優妃 讃良の着物についておもうこと
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2004/10/30(土) 学校説明会に行く服は
お姫さんは来年中学生。受験予定の中学校の学校説明会に出かけました。
親には学校説明、小学生には授業体験、更に制服を試着しての撮影会もあり、在校生が対応する質問コーナーあり。

で、さて、どんな服を着ていくのが適当でしょうか?

当日の参加者の格好
親の部:
 通学地域から考えて埼玉県内および東京の埼玉に近いエリア、群馬の埼玉に近いエリア(深谷辺り)といったところです。
ジーパンにニットセーターというのは群馬や北埼玉エリアでしょうか。北埼玉の小学校の父兄会でもよく見る格好。
もう少しきちっとした格好では、ジーンズではないパンツかスカートにカジュアルなプルオーバやカーディガン。これは埼玉でも西武線や東武線沿線や南埼玉エリアでしょうか。
もう一段上がると、スーツ。

ここまでは女性のファッションですが、お父さんの参加も結構いて、こちらは上の区分けと同じで、ジーパンにトレーナ、チノパンツかゴルフパンツにポロシャツとジャケット、 そしてネクタイ背広と上がります。

子供の部:
区分けは親に同じ。おおよそ親と同じランクの服を着ています。

さて、問題の我が家。
私は着物で行く予定でしたが、姫にはよそゆきワンピースを着せていく予定でした。やはり「東京にあるお嬢様学校の埼玉分校」ですから、我が家としては「きちんとした格好で」との方向で。

が、当日、お姫さんは、なにやらグズグズと。正装とかスカートとか嫌いなんですね。父親が出勤でいないもんだから、「着物でいけばぁ」と言ったところ、ノってしまった。
姫の手持ちの着物では気候と行く先に不釣合いなので、私のタンスから、ベージュの地にエンジ、紫、萌黄を織り出した着物を。
そして、下はもちろん袴、黒の。
私は、先日仕立てたばかりの白と萌黄の縦縞の白鷹御召に朱と小豆のぼかしの袴に羽織。

当日の参加者は100名位でしょうか。父母ともに参加しているところもあったので、狭い小講堂はぎっちり。

親子ともども着物姿は、当然なし。
でも、姫の方は体験授業の方の在校生にも好感を持たれたとか。
その後、「制服着用体験」もチャッチャと脱いで、撮影後はチャッチャと自分で着付けて、何事もなかったかのように。
(これできなかったら、着物では許さない。)

仕事を終わって、迎えに来た父親が「なんて格好だ!!」と批難轟々だったのは予想の通り。

着用の制服のタイは「紅梅色」と書かれていました。
「ダークローズ」なんて横文字で言わないところが、和っ風です。

2004/10/29(金) 西陣 老舗の実力
本日、娘は「漢字検定」なるものを受験。
夕刻6時から始まるソレに送っていって、スーパーで買物しながら待つことに。
待ち合わせ場所は、専門店街にある呉服屋さん。

偶然にも、その日、西陣の機屋 菱善の展示会だった。
「西陣で7番目に古い」とのこと。といっても慶長年間の創業。
前にも聞いたことがあるのだが、西陣の機屋はなかなか長続きせず、江戸期の創業ですら数軒に留まる。

今年、「創業200年」で、蔵から掘り出した明治期の絵型からの復刻帯を機から作って織り上げたという。普通の糸よりも細く、糸かせだけでも「キュッキュ」と絹鳴りする上質のもの。
コンピュータ画像的にはかなり解像度の高い図柄は目をこらしても全くデコボコがない。織り方は装束でいうところの「固織物(かたおりもの)」という類。これは糸が浮いていない分使用時の擦れが起き難く、扱いやすい。

