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2008/08/25(月) なぜ日の出町にごみ処分場・エコセメント工場が
なぜ日の出町にごみ処分場・エコセメント工場が
2008.8.21 東京農大,法政大、武蔵工大学生 4名

昨年、現地でのフィールドワークに参加した学生が、友人にも日の出町のごみ処分場やエコセメントの実態と問題点を知らせたいと、自主的に友達を誘い今年も訪れてくれました。
4人の在籍する学科が、環境情報学科、社会政策学科、食糧経済学科、環境緑地学科と異なります。
10時に青梅駅集合、午前は現地の見学、午後は青梅市民会館での説明と質疑などを行いました。
<現地見学の感想>
・ エコセメント工場に近づいた時に、悪臭が伝わってきた。異常な植物の生態系を見て、緑の日の
出町という印象が変わった。そして、工場からずっと騒音がしていて,周りの動物たちの影響も心配になった。(日の出町在住の学生)
・ 昨年来た時は、工場に近づけば近づく程、空気が悪く湿度も上がっていましたが、今回は風向がよかったせいか、空気がましでした。相変わらず工場の周辺は空気が悪く、植物への影響もひどいものでした。環境問題の一つとして何とかしていきたいです。
<説明会での質問など>  ( )内は説明
・ 何故、日の出町のあの場所が計画地となったのか。
(谷にダムを作ることの効率性、日の出町の危機的な財政状態など、水源地への配慮なし)
・ ダイオキシンは騒がれるほど害があるのか。
(ダイオキシンの害は深刻であるが、政治的に利用された面もある、それ以外にも多種ある)
・ 分別などの仕方が自治体によって違うが全部日の出町へ問題はないか。
(一部事務組合の問題性、ゴミの焼却・埋め立て処理の問題、広域でなく地域ごとの処理)
・ 裁判の様子はどうなっているのか。
(民事裁判と行政裁判の内容、司法の判断を無視する行政、日本の三権分立の限界)
・ エコセメントは使われているのか。
(エコセメントの有害性と製品としての問題、コストが高いが無理やり押し付けられる自治体)
<全体の感想>
・ ゴミ問題に関して、東京の多摩に住んでいる私でも知らなかったことがたくさんありました。
実際に現状も把握できて、身近に感じられ良い経験になりました。
・ 日の出ゴミ問題に関しては、直接的受苦の構造があるため、全体像を捉えるのがやや難しい。もっとと勉強していきたい。後々のためにも続く限り続けるべきだと思う。
 ・ 汚染のメカニズムから裁判、社会
システムと、とても幅広く勉強でき
とても有意義な時間を過ごせました。         
一つの問題にも様々な条件があり、
解決するためにも多くの考え方、
視点が必要だと思いました。

若い世代に伝えていくことの大切
さを再認識することができました。

2008/08/24(日) 真夏の植物調査
真夏の植物調査
2008.8.16 参加者17名
2004年7月から始めたエコセメント工場直近の尾根道植物・林床の5回目の追跡調査を、気温が30度を超す夏の盛りの8月16日に彩の国寄居、多摩市、立川市からも参加していただき総勢17名で行いました。植物の実態調査は、植物の最盛期の夏が適切であると専門家の助言を受け毎年1回、夏に取り組んでいます。
基本調査は、2004年7月エコセメント工場稼動前(本格稼動2006.4)に、工場直近の尾根道に面した斜面を5mx5mの20マスに区切り、1m以上の樹木の樹木名と目通し直径・樹高・状態、1m以下の林床植物の種類・被度・群度などをコデラート法で行いました。
その後追跡調査としては、・ 基本調査で登録された樹木の確認と変化の記録、追加樹木の登録、
・ 基本調査の林床植物の確認と変化、追加植物の登録と被度の確認
・ 調査地域全体の樹木や植物の状態や変化の記録
を毎年行っており、今年は5年目の調査となります。
工場は、年間310日・昼夜24時間・ロータリキルンの内部温度1350度(実際は1600度前後)など原料の焼却灰や膨大な電気、石油、水を使い操業されています。工場から大気へ放出される熱・水蒸気・排気ガスなどが、周辺の植物にどのような影響を与えているのかを継続的に調査しています。
本格操業が始まり一年経過した2007年頃から、植物に変化が見られるようになりました。
今年の調査で見られた特徴は下記のようでした。
・ ヤマツツジ、イヌツゲ、エンコウカエデなどの徒長や節間の伸び
・ イヌツゲ、モミ、タラ、ヒサカキなどの頂芽の欠損や壊死、分岐
 ・ コナラ,サクラ、カシなどで樹高10m以上の樹木の胴吹き 
・ 葉の変化 変形、よじれ、穴あき、斑点、変色,焼けなど
        病気(さび病、赤星病など)、カビなど
・ 樹種の変化 ネム、タラの増加、フユイチゴの増加と群生
・ 20マスの中でもより影響を受けやすいマスの林床植物被度の増加

植物の変化は、地形・日照・大気・温度・降水など様々な影響の結果と思います。しかし、この森林地域では、処分場やエコセメント工場の建設や操業以外の変化は何もありません。
「微量・長期・複合」の環境汚染が進行しているのではないかと推定します。
           <林に入っての樹木調査>

