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2003/10/24(金)
狭心症、心筋梗塞の講義をしました。
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今日は病棟の看護婦さんの勉強会の講師を務めました。 狭心症、心筋梗塞について話が聞きたいよいうので、 ホームページのその欄をそのまま印刷してみんなに配ってお話をしました。 印刷の紙にアドレスが印字してあり秘密にしてたのがバレバレ。 内容も一般向きに作ってあったので、その先を聞かれ、あとはアドリブでいろいろと... ------------------------------------------- 急性心筋梗塞の実際の治療は、 発症24時間以内なら閉塞した血管を開く治療を優先的に行う。 治療法としては血栓溶解療法と風船療法がある。 最近では血管閉塞の原因である血栓の吸引療法もしています。 急性期の死亡率は当院では年間60名入院しここ2年は7%でした。 死亡の原因は半数が不整脈、半数が心不全です。 不整脈は心室性期外収縮→心室頻拍→心室細動が大部分。 単発がぱらぱらで治療開始、 連発がみられたら点滴増やします。 ドクターコールを。 梗塞の範囲が広いと心不全で予後が悪いのは仕方ないけど、 梗塞範囲が狭いのに不整脈で死ぬことはとてももったいないことです。 急性期を何とか不整脈のコントロール乗り切ることが救命につながるのです。皆さん、頑張りましょう!
心不全は梗塞範囲の広さと元々の心機能により起こります。 梗塞範囲の広さはCPKなど心筋逸脱酵素の量、 血管のどの部分がつまったか?でみます。 元々の心機能が分からない場合は現在の心機能は、 心エコーの心駆出率でみます。 現在の心不全の有無は胸のレントゲン写真で 心臓の大きさと肺の水のたまり具合で分かります。 心不全の最もひどい状態は心原性ショックといい血圧が維持できなく尿も出ない状態です。 治療は昇圧剤、それからIABP(大動脈バルーンパンピング) IABPは大動脈を心臓の拡張期に40mlの風船を膨らませ、心臓や脳へ血液を優先的に配分させ、 心臓の収縮期(駆出期)にバルーンを閉じて心臓にとっての負担を軽くする方法です。
2,3日して立たせる頃に心破裂が起こることがあります。 当院でも何年かに一人あります。 急性期の急激な動きは要注意です。 最初の起立時、医師と一緒に観察しましょう。 ---------------------------------------------
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