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2006/05/25(木) 幸せの卵
病院の日。
リセットしてから、薬を飲んでいた。注射はしない。
腫れて痛んだ卵巣には、そのほうが良さそう・・・。院長先生が決めたやり方で、もう、何も意見などしない。もう、全部お任せ。


待合室で読んだ雑誌。宇佐美百合子さんのことが掲載されていた。不妊症の人たちへのアドバイス。

いや、そんなことよりも、宇佐美百合子さんの私生活について書いてあるものを読んで、涙があふれてしまった。
ああ、なんということでしょう。まるで私のような・・・。
あの頃のことが思い出されて、悔しい熱い物が喉に詰まったような感じになった。

辛い私生活、旦那様の裏切り。そして、子宮全摘なんて、なんて残酷な・・・。

彼女曰く、「子供がいない人生が不幸ではない・・・」

うん。その通り。


そのとき、旦那君から携帯メール入ったんだ。


「どう?病院の結果は?僕は、子供なんていいんだからね。君がいてくれればいいんだよ。」


何度も、何度も言ってくれる言葉。

もう、見飽きるぐらい見ている言葉なんだけど、
いつもこうやって言葉をかけてくれる。
病院に行く不安な気持ちのとき、
このメールが来るんだ。
彼は私の気持ち、わかってて、このメールを送ってくれるんだ。



うん、いいんだ。だめでも。
もう、年だしね。



かろうじて大きくなっていた卵にわずかな期待をかけるものの・・・

こうやって生きていける方に幸せを感じずにはいられない。


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