優妃 讃良の着物についておもうこと
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2003/09/18(木) 家紋
分類分けに困る話題になってしまった。
1.家紋
  「そういうものだ」と思い込んでいる人なら困ったり悩んだ りしないに違いない。
  結婚後に作る紋付は嫁ぎ先の紋。腰入れ時なら実家の紋。
   ところが、どっこい、日本の習慣というのは一意じゃないことが段々わかってきた。関西には「女紋」という習慣がある一家の紋が男系で伝えられるように女系で紋を伝えていくという方式である。平安時代、貴族の財産は女性に譲られた。
  男は女性が相続する財産のとこに「通う」わけである。
  その考え方が残るのか関西は女性方のご先祖が誰かなんてことも大事にする。
  関西の習慣を紐解いていくと、こんな風習のある家のあることまでわかってきた。
  家の家紋は長男が継ぐ。妻は女紋。長女は母親の女紋を継ぐ。そして、次男、次女以下は新しい紋になる。
  次男、次女以降の紋が決まるのは最近では「生まれたとき」「結婚時」「成人時」など不定のようだ。
  お正月のお椀の話である。一家のお椀の紋はバラバラ。どこかの別姓反対論者が怒りそうな事態だ。
  次男以降の紋は次男が結婚して独立した暁にはその分家の紋になる。
  次女の紋は腰入れ時の支度品につける紋として。
  文献の情報だけではない。母方の祖母は次女であったので、女紋を継いでおらず、結婚時に決めたらしい。
  関西の知人は成人時頃らしい。今は茶道具などに紋をつけている。結婚すれば正式に分家の紋になるのだという。

  ところで、「家紋」の目的とは「同じ一族であること」と「他の一族と区別する」ことに一つ意味がある。
  「一族で集まる」という目的の場合はやはり同じ紋が良い。
  お公家さんの習慣を見てみるとこの辺の回答がある。
  「背負う紋を場によって変える」のである。一族打ち揃うなら本家の門。分家単位での集まりなら分家の紋。
  サラリーマンが勤務中には会社のバッチつけてるのと同じ。
  逆にプライベートに勤務先情報をひけらかすのは野暮である。
  お公家さんはひけらかすと、いらん気遣いをしたりされたりするので、自分ちの本当の紋は友人程度には滅多に見せない。逆に「友人であること」には全く不要な情報なのだし。

  そうして自分を振り返ってみる。
  「旧姓」の私がいる。長男であった父は一人っ子の私を跡取りとして育てた。私にはそれなりのプライドが出来ている。叔父夫婦とその下の従妹弟達、外戚となる伯母夫婦と従兄姉達さらにその子供達。これらの頂点に立つ私。結婚して改姓してなお、やはりある。
  「戸籍名(婚姻姓)」の私がいる。その姓を生まれながらに持つ男性の妻として、また同じく生まれながらにこの姓を持つ娘の母として、更に、この姓を同じくする一族の一員として。また、それを長男である夫と共に跡継ぎとして継承するものとして。
  「優妃 讃良」の私がいる。「親戚」という単位に属さない。私は私」である私がいる。
  ちょっと面白いことには、戸籍名の娘の母は戸籍名の私だが「泰の君」を名乗る彼女の母は「優妃 讃良」である。

  と考えると、紋付は3つ欲しい。実家の総領としては、実家の紋だし、婚家の冠婚葬祭はやはり婚家の紋で。更に、優妃 讃良の紋も欲しいし。更に公家の中で個人の所有物を意味する名札代わりな「おしるし」も欲しい。

  おしるし:優妃のおしるしは橘に流水。泰の君は亀甲花菱。装束類につけられている。集まるとなると同じかばん、同じ袴、同じ小物。と区別がつかなくなる。記名なぞ無粋。


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