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2004/09/28(火)
世阿弥
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今日、演出が稽古で 世阿弥の花伝書の話をした。すごくためになる。 「観客の予想を上回ることをしないと 感動はつくりだせない。 たとえば、悪役の人が捨てセリフをはいて 大声で笑っても、観客は笑うだろうなって 予想できるから つまらない。 たとえば おみやげをもらった人が 笑顔でありがとうというのは予想できる、ところが ありがとうっていいながら 号泣していたら どうだろう。まさか、おみやげぐらいで 号泣するなんて だれも思わない、けれど、生まれてこのかた おみやげをもらったことのない人が はじめておもやげをもらったら、その心根にうれしくてうれしくて 泣き出してしまうなんてこうもあるだろう。 たとえば 悪役がめちゃくちゃ やさしい声をだしたりしたらどうだろうか、そのほうが 恐かったりすることもあるだろう。 こんな風にして自分の役を見つめてほしい。 こんなことを花伝書には書いてあるんだよ」 そうか、いろいろ考えてみたい。 芝居は舞台と客席でつくりあうものだもんな。 よーし、まだまだ やれるはずなんだ、俺でもやれるはずなんだ。43才、心が動く演技がしたい、心が動かないのに 動いたふりの演技はしたくない。 がんばろう。
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