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2006/06/17(土)
ながめ余興場
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ながめがいいからながめ余興場なのです。楽屋からみた渡良瀬川の風景は ほんとうにいいですよ。
朝 はやくついた俺に 嫌な顔一つ見せず 案内してくれたKさんは、このながめ余興場の管理の仕事をしておられる。 もう 芝居屋にはたまらない空間だ。 昭和12年に建築されたここで 今日 コンサートなのだ。 地下の資料館をみて また心ふるえ、楽屋に残る 壁の落書きを見て もっと 心 躍った俺は みんなが来る前に もうKさんのためにと 即興でながめ余興場の歌を歌っていた。Kさんは 拍手をしてくれた。そして思った。ここで芝居をやっていた役者たちの魂に届けるためのにも マイクなしでやろう。だって 俺は ひとり芝居+歌 と チラシに明記しているんだもんな。マイクの前での芝居なんて聞いたことないもんな。よし、生だ、生で行く。 リハーサルでも生、ただし、ギターの音だけは 薄く拾ってもらうことにした。
ねえ、司会進行の人が来られなくなったのよ、頼むからやってね。いやといえば 先には進まない、まあ、なんといかなるやろう。ほ引き向けました。
笠木透さん、赤木一孝さんと同じ舞台に立って歌えるとは 感無量なのです。知る人ぞ知るふたり、知らない人は なんにも知らないふたり。 笠木さんは69歳、昭和12年生まれだから ながめ余興場と同い年。ずっと歌い続けているフォ−クシンガーなのであります。赤木さんは49歳、笠木さんらとフォークスで活躍 その後、坂庭さんらとSAMを結成し活躍中なのである。ふたりとも 小さなライブを積み上げてきた人たちなのだ。
現代座に入団して 先輩に誘われて 聞きにいった。遅れてはいったら 誰かが歌っていて 俺は前座のおっさんやと思った。でもよく喋り、何曲も歌うから 先輩に 「笠木透は まだですか?」ときいたら あきれられた。まさに 歌っているその人が笠木さんだったのだ。ゴリラみたいな顔をして 両手を腰にあてて大声で歌っていたのが笠木さんだったのだ。その日のゲストが北山修さんで びっくりした。なんぼなんでも北山修はしっとるわい。 はー。さらに感動したんは 松原第7中学校の校歌やった。頼まれてつくったんやて。大阪のうちの親戚の近所の学校や。頼む先生がいたことにも感動した。
そのひとの ことを 本番で 即興歌にして 歌った! ゲストに ながぶっちつよしさんと 南こっせつさんに東京からきてもらっての30分間、なんとかなりました。やっぱり生が一番や。
司会もええかげんというのが おもしろかったと ほめられた。 赤木さんと 漫才もさせてもろた。
おもろい日になった。
69歳のシンガーが 戦争反対に命をかけていることも知った。憲法9条を 命かけて世論を起こして 守ろうとしているのを 知った。 歌には それぐらいの力があるのだ。 身体 張ってでも 守らなきゃならんのだ と 69歳の背中が 僕らに 伝えてくれていた。
http://www33.ocn.ne.jp/~pasterage/Folk/FFolks.htm
http://www.linkclub.or.jp/~kyoto/sam/
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