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2008/08/24(日)
真夏の植物調査
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真夏の植物調査 2008.8.16 参加者17名 2004年7月から始めたエコセメント工場直近の尾根道植物・林床の5回目の追跡調査を、気温が30度を超す夏の盛りの8月16日に彩の国寄居、多摩市、立川市からも参加していただき総勢17名で行いました。植物の実態調査は、植物の最盛期の夏が適切であると専門家の助言を受け毎年1回、夏に取り組んでいます。 基本調査は、2004年7月エコセメント工場稼動前(本格稼動2006.4)に、工場直近の尾根道に面した斜面を5mx5mの20マスに区切り、1m以上の樹木の樹木名と目通し直径・樹高・状態、1m以下の林床植物の種類・被度・群度などをコデラート法で行いました。 その後追跡調査としては、・ 基本調査で登録された樹木の確認と変化の記録、追加樹木の登録、 ・ 基本調査の林床植物の確認と変化、追加植物の登録と被度の確認 ・ 調査地域全体の樹木や植物の状態や変化の記録 を毎年行っており、今年は5年目の調査となります。 工場は、年間310日・昼夜24時間・ロータリキルンの内部温度1350度(実際は1600度前後)など原料の焼却灰や膨大な電気、石油、水を使い操業されています。工場から大気へ放出される熱・水蒸気・排気ガスなどが、周辺の植物にどのような影響を与えているのかを継続的に調査しています。 本格操業が始まり一年経過した2007年頃から、植物に変化が見られるようになりました。 今年の調査で見られた特徴は下記のようでした。 ・ ヤマツツジ、イヌツゲ、エンコウカエデなどの徒長や節間の伸び ・ イヌツゲ、モミ、タラ、ヒサカキなどの頂芽の欠損や壊死、分岐 ・ コナラ,サクラ、カシなどで樹高10m以上の樹木の胴吹き ・ 葉の変化 変形、よじれ、穴あき、斑点、変色,焼けなど 病気(さび病、赤星病など)、カビなど ・ 樹種の変化 ネム、タラの増加、フユイチゴの増加と群生 ・ 20マスの中でもより影響を受けやすいマスの林床植物被度の増加
植物の変化は、地形・日照・大気・温度・降水など様々な影響の結果と思います。しかし、この森林地域では、処分場やエコセメント工場の建設や操業以外の変化は何もありません。 「微量・長期・複合」の環境汚染が進行しているのではないかと推定します。 <林に入っての樹木調査>
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