素晴らしき冒険
重い画像だらけなので
ナローバンドの方にはきついかも…。
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2004/02/14(土) ある日の会話12(シナリオではありません)
トゥモ「…あ〜、もうバレンタインなんて面倒!
    さっさと適当に配ってこないと…。」


ヒキン「やあ、トゥモさん。
    おはよう、今日もいい天気だね。」


トゥモ「・・・"さん"なんて珍しい。
    チョコレートでしょ、はい。」


ヒキン「えっ、その渡し方は…
    思いっきり"義理"!?」


トゥモ「あたりまえじゃん。
    もらえるだけ喜んでよ。
    本当はあんたにはやらん予定だったから。」


ヒキン「・・・・・・。」
   (がーん!)


トゥモ「さ、次を配らないとね。
    ミユ君にクニンにキーミさんにマサ、
    ラッシュとスゥイにイーズさん・・・っと。
    手渡すのも面倒だし、
    ドアノブにでもぶら下げておくか。」


トゥモはちゃっちゃと作業を済ませた。

トゥモ「さてと、フォシラ君に渡さないと・・・。」

もちろんユタへのチョコレートは今までのものとは違う。
ドアノブで渡すようなものではない。

トゥモ「…相手は彼女持ち。
    フラれるのが当然なんだから、
    ここで告白しないと・・・!」


トゥモはユタの部屋の前にと立つ…。
すると、微妙に開いたドアの隙間から話し声が聞こえてきた。

エミリ「本当に、わたしだけ?
    わたし、いつも不安なんだよ?」


ユタ 「本当だよ。
    統括とは仕事柄もあり
    一緒にいる事は多いけど…恋愛対象じゃない。」


エミリ「だって、トゥモさん…。
    絶対ユタの事が好きじゃない!
    ユタだって気付いてるでしょ?」


ユタ 「統括が、俺を・・・?
    まさか、相棒ぐらいにしか思ってないだろ。
    …確かに正直、統括みたいなはっきりしている
    カッコイイ女の人って好きだ。
    でも、お前みたいな愚図な方が…守ってやりたくなる。」


エミリ「愚図って何よぅ〜・・・。
    それより、・・・信じていいの?」


ユタ 「ああ、バレンタインにまで嘘付くかよ。」

エミリ「はいっ、じゃあこれ…チョコ!」

ユタ 「おっ、サンキュウ。」

2人の楽しそうな笑い声がフロアに響く・・・。

トゥモ「・・・・・・。」
   (やっぱり私には彼らに割る隙はないのかもしれない…。)


トゥモはユタの隣の部屋であるマサの部屋のドアノブにかけた
義理チョコを取り外し、ユタの部屋のドアノブに取り付け、
マサの部屋のドアの前に背もたれて座り込んだ・・・。

トゥモ「・・・・・・。」

でもトゥモ自身不思議であった。
ふられたはずなのに…なぜかそんなに寂しくない。
"なぜだろう・・・"
そんな事を考えているとマサがやってきた・・・。

マサ 「トゥモさん?
    人の部屋の前で何してるんですか?」


トゥモ「なんでもないよ。
    あんたには関係ないじゃん。」


マサ 「・・・随分な包装のチョコですね。
    ユタさんにですか?」


トゥモ「ち、違うね!
    私は彼女持ちの男になんて興味ないの。
    よく見なさいよ、
    ちゃんとフォシラ君の部屋のドアノブにも義理チョコが
    引っかかっているでしょ!?」


マサ 「ふぅん。」

マサは何気なく自分の部屋のドアノブを見る・・・。

トゥモ「あっ・・・ああそう!
    これはあんたにあげようと思ったの。
    ほら、結構私達嫌でも一緒になるじゃない?
    だから、ほら・・・あげるよ!
    一応本命、みたいな?」


マサ 「・・・えっ、あの・・・トゥモさん。」

トゥモ「なに?」

マサ 「本気で本命とか言ってるんですか?」

トゥモ「そうだって言ってるでしょ!
    いいから、受け取りなさい!!」


マサ 「…いえ、本気ならば
    お気持ちは嬉しいですが、私は残念ながら、
    あなたの気持ちは受け取れませんから。」


トゥモ「・・・は?」

マサ 「私にも大事な人がいるんです。
    その娘から今日チョコレートが届きましたから・・・。
    …そんなに私も浮ついた男じゃないんで。
    では。」


マサは呆然とするトゥモを尻目に部屋の中へと消えていった・・・。

トゥモ「・・・ナニソレ。」

トゥモは心に大きな穴が開いた気がした・・・。
先ほどのユタのときとは違う・・・。

もしかしたら自分が好きだった相手は・・・。

そう考えていると今度は本当に寂しくなり、
自室へと戻るとチョコレートを投げ捨て
ベッドの中でわっと泣き出したのであった・・・。

                    ある日の会話12:END


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