|
2006/08/23(水)
a little statistician
|
|
|
今日は一つ事実を明らかにする。確かめたい主張は、以下である。
『Dr.Wはコンパ片付けをする人間か、否か。』
これを、2003年度バレパ合宿の全13回のコンパ片付けに出席した回数のデータで判断しよう。ちなみに彼の出席回数は7回。率としては0.5384である。 まず、『コンパ片づけをする人間』=8割の確率で片付けに出る人というふうに定義しよう。しかしここでは、 0.5384<0.8 だからと言ってすぐに 否 という風に結論を出してはいけない。というのは、コンパ片づけをする人間(出席確率80%)でも13回のうち7回しか出席しないことは「まぁ確率的に結構ありえること」かも知れないからである。だからそれも考慮して以下、統計的仮説検定を行ってみよう。
今回の検定において、Dr.Wの出席回数は二項分布に従う。そして 帰無仮説H0;Dr.Wの出席確率Pw=0.8 対立仮説H1;Dr.Wの出席確率Pw<0.8 と書くことができ、片側検定をすることになる。
H0が正しくPw=Pの時、Dr.Wの出席確率Pwを標準化した、 Z(Pw)=13^(1/2)×(Pw−0.8)/(0.8×0.2)^(1/2) は二項分布の漸近正規性より、正規分布N(0,1)近似できる。
ここで、有意水準1%の検定をする。(注.この検定で、H1が本当は正しいのに却下されてしまう確率は高々1%だということ) すると、検定方式は Z(Pw)<−2.33⇒reject H0 となる。(注.−2.33は正規分布の下側1%水準点)
Z(Pw)にDr.Wの2003年度の片付け確率0.5384(注.2003年度のデータ)を代入すると、 Z(0.5384)=−2.3580 である。
ここで、Z(0.5)=−2.3580<−2.33となり、帰無仮説H0は棄却されることがわかる。
つまり99%以上の確率で、Dr.Wはコンパかたずけをしない人だということが出来る。 おわり。
P.S.この答案は、月本さんが採点してくれるかもしれないです。月本さんはかつて統計優秀者一覧に名を連ねた、凄腕統計スモウライダーなのです。
|
|
|