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2006/12/31(日)
2006年武蔵野フォークジャンボリー
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武蔵野フォークジャンボリーの前日にアナザードリームでのライブが急に決まった。俺達はアナザーでライブをやったあと、その足で東京に向かうことにした。大阪、東京と連発ライブだ。最近乗りに乗っている俺達にはちょうどいいタイミングだ。今はこの調子でどんどんステージをやり、たがとよショーを固めたい。
アナザーでのライブはほのぼのとした感じのパーティーで、お客さんも温かく大いに盛り上がった。場を盛り上げるのは得意中の得意だ。とよだが無理やり盛り上げてお客さんを乗せてしまう。あんなのさせたらとよだは天才的だ。あれはあいつの持って生まれた天性みたいなもんやな。
ライブが終わり0時前、千日前を出発した。明日の朝は雪が降るらしい。とにかく行けるところまで行かなくっちゃ。とよだの運転で車は東へ向かった。東名阪から伊勢湾岸道にかけて雪が降り出した。何で俺達ツアーのときいつも天気が悪いんだろう?今まで何度も大雪に遭って、途中で車を置いて電車で行ったことがある。でもそういうアクシデントはいい思い出になっている。
翌朝、6時半にSAで目がさめた。とよだは後部座席で眠り込んでいる。俺はハンドルを握り、夜明け前の東名を朝日に向かって走り出した。ラジオで東名阪上りが通行止めって言っている。昨日のうちに名古屋を抜けて大正解だ。空はうって変わって晴天。心配していた雪や渋滞もなく快調に東名を飛ばした。
とよだが起きてきた。東京まで二人だけのドライブ。いいミーティングになる。まず昨日のライブの反省会。音楽の話。曲のアレンジの話。酒の話。飲み屋の話。たわいのない馬鹿話。そして今日の曼荼羅でのステージの確認。
今回はキンバラ君がプロデュースの歴史あるイベントだ。選りすぐりのメンバーを集めたらしい。井上ともやす、さとうもとき、キンバラシゲユキ、藤田イチロウ、みんな知り合いだし、自分達の世界を持っている実力者ばっかりだ。そしてキンバラ君や井上君が憧れていたという石井明夫氏。とよだとは古い友達らしい。
「石井君てキンちゃんや井上君の師匠ってか?2年前の武蔵野フォークジャンボリーの時はバンド出てたよな」 「あいつは根性あるから気合入れてかからんとやられるで。昔ゴールドラッシュ時代よう一緒になったんや。」 「他のみんなも勝負かけてくるんやろな、負けとられんな」 「当たり前やろ、あいつら根性も腕も普通とはラベルが違うからな」
・・・レベルやろ?そこから負けとるがな。
「しかし石井明夫ももうええオッサンやで、あいつ、昔めっちゃかっこよかったからな。女の子がキャーキャー言うてな。」 「何言うてんのや。俺らも超オッサンやないか。オッサンが今頑張らんでどうすんねん、立ち上げれオッサン!」 「そうやな、俺らやもうひとまわり前のオッサンらが燃えんとな。ダンコンの世代がな」 「ダンコン?男根??あほか、団塊の世代やろが!ダンカイ」 「おう、それそれ、団塊や団塊。意味、よう分からんけど」
・・・試合出場前に完全に敗退や。まず日本語から勉強し直さんと。
曼荼羅の客席は入れ切れないくらいで熱気ムンムン。出演者もやる気まんまん。お客さんはライブを楽しみに、出演者は自分と勝負しにきている。みんな自分が一番光れる場所に立ち、目一杯オーラを放っている。
伝えたい言葉。伝えたい曲。伝えたい心。そこには何の駆け引きもない。今、ステージで自分が出来る事を目一杯出し切る事。そして素直な自分をさらけ出す事。シンガーソングライターは死語ではない。確かにこの場所に息づいている。そして言葉では言い表せないエネルギーを放っている。
武蔵野フォークジャンボリー。久々に熱くハイレベルなイベントだった。やっぱりライブはこうでなくっちゃな。フォークもロックもパンクもレゲエも関係ないんだ。 打ち上げでみんなで飲んだ。話した。語った。東京も大阪も熱いやつは熱いんだ。また良い出会いをした。
しかし今回、誰よりも一番光ってたのはとよだかもしれない。なんか知らんけど大爆発していた。膝が痛いから今日は滑れへんでって言いながら、本番ではギターを高く掲げて右から左から膝で滑っていた。俺は途中で演奏をやめてちょっとの間とよだの独壇場を客になって見ていた。めっちゃ面白かったし、めっちゃかっこよかった。客席で見たかったくらいだった。
だから〜、やればできるじゃない、じゅんちゃん。 たがとよはいつもこの調子でちゃんとやろうよな。
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