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2008/02/14(木) 08年冬の植物観察
08年冬の植物観察     2008.2.9(土)参加者5名
 この一週間、雪がよく降り、調査地点のある馬引き沢林道にもあちこちに雪が残り、足元に気をつけての行動となりました。沢の気温はー1℃前後で結構冷えています。
 今回の観察は、馬引き沢のウメノキゴケ・キヨスミイトゴケ・キノボリゴケ・ホソバオキナゴケの定点観察です。
 エコセメント工場からは、年間310日、24時間、20年間ゴミ焼却灰をセメント化するために高温(平均1600度)で焼成します。その時、様々な科学物質、重金属、ガスが雪の残る林道大気に排出されます。そして大量の水蒸気も。
 私たちの局地気象の調査では、処分場からの冷気は、馬引き沢に引き込まれ多摩川へと流れていくことが確認できています。排気されたガス・重金属・蒸気は馬引き沢に降り注ぐことが想定できます。長期・微量・複合の汚染の実態を植物の変化を継続的に観察しています。

<ウメノキゴケ>
大気汚染の指標として有効で、とくに亜硫酸ガス汚染に弱いことが確かめられている。季節関係なく調査できる利点があります。
5cmx5cmのます目のコデラートを使い被度や状態を観察しています。

<キヨスミイトゴケ>
 湿度の高い渓谷などの樹枝から垂れ下がる糸状のコケで、多摩地域で
はあまり見られないが、馬引き沢の限られた区域で多く見られる。
水分や養分を運ぶ維管束が発達して大気そのものを体全体で受け止める。
そのため周辺の環境を計る指標性が高い。キャンバスに引いた5cmマス目で変化を観察している。