そして色が良い。しっくりした濃萌黄の葉、花田色の尾長鳥、こういった色合いは何故か古い機屋でしかお目にかかれない。
「昨年の『美しいキモノ』冬号にも出したんですよ」と見せてくれた。同じものだという雑誌の写真は青を強く出したせいで、花田色が鮮やかなコバルト色になり、萌黄はより暗く沈んだ感じになっていた。これはコレで派手目の気の利いた絵柄だが、好みではない。この本を見たとき、そんな風に通り過ぎてしまったのだと思う。しかし、実物の色合いのなんと美しいことか。
一つ一つの色が主張することなく、しっくりと収まっている。
「逸品の訪問着でも引けを取らない」というが、「大島にも嫌味なく似合う」というマルチな帯である。
「糸が細い」ということは地が薄く、軽いということでもある。
軽くて柔らかい帯は身に付けていて楽。

以前、銀座で見た俵屋喜多川の帯を思いださせる。

中でも細かい草花を一面に描いた図柄は心引かれた。こんな柄の帯は今までみたことがない。衣服史の室町から戦国辺りに着用されたという打掛にこんな柄があったような。打ちかけに仕立てるとしたら、この3倍は必要だろうか、眩暈がするような額になろう。

お値段は、「ご、ごじゅうまん!!!!!」
「デパートだとその倍なんですが、今回は半額に」と店長。
はぁ、それを更に半分にしても手が出ません。
100万円だと言われても納得するできばえですが。

「それでは、こちらの1万円の名古屋帯なぞいかがでしょうか?」逸品の帯は見世物で1万円の帯が本命なのだろうか。50万円に比べると1万円なんてはした金のように安く感じてしまうが、正気に返れば、決して安くはない金額。
それ以上に「あれ、見たあとで1万円程度の帯なんぞ、安もんにしか見えんわ」という思いも。

帰宅後、殿にこの話をする。「後になれば、100万円できるよ。そのときに買えばいいよ」と。俵屋の帯の話をしたときにも同じこと言わなかったっけ。「だから、なんども機会はあるんだよ。お金が出来たときにも、ちゃんといいのがあるさ」と。
あと30年位はつぶれないでいて欲しい。いや、ここまできて、30年程度ではつぶれんだろう。

菱善 木野織物のサイトはこちら。
http://www.kyo10.com/kino/index.html

2004/10/26(火) 着物でビジネスにいっちゃった
台風が台湾を回って温帯低気圧になったからなのかどうか知らないけど、今日は雨天。暴風雨ではないが、雨量はかなりマジメな量。
本日は、某社のテクニカル・セミナーに出る予定なのだが、他に社に出ることもない状態だった。
そして、この日、私の何かが壊れていた。
雨だってのに、ビジネスだってのに、着物で出かけようなんて。

白鷹御召に朱と小豆色のぼかしの袴、紗の雨コートを着て、さすが雨天なので、足元は草履でなくパンプス。袴の場合、黒パンプスに黒ソックスも一つの着方。袴も一番短いのを選ぶ。

「本日はどうしてお着物で」という質問に備えて、「前にお茶会が入ってしまって」(って、マスマス「何者?」かも)なんて言い訳を考えていたのに、主催者側の列席者も、同席の方々も、なーんにも言わなかった。その場でありうべき質問は主催者とも同席者ともやりとりし、名刺交換までやったというのに。

拍子抜け、ころりん。

2004/10/25(月) 昭和ヒトケタ再生産
先日、TVを見ていたら、「座卓よりもイス式テーブルの方が、子供が食事中に歩き回らずに良い」という仮説を実証していた。
座卓では、ウロウロして、親のお膳にまで手を出す子供が、高い子供椅子の上では動かずに。
そりゃー、子供椅子って、自分では、後に引けないから、一人じゃ降りられないのだよね。「動かない」ってより「動けない」って方じゃないかとも思ったが、その話を友人と茶のみ話にした。
「座卓だって、食事終わる迄は立ち上がるなんて厳禁だったよね。親の皿に手をつけるなんてまして」と私が言ったら、
「えっ?そんなことなかったよ」と友人。
続けて「ウチの子もそうで、困ったのよ」と続く。

