根本政清   日本一を目指す菊作り
2017年の全菊連全国大会で上位入賞を目指す、私の菊作りを紹介します。
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2006/07/12(水) 世界一の培養土の調合
世界一の福助用土作りに挑戦

菊に使う土作りには、とことんこだわっている植える花夢なのだが、その集大成ともいえる、現在の時点で考え付く、世界最強の土作りに挑戦する。

物理的にまず、鉢で菊を栽培するための良い土の条件である、水はけが良く、水保ちが良いことはもちろん第一に考えて、田土や土麹は10ミリ以下の団粒土にしてある。

科学的には、肥料保ちの良い土にすることが最も大切なことなのですが、これは私の土作りの一番の得意とする分野で、用土の塩基置換容量(CEC)を高めるために、まず特別な田土を作る。

昨年5月に、約8坪(16畳)程の小さな小さな、菊作り用の田土を取るためだけの専用の田んぼを作り、土(粘土)の王様である、モンモリロナイトが主成分のベントナイト350キログラム、腐葉土の微塵(ミミズの糞)250キログラム、トンぷん堆肥一輪車で山盛り5杯、ピートモス100キログラム、バットグアノ30キログラムを投入して置いたのだ。

その田んぼの土に更にミミズの糞や腐植、ピートモスを使い団粒土の田土と、それを更にEM菌や、バイムフード等の資材と多くの微生物により60度ほどの温度で発酵させる土麹に加工する作業を冬から春にかけて毎週のように続けてきたのだ、特にこのベントナイト土麹は一般の田土や赤玉土と比べると5倍以上塩基置換容量が高い120ミリグラム当量前後の土に仕上がっていると思う。

更に腐葉土も厚物用には、樫と椎の木の葉を使い、3年越しの物と2年越しの2種類を用意していて、ミミズの糞等の腐植の多い物を使い塩基置換容量を高めている、塩基置換容量を更に高めるために150ミリグラム当量と大変塩基置換容量の高いゼオライトを10パーセント程を用土に混ぜることにした。

また、肥料をバランスよく含ませるために、腐葉土を作る過程でも大いに工夫をした、木の葉を積み込むとき米糠だけでなく、馬糞や油粕や魚粕、カニ殻も混ぜ合わせ、EM菌、コーラン等も使い、更に切り返しのたびにそれらのほかにバットグアノや鉄力アグリ等も混ぜた物を加えて発酵をさせた。

更に今回も、燐酸肥料のバットグアノのほか、カルシウムを補給するために貝活性ライジンを加える、これは菊に使う土に初めから石灰等のアルカリ資材を入れると、土に含まれているアルミナが土の中の鉄イオンと結びつき、鉄欠乏症を引き起こし、葉脈以外が黄色くなる症状が出る場合があるのだが、私は、酸性であるピートモスを加えることと、鉄力アグリを使うことでその危険性は少ないものと考えている、更に微量要素のライフグリーンも少量混ぜた。

又物理的に、気相、液層のバランスを保つために、単に肥料保ちの良い土である塩基置換容量を高めることにのみ走らずに、2年越しの腐葉土は15ミリ目と、福助用土としては少し大きめの篩の目を通した物を用いて気相を高める。

また、空気のカンズメとも呼べる、発泡スチロールのように空気を沢山内部に閉じ込めた黒曜石のビーナスライトを5パーセント用い、更に培養土の中の小さな隙間を増やすために5パーセントほど冷蔵庫などの脱臭剤として使われる、高級資材ヤシガラ活性炭を加えて、ヤシガラ活性炭の持つ、表面積 1200m2/g以上(一円玉一枚分の 重さで畳700枚分の面積)という脅威的な表面積による活性化パワーと、更に、貫通微細孔を持つ竹炭を5パーセントほど加えることで活性炭に比べ化学物質などの吸着及び分解面積が大きくなるという竹炭の持つ特性をプラスさせることで培養土の持つ小さな隙間と培養土の表面積のアップを図る、もちろん籾殻クンタンも5パーセント混入する。

又気相を更に高めるためにヤシの実のスポンジ状の繊維資材、ベラボンを約8パーセント程混入する、全体で20パーセント以上含まれるはずのピートモスと合わせると土の持つ表面積の大きさは飛躍的に高まり、5号鉢の中の土で、一般の菊培養土の9号鉢分に匹敵するほどの表面積を持つ、ウルトラ培養土に仕上がったと考えている。

そのうえ、開花時期に肥料が残らずに、素直な花を咲かせるために、炭素率の高い一度発熱済みの籾殻を5パーセント入れることで、籾殻が分解する過程で徐々に周りの窒素を横取りする窒素飢餓の作用により、開花時期には自然と肥料抜きの出来る工夫も施されている。

又福助作に用いる鉢は5号鉢という、とても小さな限られた空間なので、根詰まりを予防するために、ピートモスを2割(ベントナイト土麹等に含まれているものも含む)以上使い、一般の菊培養土と比べると2倍近く根詰まりまでの期間を延ばすことが出来ると共に、水保ちもよくした。

更に水保ちを良くするために定植時には、赤ちゃんの紙おむつに使われるポリマーに近い水を吸収する力の大変強い樹脂であるサーモゲルを一鉢ごとに混入する、サーモゲルは、自分の50倍以上もの水を抱え込む性質がある、それが土中の温度を感知して、設定温度付近より温度が下がると水を吸収・保持して、温度が上がると保持している水を放出する感温性の吸排水性樹脂である。

菊栽培の過程で、温度の低い朝の水やり時には、沢山の水を吸収してくれて、温度が上がり葉からの蒸散量の多い日中には水を少しずつ鉢中の培養土に戻してくれるという優れもので、サーモゲルを混ぜることで葉や茎の、のびのびした生育が期待できるし、培養土の水持ちを飛躍的に高めることになると考えている。

以上が私の独自の理論により作り上げる菊つくり用では「世界最強」となる培養土の調合なのです。


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