優妃 讃良の着物についておもうこと
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2004年10月
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2004/10/16(土) 下駄を買う
雨は降らないというのですが、すっぽり曇った空は寒い風を吹かせています。昨日も「冷え込んできたな」と思ったのに、今日はそこから更に気温が6度もダウン。釣瓶落としに冬に直行です。
熊谷の駅に出たところ、駅前商店街では、通りを通行止めにしてなにやらやっていました。埼玉国体が始まるのに合わせて町起しイベントでもやろうと言うことでしょう。でも、国体会場行きのバスは不運にも駅の反対側からの乗降。寒いことも手伝って、折角の屋台は人少な。
で、ウロウロして見つけてしまったのが下駄屋さん。安っぽいサンダルを扱う店に化けてしまった下駄屋さんは多いのですが、ここは半分位は下駄を置いている、まだまだ現役の下駄屋さん。

うれしくなって、芳町型のを買ってしまいました。
「カッカッっていう金の音が好きなの」というと、「じゃあ、いい金がありますよ」と出してくれたのは、鼻緒の先を止める丸い部分と別に先がすり減らないように下駄先の形のようなゆるい三日月型がついています。これだと、つま先で歩いてもカコカコ言うでしょう。面白そうなので、それにしてもらいました。
店の奥には、いかにも「職人」な台と道具類がこぢんまりと並んでいました。

本日の着物は、無地に見える細かい先染め格子に部分的に直径1cm程の丸に近い十字状に糸を綴れ織に織り込んだもの。
下はおNewの柿色と小豆色のぼかしの袴。

2004/10/15(金) 何度も出てくる裄の話[2]
本日はピーカンの快晴。洗濯モノがガンガン乾きます。
ここのところ雨天で洗濯モノが溜まっていましたので何度も洗濯機を回すのですが、次が上がる迄に乾いてしまうので、腰巻、襦袢や浴衣といった場所をとるものも問題なく干しまくりました。

天気は良いけど気温は意外に低く、もう袷だけでは寒く、袷の羽織を上にひっかける。
日が落ちると、もうこれでも寒さを感じる。襦袢も袷にしないと駄目だろうか。先日までの「薄物一枚でも暑い」のが嘘のよう。

で「裄の話」その後。余りの「断言」に「やっぱり短いのって変かなぁ」と「教えてゆうきクン」に質問。
返ってきた応えは「写真の裄は別に問題ないですよ」と。

そういえば、日本橋三越で昨年、仕立て上がりのシルック絽の紫無地を買ったときも「寸法大丈夫ですか?」と聞かれはしたけど
試着してみて、「ああ、着慣れていらっしゃるんですね」と売ってくれた。あれも確か1尺6寸5分の並寸。身丈も短めだった。
着物に上っ張りを着た60歳位のオバサマな店員。

色にしろ寸法にしろ、安心して忠告を聴けるのは60歳以上の男性の店員(とか店主)。最近の若い人向けに長めの裄丈を売っていても「短めがいいの」と言えば、何の問題もなく売ってくれる。
女性の店員は危ない。年配でも呉服屋としての年季が長いとは限らない。今回は呉服屋の店主で着付け講師の免状まで持っている年配のオバちゃんだったのに、意外な「断定」にうろたえてしまった。

2004/10/14(木) 何度も出てくる裄の話
先週、「きもの」市で仕立てを頼んだときに、手持ちの着物の寸法を測って使ってもらうことにした。
私の担当は部長格なので、採寸は担当者を呼んで測らせた。
「きっと『このサイズでいいんですかぁ?』って言うわよ」と部長と話していると、本当に「このサイズですかぁ?」と。
部長とクックと笑いあう。
身長が高く腕も長いので、裄は一尺八寸。なのに、身丈は四尺ちょっと。これはイマドキの採寸法からすると20cmばかり短い。
「腰紐位置低いからですねぇ」と部長サン。さすがわかっていらっしゃる。
私「裄も最近は、45度下げてが普通でしょ」
部長「そうでないと、皆さん、短いといって変更を依頼してくるので」
慣れなのかなぁ。ボケっとしていると袖から15cmばかり出るような方が「丁度良い」って感じるのだけど。