エッ、エッ、何?、ソレ。最近の若いお母さんならともかく、同年代の人間に言われたことはナイ!
土地柄の違いかとも思ってみたりするが、遠く山形を生地とする夫とだって、この点に関しては同意見だし。

ふと気が付く。この辺では、20歳程度で結婚して子供を産むことが非常に多い。この友人も父親20歳のときの子供だという。計算してみると戦中生まれということだろうか。物心付いた頃には戦争が終わっていたという人間だ。
一方、ウチの父親は昭和一桁生まれ。当時まだ学生であったが、奉仕活動に駆り出されていたクチ。夫の父親は更に年上で、就職したばかりで、会社共々疎開してたという。

「昭和ヒトケタは頭が固くてウルサイ」とギャグにもされるように、戦前の四角四面な躾と教育を受けてきた世代だ。
私や夫の親は余り頭ごなしな押し付けタイプでなかった故に私や夫も気づいていないのだが、結構、それより若い世代の親たちが厳しくはしなかったようなことを叩き込まれていたらしい。

私にとっては、食事中には「トイレ」といった止むに止まれぬ用ですら中座厳禁から始まって、「廊下、階段で足音をさせない」「扉の開け閉めに音を立てない」「挨拶は・・」「正座は・・」「・・・に行くときの服装は」なんて至極当たり前に身に付けさせられた。
「当時は至極常識的なこと」と思っていたが、既に、親の年代によって差が発生していたらしい。

そういえば、既に七五三に着物を用意したり、挨拶周りをしたりする家はクラスでも半分位だった。正月に着物を着るのも同様。

問題は、自分という過去のことよりも、娘という未来の方なのだ。「常識」と思ってた私はそう躾けちゃったし、「正社員の定時が終わってからかけつけても間に合う」というだけの理由で選んだ保育園が、更に偶然にも、そういう戦前タイプに躾の厳しいとこだった。「願ったり叶ったり」とホクホクしていた私は、保護者達(って、20歳位で出産している若手はメチャ昨今のワカモノ)の「躾が厳しくて、やーよね」という愚痴の意味に気づいていなかった。

娘の世代、既に「自前の着物」で七五三を迎える子供は私の時代よりも更に少ない。正月に着物を着る家も電車に乗っている範囲では希少と言って良いレベル。
小学校の体験授業で「お茶道体験」したら、1時間程の工程に正座していられないもの、カッコつけたは良いがシビれて友人に支えられて行くものやら。
今はそれの方が当然だ。

まぁ、殿と気が会ったのも、きっと親がヒトケタ同士でそういう躾を受けてたってことも共感要員なんだろうから、娘にも、ヒトケタに育てられた親が育てた子供ってのに、出会えることを祈ろう。

2004/10/24(日) 地震
昨夜、夕まぐれになろうという時刻に地震発生。
ドドドと突き上げるような振動に引き続き、ユサササと横揺れ、更に、普通は感じないほどのユーラユーラの揺れが大きく続く。
居間に飛び込んでTVをつけると同時に、落下したものがないかのチェック。ゆれのワリには特に何も落ちてはいなかった。
タンスの上の桐行李がずれていたので、直す。
NHKは早速に地震特番に切り替わっていた。新潟県中越地方を震源として、うちの辺の北埼玉は震度5。
「多分、あと20分後くらいに本震が来るから上にいて」と仙台沖地震を仙台で直下型で経験した殿が言う。
想像したくはないが、1階だけつぶれることがあるからと。
普段持っている財布などが入っているバッグを手元に置き、娘にも「非常用に持ち出すものを手元に置くように」と指示する。たら、自作の人形持ってきたんだな。呆気。いや、子供のナケナシの物ってそんなものかも。
避難することを考えて足袋を履き、子供にも足袋を履かせる。どちらも部屋着の白小袖姿だったから。最悪、これなら履物ナシでも歩ける。
「白小袖のまま逃げるの?」と私。「いいんじゃない?」と娘。着替えたいところだが、着替え中に地震が着たら、襦袢姿で逃げる羽目になるかも。ここは断念。

