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2003/11/18(火)
ある日の会話3(シナリオではありません)
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ある日の夜、眠れないので睡眠薬を飲みに 1Fカウンターに来たイーズ。 そこには論文を書いているキーミの姿があった。
イーズ「これはキーミ君…。 ……君の努力家の性格には感心するよ。」
キーミ「いえ…。 あくまで私は冒険者の肩書きを持つ学者です。 それに私もまだまだ未熟ですから…。」
イーズ「相変らず謙虚だな…。 そういえば昔から一つ聞きたいことがあった。」
キーミ「? …何でしょう?」
イーズ「3人の弟子はどういう視点で選んだのだ? 君のところには沢山の志願者がいたと思ったが…。 どういう基準で採用したのだ?」
キーミ「・・・1番弟子のクニンを選んだ理由は 知り合いの子と言うのもありましたが、 なによりも彼の人間性です。 もちろんコネがあっても何か感じるものが なかった子は落とさせて頂いたので、 それだけ彼の持つ魅力に惹かれたと言う事ですね。 …結局、知り合いの子で採用したのは彼だけですよ。 ・・・3番弟子のユタは 目から強い意志を感じる子だな、と思って…。 ちょっとした逆境にも負けないだろうし、 普段は気が強すぎて冷めていてひねくれていますが 本当はとても素直でまじめで優しい子だから 鍛えればいい素質を開花出来そうだと思いました。」
イーズ「…2番目のミユ君はどうなんだね? こういうのもなんだが、あの子が一番素質があった。 それを見切った、そういうことかな?」
キーミ「ふふふ…いえいえ。 あの子は確かに凡人より素質はあると思いましたが、 それ以上に魅力を感じるところはありませんでした。 …実は決め手となったのはあの子の母親なんです。 あの事がなければもしかしたら違う子を 弟子にしたかも…と思うことがあるんです。」
イーズ「・・・あの事とは?」
キーミ「ええ。 私は本人と親、もしくは保護者同伴の面接をしたんです。 ご両親の大事なご子息をお預かりするわけですから。 その際、どの親にも絶対に 『私に断られたらどうしますか?』と尋ねました。 クニンやユタの親も含めて大概の親は 『またの機会にもう一度お願いしたい』と仰ってましたが 彼の母親は『代わりに私を家政婦で雇ってもらいます』って 突拍子もない事を言いましてね…。 いやもう可笑しくて可笑しくて…。 ミユのあんぐり開いた口も可笑しくて…。 インパクトであの子を弟子にしました。」
イーズ「……ふふふ、なるほど。 だが、正直な事も言いなさい。 本当は才能に惚れ込んだ、とね。」
キーミ「ふふふ、どうでしょうね。 ・・・それではおやすみなさい。」
イーズ「うむ…。」
こうして夜は更けていくのであった。。。
ある日の会話3:END
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