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2004/09/09(木)
ほんとに怖かった
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勝浦のホテル浦島を出る時、まだ雨は降っていなかったので一安心。 と思っていたら、これから向かう志摩方面への道路、国道42号線の一部が通行止めになっているらしい。
「えっ、この旅行の第一目的は志摩観光ホテルの食事! 志摩へは何がなんでも、行かねばならないぃ〜」と心で叫んだ。
今、この地点は降っていないのだが、この周辺は高い山が多いので、「山だけに降る」って言うことはよくあることらしい。 だが、はっきりした情報ではないので、とりあえず志摩に向かって走りだした。
途中で立ち寄ったコンビに「42号線が通行止めのため、新聞やおにぎりが届きません」の張り紙がある。 やっぱりか・・・どうしたらいいのか? どこが通行止めなのか、コンビニのお姉さんに確認すると、「矢の川の周辺」が通行止めだという。
勝浦から、志摩まで、地図で見ると42号線が使えないとなると、どうしたらいいのか、まったくわからなかった。
とりあえず、正確な道路情報と、 志摩に行くためにはどうしたらいいのか、それを決める情報を手に入れなければならない。
一番いいのは、警察だと言うことになった。 コンビニから走ること5分足らずで警察署があった。
警察署には、警察官がお一人だけいらした。 事情を話したら、親切に42号線を走らずに、国道311号線を使う道を教えてくださった。 これを使えば、通行止め区間を回避して志摩に向かえるとのことだった・・・・ だが、「道は細いですよ」と2,3回繰り返された。
本当だった。これが国道?と思う幅の道が時々現れる。 1.5車線。 時々すれ違いの車がある時は、退避場所があるからいいけどね〜という感じだ。 ガードレールに、「311」のシールが貼ってある。 なければ、国道とは思えない。 舗装してあっても、山岳道路で道幅が狭いところは、特に。 もう通りたくない度、70%
無事、311号線を走り、矢の川を回避して、尾鷲あたりで42号線に合流した。やった!これで一路志摩だ。 雨もそれほどひどくはない。
レンタカーのナビ任せで、走っていた。 後から考えれば、これが間違いの元だ。 ナビに登録されている道は、古いものである場合が多い。 それに気づいたのは、帰宅してからだった。
42号線から、ナビの案内のまま、国道260号線を進んだ。 ある一箇所、「ここも道でいいの?林道じゃない?」 というところがあった。 右折せず通り過ぎたが、ナビは、右折の林道のような道を指示している。Uターンしてナビの指示に従った。
ぬぁんと、311号線なんて目じゃない、「酷道」だった。 林道に舗装がしてある状態。 道幅も一段と狭く、車一台通るのが精一杯。 それでいて退避場所などない。
むこうから車が来たら、どちらかはバックだ。 それに、右側は崖で、高い木がそびえて、薄暗く、小降りの雨でもいっそうあたりを暗くしている。 左側は崖で、時々小石が道路に転がっていて、がけ崩れでもしそうな気配もある。 木の枝もかなり道路に散って、大雨が降った様子がある。
後部に座っている息子も「まるで、(千と千尋の神隠し)だ〜〜。 今ここで、崖に落ちたら、僕たち誰にも見つけてもらえなさそう。」とのたまう。 「そんな世界に入り込みそうだよねぇ・・・」(~_~) 思わず携帯の電波を確認する。アンテナマークなし。 「ゆっくりでいいから〜」と運転のオットに声をかける。
時々、貼ってある国道シールがむなしい。 「ガードレールがところどころちゃんとあるねぇ」とへんな感心するオット。
こんな道、何で通るんだ? と思っていたら、なんと今まで通ったことのない細さのトンネル出現!しかも鍵穴のような形だ。 トンネルの向こう側が見えているし、トンネルの距離は短いが、霧に煙っていて、不気味さ倍増。
「なんかこのまま進入したら、すっぽり、この車がはまるんじゃない?」マジでそう言った。 怖かった、こんな怖い思いはしたことがない。 トンネルを抜けたら、違う世界に入ってしまうのではないかと、半分、本気で思った。
「誰か一人、車の中に増えてない?」後から言える冗談だった。 無事、トンネルも通過。
「この道を通って、この旅行一生忘れないよねぇ〜」 もう通りたくない度100%
この「酷道」、全距離10キロくらい。 一台の車も後にも先にもいないし、すれ違いもしなかった。 「こんな道を通らないと志摩に行けない?なんかおかしくない?」こんな疑問をもっていた。
帰宅してネットで調べた。
「国道260号」で検索。出てきた! なんと、あのトンネルの写真まで。 錦峠から、棚橋川あたり、有名な「酷道」だそうではないか。
しかも、2002年夏にそれを回避する新道が出来ているんだそうだ。完成して約2年経っているではないか・・・?
そうだ、ナビだ! あのナビは古くって、新道が登録されていなかったのだ!
「レンタカーで旅行するからには最新版の地図は持って行くべきだ。 レンタカーのナビに、まかせっきりにしてはいけない。」 この旅で得た貴重な教訓だった。
何事もなく通れたから、 「あの道を、あのトンネルを通れたことは、家族の一生忘れられない思い出になった」 と言えるけれど、後から考えれば、よく無事に通ってきたと思う。 しかも台風の来ている時に。 かなり危険な道だった。もう2度とごめんだ〜。
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