なる。そして、三が日は貴重な休養の日。寝正月は伝統的なものだった。また農家は今でもその年獲れた新米は食べない。それを元旦の夕食にだけ新米を食べる。収穫を感謝していただく。

そんなこんな、お互いに当たり前のことをひとつひとつ理解し、解消しながら、今がある。

お向かいの親戚の奥さん(茨城からきた)も正月には着物を着るので、着物仲間ができた。


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