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2003/11/27(木)
おやゆび姫15
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「オメーラ、何をこそこそ俺の事かぎまわってんだ?」
マサが部屋の壁を蹴り飛ばしながら怒鳴ります。こんなマサを見たのは始めてです。
でもタクの怪我も気になります。ツヨシが恐る恐る口を開きました。
「マサさん勝手なことしてごめんなさい。でもマサさんのことをかぎまわった訳じゃなくて・・・」
「もういいよッ」おやゆび慎吾が大声を出しました。目には涙がいっぱい溜まっています。
「マサさん!タクさんのこと知っているんでしょ?!怪我してて大変なのに、そんな事ばっかり・・・ぼくの名前だって・・・・くっ」
おやゆび慎吾は飛び出して行きました。
ツヨシはおやゆび慎吾もマサも気になって立ち尽くしていました。マサは壁の方をむいたまま・・
「マサさん・・・ごめんね。もう、マサさんのこと聞かないからせめて、薬草のこと教えてくれないですか? 」
静かにツヨシが話しましたが、マサは黙ったままです。
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