2008/08/16(土) 谷古入沢に水生昆虫復活か ?
谷古入沢に水生昆虫復活か ?
                               夏の水生昆虫調査  08.8.9 参加者6名
夏の水生昆虫・水質調査を08.8.9に実施しました。埼玉県の下呂町よりの参加者も交え、
夏の暑さの一休みの中、4河川の水生昆虫と電気伝導度と水質パックテストを行いました。
数日前に夕立などの降雨がありましたが、調査時点ではどの河川も平常の水量でした。

<馬引き沢>気温23.8℃、水温21.6℃、水深 10cm、流速 10cm/s
電気伝導度 130.4μs/m、PH 7.2、NO2 0mg/L、COD 7.0mg/L
モンカゲロウ類2、サワガニ5、その他のカゲロウ類28以上
<谷古入沢(二ツ塚処分場調整池放水地点の直下)>
気温32℃、水温25.9℃、水深 15cm、流速 0.5cm/s
電気伝導度 452μs /m、PH7.3、NO2 0.02mg/L、COD 6.0mg/L
ミズムシ4、イトミミズ2、カワニナ7、その他のカゲロウ類約120
<平井川上流さかな園上(バックグランドとして)>
気温28℃、水温22.3℃、水深 15cm、流速 20cm/s
電気伝導度 163.2μs /m、PH 7.3、NO2 0mg/L、COD 3.0mg/L
ヒラタカゲロウ類15、カワゲラ5、ヒゲナガカワトビゲラ2、ナガレトビゲラ類6、ヘビトンボ1、プラナリア2、その他のカゲロウ類100以上
<平井川と玉の内川(谷古入沢下流の名称)の合流地点>
気温27.2℃、水温20.1℃、水深 25cm、流速 20cm/s
電気伝導度 合流点237.0(玉の内川383) μs /m、PH 7.5、NO2 0mg/L、
COD 0mg/L
ヒラタカゲロウ類6、ヒゲナガカワトビゲラ2、ナガレトビゲラ類2、プラナリア2、その他のカゲロウ類50以上

 今回の調査で驚いたことは、いつもカワニナやスジエビぐらいしか確認できない谷古入沢で
1〜2mm前後の小さなトビゲラ類が多数確認できたことです。
また、玉の内川の平井川合流点の直ぐ上でも電気伝導度か383と高いことです。
谷古入沢調査地点452から1.5kmほど下流になります。
尚、採取した水生昆虫類は専門家の宮下氏に同定していただきます。

                  <馬引き沢での水質・水生昆虫調査>

2008/08/15(金) 環境ゼミツアーの一つとして
環境ゼミツアーの一つとして
                             東京国際大学下羽ゼミ 08.8.10 参加者15名
長野県在住で、処分場の水質などで全国の現地に入り調査活動に取り組み、住民の頼りになる研究者、関口鉄夫氏の紹介で、東京国際情報大学下羽ゼミの学生たち11名が日の出町の処分場のフィールドワークに訪れました。下羽ゼミの下羽友衛教授は既にお亡くなりになり、奥様とゼミの顧問役だった関口氏を中心に、ゼミの最後の企画として四日間の環境ツアーに取り組んでいます。1日目は町田市の「ごみセロの取り組みなど」、2日目は埼玉県寄居町の「彩の国資源循環構想の実態など」、3日目は「日の出町処分場・エコセメント工場の実態など」、4日目は山梨県身延町の「ごみ処分場計画や予定地の実態など」がプログラムされています。
 午前は、現地の見学を中心に、午後は説明会を中心に行いました。
まず、二ツ塚処分場の調整池下の谷古入沢の見学をしました。前日の水生昆虫時には殆ど流れていなかった沢が音を立てて流れていました。雨もここのところ降っていないのにどうしての放水でしょうか。調整池から沈殿槽と薬品処理層を通過しての放水です。電気伝導度は389μs/m
でどんよりと濁った水で臭気も少しありました。「この水が、きれいな水にして自然に戻すという処分場からの水の実態です。よく見ておきなさい」と関口さんが学生に話されていました。
次に、閉鎖した谷戸沢処分場の見学に行きました。「全国の閉鎖した処分場でここのように閉鎖後も監視カメラで監視している所はない。その理由は何か」と関口氏が問いかけました。
処分組合も日出町も巧妙にガスや温度のカムフラージュをしながら、町民運動会、東京多摩国体、果ては東京オリンピックの会場として「安全・安心」をPRしていますが、その実態は。
今度は、青梅側に回って馬引き沢から処分場とエコセメント工場の見学に向いました。
沢道や尾根道で地層や植物や野鳥などの実態を説明しながら登り、緑の森林の中に突然現れた余りにも人工的で広大な処分場と巨大なエコセメント工場には学生たちは驚いていました。生ぬるい空気と僅かな異臭を感じる学生もおり、五感で感じてくれたことと思います。
 午後は、青梅市梅郷市民館で昼食後、「たまあじさいの会」は、市民の視点で、より科学的に、継続的に、公開公表し、地域や若者たちに働きかけながら、調査・学習・広報・交流などの活動に取り組んでいると説明しました。そして、日の出町処分場の現実とその問題点では、日の出町で起きているガン死などの多発による健康被害、焼却灰の飛散、水や大気の汚染等の環境への影響などを話しました。また、全国各地でのごみ処分場の問題がどの様な社会システムから発生しているかも説明しました。
ゴミ処理は、個人の問題とともに社会システムの問題であり、それを未来に向けてどのように変えていくかが私たちの責任であり、次代を担う学生たちも考え行動して欲しいと問いかけました。
 学生たちは、マイクロバスで明日のフィールドワークの身延町へと向いました。


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