殿の予言とおり、30分程して再度、先ほどより大きめに感じる地震発生、更にちょっと小さいのが続いて。
「あぎゃあ!」と殿の悲鳴。何かと思ったら「金魚さーん!」と。ゆれの大きさに、水槽が揺れて水がこぼれただけだった。
利口な金魚はちゃんと水底近くに避難済み。

被災地の方にはお見舞い申し上げます。

2004/10/23(土) おでかけキャンセル
珍しく、誰も、何も予定の入っていない土曜日。
殿が知人から聞いてきた、ハムの直売所に行ってみようと行った。小さな牧場とレストランがあって、その場で食べるメンチカツをはじめとする肉料理は絶品なのだという。
「今からいけば昼食に間に合う」と出かけようという話となった。
「出かける?」
部屋着である白小袖を膝丈に端折って着付けた娘は、TVゲームのコントローラを握ったまま口を開いた。
「ボケてっと、その格好のまま車に放り込むよ」と私
「サッサとジャージに着替えるんだ☆」と殿

「いいの?」返す娘。

殿は自分への回答だと思ったらしい。お出かけには、学校で着用するようなジャージのロングパンツは厳禁のお約束。
でも、我が家には、もう一つお約束があるんだな。
「家族3人で出かける場合、着物着用に関しては殿の同意必」
ってのが。返事はそっち、つまり私の言ったことへの返答だった。「この着物のままで行っていいの?」という意味の。

牧場があるのに、着流しは足元が不安なので、私も袴にしたいといったら、

「この話はナシ! なかったことにしよう!」と殿。

牧場なんてとこに着物で、しかも袴で(殿の頭の中では着物より服格が上)行こうなんて、殿の思考回路からすると「何考えてるんだ?」ということらしい。
逆に、「牧場にハム買いに行く如きに『帯上げて』まで行く程のことなかろうに」と思う話。

かくして、お出かけはナシとなった。

2004/10/22(金) 伝統文化セミナー
昨日の台風の名残で朝は雨模様。
今日は、NHK文化センター公開講座 『伝統文化に学ぶ(37) 公家有職の世界 装束と衣紋』に参加してきました。
場所は椿山荘。お庭が広く綺麗なところと聞いていますが、行くのは初めて。
場所に敬意を表していい着物で行きましょう。
大伯母の形見の着物の山から、見事な織柄の萌黄の色無地を。
なんと糸を切ってありません。着る機会のないままに亡くなってしまったようです。売ったのは当時呉服屋に勤めていた伯母で、白反物から選んで染め色を選んでとこだわりの仕立てだったのだとか。雨が危険ですので、袴は化繊の短めのもの。正絹風の柿色と小豆色のぼかし。羽織は着ずに、紗の雨コートを装束の道中着のように着付けて草履というイデタチで出かけました。

出掛けの小雨は有楽町線の江戸川橋駅につく頃には止んでいました。ここから地図で確認してきた道を通って椿山荘まで徒歩10分の道のり・・・・・・・な、なんと、急な登り坂でした。
江戸川橋は神田川の側にあり、ここから目白台地が急な崖を作って立ち上がっています。椿山荘はその台地の端っこにあるのでした。寺町らしく小さいお寺が点々とする上り坂を登りきると、到着。サイトの案内に「タクシーでxx分」とか「バスで椿山荘下車」と書かれていた意味を理解しました。ぜぇはぁ・・

開場は1時ですが、昼ごはんをここで食べるつもりで早めに来ました。ランチ・ブッフェもありましたが、オバサマ方が群れている中に着物で立ち入るのはコワいし、さほど食欲もないので、サンドイッチと紅茶を頼んで庭を見下ろせる場所に。振袖の展示会で着付けて写真を撮るサービスでもあるのか、庭には振袖姿の女性が数人。緑の中に艶やかな着物が見え隠れするのも良い風景でした。

