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2004/08/02(月)
新連載 〜 8月の思ひで2
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波瀾に満ちた旅だった。
我々を九州へと運んでくれたバンは実はかなりガタがきていたらしく、出発後すぐにクーラーが効かなくなった。8月の御盆前、ガンガンに暑いさなかである。大きなバンだったとはいえ、体が大きい外国人の男性が二人もいて、リトアニアのお嬢さんも日本人にくらべれば背も高く体格もいい、あとは標準の日本人体系の男女がひとりづつと、ビールっ腹のおじさまひとり。みな暑さにもがいてた。
東京を出発したのは夕方頃だった。翌日の11時に福岡空港に着こうと思うとゆっくりドライブと言う訳にはいかなかった。
日が落ちて暑さも少しは和らぎ、途中のパーキングで夕食も済ませた一向はドライバーを交代しながらなるべく先を急いだ。日付けが変わるころドライバー以外はみんな疲れもあったのか、コクリコクリと船を漕ぎはじめた。 走行速度がゆっくりと落ちていき、完全に車が止まったのはそれから少し経った時だった。
パーキングでお茶の時間かと思いきや、車窓から見える風景はそれとは違う。 何ごとかと皆も起きだした。その時のドライバーはラトビアボーイ1だった。 リトアニアガールの通訳から察するに、高速道路をえんえんと走ってきたが、途中で分岐地点があり、もちろん標識も読めないしみんな寝てしまっているので、どうすることもできず勘で進路をきめたところ、見事に外れて高速道路を降りてしまったらしい。そのまましばらく走って異変に気付き車を停車させたと言う訳だ。
困ったことに高速を降りて地道に入っていたので、ここがどこか皆目検討がつかないのである。何県にいるのかもわからない。外は真っ黒、国道でもないらしく道路標識もない。
仕方ないのでしばらく走っていると遠くに光が!! 近付いていくと有り難や、それは一軒のコンビニだった!コンビニ万歳である。 気まずさを紛らわすかのように申し訳程度の商品を手にレジへ向かい、 日本人男子チームがおずおずと店員さんに訪ねる。
「あのここどこですか?」
やばい集団だよね。
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