<ホソバオキナゴケ>        
 ヒノキの幹に着生しているホソバオキナゴケのコデラートでの観察

ホームページ上でも同時掲載!詳しくは「第2次たまあじさいの会」「調査研究」「植物調査」にて。

2008/02/07(木) 第21回市民環境問題講演会
「これからの教育・環境・社会は」
講師 自由の森学園中学校長 塩瀬 治氏  2008/2/3  青梅福祉センター
 深夜からの雪により10cm近い積雪、当日予定の青梅マラソンも中止となりました。
そんな悪条件の中,38名の参加、講師の塩瀬先生から「こんな天候の中、これだけの方が集まるとは、この地域の住民の意識が高く、希望を見ます」と褒められました。
 益々厳しくなる教育現場  ―  必要とされる自由の森学園 
○小学校よりの特進クラス、学力テストなど早期からの選抜意識の植え付け、学校での学習塾の営業などに見られる教育体制と現場の混乱と敗者と勝者の選別
○新自由主義による短期的な成果、効率主義による学校現場の戦場化と競争の激化
○現在の学校に適応できない子どもたちの増加と心の問題の深刻化
◇テストはするかもしれないが序列化はしない、学ぶ楽しさや方法を共同で学ぶ
◇学校は敗者を作ってはいけない、人と人の係わりの中から学び成長していく
◇しかし、自分で考え、表現し、行動する人間の育成を快く思わない体制保持を望む勢力からの圧力は、ひしひしと感じる
当日、三名の学園の卒業生が参加しており、厳しい条件の中の学園の取り組みの成果として誇りを持って参加者に紹介してくれました。
 日本とドイツ  −  経済優先の自然と自然優先の経済
・ドイツも日本と同じように敗戦国であり、戦後復興60年代までは、日本と同じように豊かさを求め経済優先の開発がおこなわれていた。70年代なり豊かになったが自然と共存する人間らしい生活だろうかという疑問が市民から出てきた。
・1976年制定された「ドイツ連邦自然保護法」は、人工物となった自然を、もう一度、本来そこにあった自然にできる限り近づけることを基本とするとした。
 自然を優先する環境政策と生き物の空間を作るための市民の意識を強く感じる。 
 その延長として、ビオトープという思想が出てきたのであり、市民社会用語である。
 開発の免罪、高額な費用、箱庭的な日本での使われ方はかなり違ったものである。
・例えば、農薬を使わない為の減収補償、コウノトリが煙突に営巣してしまった家の代替補償など環境を優先した行為に対しての公的補償がしっかりしている。
又、あらゆる自然を復元する民間会社、専門家のサポートなどが成立している。
・循環経済廃棄物法により、製造から廃棄まで、厳しく生産者に責任が課されている。
 そのことは、生産者にゴミとなるものを造らないメリットを明確に示している。 
日本では、生産者には極めて甘く、消費者や自治体にその責任が課されている。
・ドイツは杉やヒノキの単一林でなく混合自然林であり、その方が森林が強くなる。
・北欧、オランダ、ドイツなどの街並みの美しさは、市民の思想の現れである。
・ドイツでは人権と同じように、生き物にも権利を認める思想と施策がなされている。
・ドイツでは、ゴミにならない消費生活、歴史から学ぶ具体的な方法、学校と社会の結びつきを深めるなど多様なニーズに対応できる環境教育施設が多数ある。
・隣国と陸続きのドイツの人たちは、過去の自然破壊、戦争に対する責任、チェルノブイリーなどの汚染に対する恐怖など厳しい現実があり誠実生きざるを得ない。
自然に恵まれた、島国の日本の人たちとは少し意識の持ち方が違う。
子どもたち−人権と政治参加を通して民主的社会の形成者―への働きかけ
・人間は、自然を見ることにより自然から学び文明や文化や様々な製品を作り上げてきた。
子どもから大人までが、自然の中で遊び、自然を五感で感じ、共存を体験する。例えば、
川は汚水を流すだけでなく、生物の生息、人々の遊びの場であることを学び大切にする。
・日本では子どもや若者の具体的な行動をサポートする公的な組織、民間団体,NGOなどが少なく意識は高いが具体的な行動が難しい。受け入れ行動をサポートしていくことが必要。
*高校生の調査例 日本(自由の森学園90人):意識30% 行動49% 何もしない21% 
ドイツ:(ケーテコルビッツ168人)意識17% 行動82% 何もしない1%
・問題の答えを与えたり求めたりするのでなく、問題解決の方法、手順、システムなどの学習を通して、市民参加の方法や社会を変革していく主体としての市民を育てていく。
自分たちが何かすれば変わっていくことの実感や体験を積み重ねていくことが大切。
・時間的な経過や変化を映像や具体物を通して、五感を使う方法での提示が効果的であり、変化の実態が浮き彫りにされる。事例として、様々なごみのポリバケツでの時間的変化(自然に戻る、戻らない)、街並みの28年間にもわたる定点観察の絵などを見せてくれました。
・「ニッチの箱」の内部は、生物相互が複雑に絡み合いその地域の自然環境が成り立っている。外来種が入ると何かが押し出され、開発で外枠が壊されると内部は壊れてしまう。
日本の社会の方向は − 私たちの役割は 
・個人の尊重を基本に、地域での草の根、市民活動を大事にして、若者を育てていく。
・日本の良さ(人との和、いい加減という感覚、技術力など)を生かしていく。

色々な映像や教材の提示と自由の森学園で、今取り組んでいる内容や課題を話していただきました。環境先進国といわれるドイツも、日本と同じように開発・成長・豊かさを求めた時代を経て、今があることを知りました。私たち日本の社会も本気で立ち止まって考える時だと強く感じました。

2008/02/03(日) 大寒の中の水生昆虫調査
大寒の中の水生昆虫調査   1月20日(日)
冬の水生昆虫調査も3回目、今年は大寒の中、5名で実施しました。
午前9時青梅市の馬引き沢入り口に集合し、まず馬引き沢の調査を開始しました。
<馬引き沢>
気温は−2℃、水温は0.2℃、電気伝導度は141μs/cm、流れの淀んでいる所には薄氷が張っています。このあたり一帯は、夏でもひんやりとする空気が漂っており、辺りの樹勢の弱い樹木にはキヨスミイトゴケの付着が目立つ所です。本沢の外に左右からの枝沢が合流しており冷気が集まるのでしょうか。
<谷古入沢>*二ツ塚処分場調整池直下
気温1.5℃水温2.4℃電気伝導度597μs/cm、処分場ができる前は、豊かに水が流れていた沢です。調査地点の少し下流の水は伏流しており表流水は見られません。
  ここは、電気伝導度が高い数値を示し、水生昆虫はほとんど見られない状態です。処分場の影響を最も強く受けていると思われる沢です。
<平井川魚園上>
  気温3.4℃、水温2.4℃、電気伝導度212μs/cm、処分場の直接的な影響を受けないバックグランドとして調査している地点です。
  水量も多く、多様な水生昆虫が数多く観察できる地点です。しかし、最近は最上流のつるつる温泉の排水の影響が出始めているのではないかと懸念しています。
<平井川・玉の内川合流点>
  気温6.5℃、水温1.7℃、電気伝導(合流点263μs/cm、玉の内川459μs/cm)
平井川と玉の内川の合流点の少し下流です。この日、合流地点での水量比は目測で10:1ぐらいです。この地点は、限られた種類の水生昆虫が多数観察できるところです。合流前の玉の内川の電気伝導度は、合流後かなり薄められているようです。