そして開場。ちょっとゆっくりしていたら、席は意外と前から埋まっていました。ウロウロ探して右脇の席を確保。着付けは後の衣紋が見えやすい横からの方が私としては好都合。

実際にセミナーを取り仕切っていたのは「衣紋道研究会」というところですが、これは霞会館所属のもの。霞会館というのは、旧華族会館のことで、つまりお公家さんたちの集まりです。
こういうところが主催するのですから、「本物」の装束が登場しました。北白川宮が成年式に用いた未成年用の黄衣の束帯や、高松宮妃が大礼に用いた裳唐衣など。
「再現品」という板引きの束帯一式の着付けも注目の一つ。カサカサいう音や、鏡のように光る板引き面が一見の価値。
(知人である、この関係者によれば、板引き束帯一式で800万円もするものだとか)

また珍しく、女性の道中着姿の着付けを実演してくれました。
旧お公家さん達にとっては、「過去の文化」でなく、「現在進行形」な衣類なのかもしれません。
お方様(着付けられる人)や衣紋者(着付ける人)は衣紋道研究会の人とのことですが、名前が「久邇」「高倉」「萬里小路」といった旧宮家や家族のお名が並んでいました。

写真は撮ってこなかったので、私の装束姿で。

2004/10/19(火) あの人何者?
夫はオーディオの会に所属している。月に何度かは会長さんちの会合に出かけている。当然、酒も出るので、車での送迎をしている。また、ホールを使った発表会の打ち上げに同席したこともある。
もちろん、このとき全て着物姿。
で、あるとき、夫は聞かれたのだそうな。「奥さん、何者?」と。どう答えようかと思っているところに、横から「あれは、xxさん(夫の名)の奥さんなんですよ」と言った人がいた。
「はぁ、そうなんですか」質問者はわかったような、わからないような顔をして、、その話はそれで終わりになったという。

昨今、「見るたび、いつも着物を着ている」というのは非常に珍しく、何かワケがあるのでは、と思う人は少なくない。
ワケねぇ。あるようでない。
化繊の着物を見つけて買ってしまったら、洗濯可能なので気楽に着られるから、だとか。
祖母や大伯母の形見の着物を丸貰いしちゃったので、普段着に使える着物が豊富にあるから、だとか。
果ては、丁度、ウェストサイズが変わって、手持ちの洋服で着られるものが減ってしまったから、とか。
そもそも、祖母と同居してて、着物をずっと着られる環境にあって、嫁入りのときにも自分の着物と母の小物を分けてもらってきたので、下着から着物まで一通り揃っていたから、とか。

「何者?」といえば、娘の方だろうか。もう少しすると、修学旅行なのだが、「白小袖を寝巻きに持っていっても大丈夫かな?」と私に聞いてきた。普段、白小袖だとか、小さくなった浴衣だとかを寝巻きにしているので、しばらく寝巻きなんぞ買っていない。「私に聞くよりも、旅行の規定の方が優先じゃないの?」と言っておいたがどうなることやら。「これで、夜中にトイレに行ったら、こわがられるかな」寒い冬に幽霊ゴッコなぞせんで欲しい。
某女子校が袴で通学していたと聞くや「そこ受けようかなぁ」と。残念ながら、現在、袴で通学する中学校はない。その女子校も「かつては」の話。「緑の袴」で有名な宝塚も、今や礼装のみ。

私にしろ、娘にしろ、「着物には困らない環境にいる者」ってのが「何者?」の正体かなと思う次第。

ちなみに「装束にも困らない環境にいる者」ってのは、もっと「何者?」かも。

2004/10/18(月) 着物で行くのに良いところ
いい天気ですね。明日からまた天気が崩れるというので、今日は必修洗濯日。

ところで、着物好きの人のサイトなどを見ると「着物を着ていくのに向いているところはどこですか?」という設問、質問があったりする。神社仏閣などは確かに着物の似合う背景になる。
でも、そういう言い方が度を越すと「相応しい場所以外で着物を着るのはよくない」ということになりかねない。
「日々の買物」「デパートに買物」「学校参観」「和モノでない展覧会」などなどどうだろうか?更に「スポーツ観戦」「動物園」「車や電車移動が主体の旅行、小旅行」だったら。

