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2004/02/06(金)
野薔薇
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私は とおさんちの裏庭に生えている 野薔薇です 今もまだ たくさんの実を付けています 親株は とおさんがここに越してきて間もなく 椋チャン(椋鳥)が運んできてくれたんだと思います 花は とてもいい香りがするし とおさんも かあさんも 私の花が大好だったようです 私の枝は蔓性ですから あちこちに伸びたり 這い回ったりするので 毎年剪定されていました あるとき とおさんは 私の枝を切りながら 何か唸っていました ≪Sah ein Knab ein Roeslein stehn, Roeslein auf der Heiden War so jung und morgen schoen, Lief er schnell, es nah zu sehn≫
ネェネェ とおさ〜ん さっきから 何を唸ってるの〜? 私の棘が 刺さっちゃったの? 「唸ってたんじゃないの ヾ( `Д´)ノ お前さんの歌を ドイツ語で唄ってたんですよ」 アハァ〜ッ ドイツ語だったのか (^^;) 私の歌って どんな歌? 日本語あるの? 「あるよ 童は見〜た〜り 野中のバ〜ラ 清らに咲ける そのい〜ろ 愛〜で〜つ〜♪」 分かった! それって ゲーテが作詩して シューベルトが作曲した歌でしょう? 「そうそう それだよ でも野中の薔薇は 野薔薇のことじゃないみたいだよ」 エ゛〜ッ! どうしてさぁ 私のことじゃないの? 「歌詞の中に 【くれない におう】 って あるから 赤い薔薇のことだよ」
私の名前は 野薔薇=ノバラ とか 野茨=ノイバラ と呼ばれています バラ科 バラ属です 学名は “Rosa multiflora”
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