今回の調査には、魚園と合流点の調査には、長年、水生昆虫の調査研究に取り組んでおられるあきる野市在住の宮下先生が参加してくれました。採集の方法、採集道具、記録・保存の仕方などを教えていただきました。
又、今回採集したものを持ち帰り、種と個体数を顕微鏡で確認し同定してくれることになりました。

2008/02/02(土) 1月野鳥調査
1月野鳥調査1/28(月)am9:00〜12:30
先日降った雪があちこちに残っている馬引き沢と二ツ塚尾根道の一月の定例野鳥観察を、三名で行い、曇天・無風の開始時9時過ぎ、馬引き沢の気温は―2.3℃と冷えていました。
馬引き沢では、キクイタダキ、ルリビタキ、シロハラなどが観察できました。いつもは数多く見られるヒヨドリがあまり見られませんでした。
観察している中で、鳥たちが何かを警戒している声が何箇所かで聞き取れました。
峠手前のUカーブでは、観測以来と思われる数のアトリとカワラヒワの群れが見られました。
馬引き沢峠に近づき、工場の操業音が聞こえる辺りに来ると異臭が鼻を突き始めました。
峠から東側の工場真上の尾根道に差し掛かるとさらに異臭が激しくなり、化学物質を燃焼したような異臭です。エコセメント操業前の野鳥観察では、この付近の尾根道雑木林は、かなりの頻度で色々な野鳥が観察でき、高い樹木の上には、猛禽の巣が確認できたところです。
しかし、06年7月の本格操業から半年くらいたつと確認できる野鳥が少なくなりました。
一日24時間の工場の騒音、気温の上昇、異臭などの影響ではないかと推測しています。
峠から西の尾根道を200mほど行くと、間伐された杉林の中、ノスリの飛行が確認できました。先ほどの何箇所での小鳥たちの警戒の泣き声は、このノスリが原因かも知れません。
馬引き沢の下りで、アトリとカワラヒワの群れが見られ、何かに警戒している泣き声で、峠近くの群れがノスリに追われて降りてきているのではないかと思いました。


   野鳥観察・記録風景            峠 気温調査温度
今日は、野鳥の観察と共に、工場に隣接した尾根道上を約100m毎に16地点の気温の計測をしてみました。日射もほとんどなく観測条件はほぼ同一の条件でした。西から処分場を取り巻くポイント毎に、2.4,2.4,2.6,2.4,2.4,2.6,3.0,4.2,3.6,2.7,4.0,3.6,2.8,2.6,2.6,2.6℃でした。青色は金網がネットで二重に覆われ風通しの悪いポイント、緑色は馬引き峠、赤色は、エコセメント工場の真上付近の気温です。何回も尾根道を歩いてみて、体感としてエコセメント工場真上周辺が気温が高いと感じていましたが、今日の観測である程度明白になりました。
この温度上昇は、一時的なものでなく少なくとも工場が稼動している年間310日、24時間、20年間です。累積的な温度上昇は膨大なものになっていくことと思います。
更に、夜間も含め何回か調査を実施して確実なデータを出していきたいと思います。
 
次回の野鳥観察日は、当初の2/18から2/25(月)に変更になりました。
まだだいぶ冷えると思いますので、防寒の服装でご参加ください。

2008/02/01(金) 至急訂正 2月3日市民環境問題講演会
過日お知らせいたしております、2月3日の市民環境問題講演会の会場が、間違って記載しておりましたので、訂正いたします。

誤)青梅市民会館
正)青梅福祉センター

ではよろしくお願い致します。


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