もっとも、袖の長さは「用途」によっても若干違ってくる。
普段着用は袖下をすったり、袖口をすったりしないように短めにする。武士も実践用には鯉口が絡まないように1寸ばかり短く仕立てたという。一方、礼装用にはそんな心配はいらない。いっそ腕なんぞ見えない方がずっと重要。
私の黒紋付は2尺と5分。「上等の羽二重」を使うために男物のワイド反物を使ったので余裕で取れた。
一方、お下がりや安物の既製化繊なら1尺6寸だって良い。
所詮、普段着か、街着。袖の中で手を縮めれば、手首と袖口はぴったりと合う。

数日前の話をなんで今日しているかといえば、夏物の絽の袴を洗いに出すのに呉服屋に行った。そこで、大伯母から貰ってきた着物の話になった。
店主「寸法大丈夫でした?」
私「並寸だったから」
店主「私でも1尺8寸なんだから、そんなんじゃダメですよ!」
な、なんだ、この言い切りは?
相手は歳の頃は60台位だろうか、160cmに満たない程度で、若干ふくよかなタイプ。肩に肉のある人は見かけの割に裄を長く取る必要があるというから、案外とこの人は裄がいるのかもしれない。が、それより20cm近く背が高いからって、短いのが着られないと言い切るとは。

考え方は家によって違うので、それぞれなんだろうけど。

うちの場合は、母方の祖母は「男より大きい寸法なんて言えやしない」(「男」ってのは「男並寸」という寸法。裄で1尺8寸)と、やはり背の高かった私の母の着物を並寸で仕立て続けた人。
それお下がりで着てたから、並寸(1尺六寸)なんて着慣れちゃってるんだわ。身丈が短いのもそのせい。

どっちが便利かっていえば、「並寸が着られる」って考え方の方。
だって、リサイクル品だって、既製品だって、お下がりだって大抵は並寸。これをお直しなしで着られるのだから。

そも、既製品に関しては、裄を優先すると、身幅が広くて、袖が短いなんてことより厄介な目に遭う。
私の身幅は7寸。なんと並寸よりも細い。通常はこれを補正なしで着るのだから、補正を前提にしている既製品はぶっかぶか。
前後に衣紋ヒダを取って調整するのだが、これは着崩れの原因。

いやー、近所の行き着けの呉服屋のオバちゃんがあんなこと言うとは思わなかった。

その問題の大伯母のお下がりの着物と羽織。ホラ、全然問題ない。

2004/10/13(水) 黒紋付
丁度、黒紋付の写真が手に入ったので。
手前の手は母の黒紋付。同じ羽二重地ですが、私の染めの方がより黒っぽいです。
羽二重はこのように光ることで黒さが半減してしまう欠点があるのですが、30年程の間に染めも改善されてきたようです。

裄は手持ちの中で一番長い2尺と5分。
こんな風に手を伸ばしても全く問題なく、たっぷりです。

2004/10/09(土) 台風を避けて旅に出る
初めて使った「台風」お天気マーク。
そう、台風が来るのです。
先日、電話をかけた実家には「断念しなさい、着物なんてもっての外!」などと言われたけど、「電車は動いている。Go!」と出発。
大伯母の着物の中から、袷の色大島に帯は黒のシュス地に銀で紅葉を刺繍した名古屋帯。生地が厚くて裏ナシ。帯揚げは薄小豆色に桔梗模様、帯締めは太いナイキ組みの臙脂。羽織は黒地の桜小紋。背中一杯にシダレ桜が揺れる。そして雨用に赤と緑の交織りの紗の雨コートを能装束風の壺折りに着付けて。草履は雨草履。

念のため、車は駅の車寄せまで付けてもらう。車椅子用にエレベータのとこまで樹脂の屋根がある。これで濡れずに駅に到着。
駐車場まで車を置きに行った殿が戻ってきて、さて出発。

 行田駅から熊谷駅まで、まずは一駅 高崎線に乗る。見れば、グリーン車付きではありませんか。10/16迄はグリーン車は無料。一駅と言えども乗った乗った。
どこから来て、どこに行くのか、グリーン車の中は既に旅行気分でお菓子を広げている家族までいました。
 熊谷からの新幹線は通称MAXUと呼ばれるE4系。普通指定席車両に3人掛けです。
室内は蒸すのか、しばらくは不要な雨コートを脱ぎました。膝の上で袖畳み。薄い紗の雨コートはちっちゃくなってバッグの中へ。
上越国境と呼ばれる清水トンネルを抜けて越後湯沢に着くと、雨は上がっていました。目の前近くに等高線きっかりに下線を引いたような雲が流れていきます。台風は山の向こう側からこちらには来られないようです。
新潟駅で乗り換えて羽越本線を特急「いなほ」号で。
指定券が取れなかったので、自由席です。指定席車両は当然満席。自由席車両の方も満席。幸い、席を向かい合わせて3人分の席を確保することができました。残り1席には、村上まで行くお嬢さん。(聞いた訳ではなく、検察のときにわかったので)
酒田駅につくと、台風の尻尾がこっちに振ってきたようです。パラパラと。でも、義父が車で迎えに来ていたので、そのまま車に駆け込みました。小雨模様の中を家へ。