ここで「振袖で適切か?」なんて話をしているわけではない。日常ならばウール、遠出や旅行なら大島とか結城とかの織物と着物の中でもそれそれの衣を選ぶのは当然の話。

そう考えると、着物で行くのに不適切なところは、そうそうなかったりする。「雪道を歩く羽黒山の初詣出」や「山登りなどのハイキング」位だと思う。
「初詣には着物」と行きたいところだけれども、雪国の初詣出は膝程まである雪を踏みわけて進む。側迄車でいくとしても数mはやはり雪道。だーれも着物を着てはこない。

スポーツ観戦や運動会観戦は不思議と、見る方もスポーティな格好をしないといけないと思う人が多いように感じる。
親子競技があるならいざしらず、それだって、親の参加なんぞ、背広の御来賓が参加できる程度のもの。普段着な着物に袴なら、なんら支障はないと思うのだけど、意義ある人は多い。

プールや海水浴でも、浴衣などなら別に支障はない。風呂屋、温泉ランド、温泉以下同文。もっとも、このレベルは「着慣れている」が前提条件。鏡もないところで、床に着物をすらないで着られるテクを体得していない人には勧めない。もちろん、ゴロゴロと補正なしでも着れることも。着替えの途中見られるから、補正機器は風情がちょっとね。

着ていく場所なんていっぱいあるんだよね。
ちょっと位の丘なら装束だって登れるんだよ。

2004/10/17(日) お稽古事に
幸いに良い天気。しっかし、昨日よりも更に気温は低く、かてて加えて、今は朝の7時。9時に目的地に着くには、この電車でないといけません。
来た電車はグリーン車付き。でも昨日から有料になっています。
席はカラカラ。普通車の席もカラカラなのですから当然でしょう。大宮駅から「湘南新宿ライン」と名を変えて電車は遠く小田原までも行きます。私は池袋で下車。
私鉄を乗り継いで、目的地へ。
今日の参加は10人の筈。次々に来るメンバーは半分位が袴姿。男性も4名のうち1名が紬の袴に羽織で。女性の袴はいつも色がダブらないのが不思議。一人は赤紫に桜の刺繍の袴にアンティークな蕪松庵の振袖を中振りにしたもの。一人は松葉の袴に薄紅色の無地かとおもいきや、菊の間の葉にほんのりと緑が挿してある粋なもの。私は上柿色に下小豆色のぼかしの袴に薄萌黄に友禅を描いたもの。その上に黒地に白の桜小紋の羽織。セミナーの間は藤立沸の小ウチキを着ていました。

着物が揃うと華やかだと言いますが、袴が揃うと華やかな中にもキリっとした雰囲気が漂います。帯の分の華やかさがなく、袴が入ることで濃い目の色系に揃うからかもしれません。

これで終了後はすぐ側の飲み屋になだれ込んで打ち上げ。
洋服の方もちょっと気合の入った服で、狭いコマには華やかな気分が漂います。

そして、帰路は、池袋からグリーン車に乗ります。
どこから帰って来た人達なのでしょうか、普通車両は結構混んでいて座れそうにありません。実技もあったので、座れないのはちと苦痛。休日は200円安いからと、ホームでグリーン券を購入。
一つ手前の駅までが50km圏内でお安い。一瞬、その駅で普通車に乗り移ったろうかと思いましたが、今回は目的地迄購入。
グリーン車はさすがに空いていました。しかも、車内販売まできた。まだ様子見だからか、持っているのは缶飲料数本と車内限定ストラップ程度。ホットコーヒーなんか出てくれると嬉しいところ。今回は、池袋のBecker'sでジャスミン茶をテイクアウト。
グリーン車はこうやって一服(お茶ですよ、お茶)できるところが良いですね。

10月絵日記の続き


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