TVの中では東海道線の不通やら、静岡や神奈川の水害やら地滑り、更に進んで渋谷駅の水の中をジャボジャボを歩く人やらを延々と放映されていました。が、ここでは、外は小雨が降ったり止んだり。
埼玉の家にいたら、暴風で買物にも行けない状態だったので、偶然にも「台風避難」になっている感じでした。

家についてご挨拶が済めば、余所行きはサッサと着替えるに限ります。姫は浴衣に正絹の兵庫帯、私はこれも大伯母の着物の中から普段着らしき対丈の着物を、濃い紺に花柄の伊達締めっぽくないのを結んで帯省略という気楽姿に。

2004/10/07(木) 洋服は寒いゾ
今日はお仕事なので、スーツです。
衣更え終わってからの洋装は初めて。
いつものように、パンストに膝丈のタイトスカートにワイシャツにネクタイしてジャケット。

天気は良いですが、風が冷たい。
胸元から冷気が来るし、パンストなんて気温に対しては素足と同じ。ざぶい”よー! しかも会場はご丁寧にクーラーしてるし。

いつもは着物か袴なので、足首までなんから着ている。
しかも、肌襦袢の上には襦袢と着物と羽織と
それに比べれば、洋装のなんと少ないことか。ワイシャツの下はすぐ下着なんだから!

2004/10/06(水) 着物を追ってハシゴ
本当は昨日行こうと思ったのですが、「傘があっても濡れる覚悟を」などと天気予報が言う位の雨降りに断念。
したら、今日はなんと良い天気。

いでたちは、先日、大伯母の家から担いできた着物の山から。
蚊絣にとりどりの不定形ブチのついた単の大島に紺の染め帯。帯は前と太鼓部分にクリーム地で菊柄。羽織は本紗の透ける薄物。
これが糸も切っていないのだから。
大島は銀座松屋、羽織は伊勢丹のたとう紙でした。
帯板は先日さが美で買い求めたアンティーク柄。枕も同じ柄。
帯揚げは以前松屋で買った縮緬に薔薇柄の小紋。
帯締めは呉盟会で玉川屋さんが選んでくれた三分紐。
草履は前回の松屋の「きもの市」で鼻緒をすげたもの。


まずは、お願いしていた着物の引き取りに。渋谷へ。
念願の白鷹お召しです。「縞は粋になるので難しいから」と親に言われて敬遠していましたが、これくらいの細縞は無地感覚です。高いところでは100万円もするという白鷹、絣のない縞を直流通も手伝って、メチャ安だった。

お店で話していて着ている大島の話になって見てもらったところ、これは相当良い品だそうな。蚊絣だけでなく、ブチも染めでなく絣で作られていました。いわゆる「色大島」というのでしょうか?多色絣です。

次は銀座の松屋の「きもの」市。
いきつけの掲示板でも行った人がいる位、都心圏の着物ファンには注目の高い催し物。
今年は、アンティーク柄に強い、紫織庵や蕪松庵、よきもの倶楽部など、若い着物ファン向けのコーナーが充実していました。
リサイクル屋さんもいい着物を出しています。昨年同様、袴狙い。今年はボカシの袴が出ていました。コソっと隠すようなコーナーにあったのは何でなのやら。

この辺は一般のバーゲン会場と同じだったのですが、正絹反物コーナーに行ったとたんに捕まってしまいました。担当さんは今や部長なので、売り場には滅多に出てこないのですが、いつの間にやら若い衆が私の顔を覚えていたようで。
更に彼は担当までひっぱりだして、でも年配の男性の色センスは良いですね。玉川屋の大旦那のセンスも抜群ですが、松屋の担当さんもいいです。同じ年配でもオバちゃんは油断がなりません。歳の割りには専門暦が短い人がいるから。

そして、大伯母の着物整理用にウコンの風呂敷も大量にゲット。
カタマリにして整理しなくては、どうにもなりません。

今日のお出かけのために、着物の山に雪崩を起こしてしまった。


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