ツアー日記 tour report
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2005年3月
前の月 次の月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
最新の絵日記ダイジェスト
2007/12/31 ツアーの様子もたがみの日記へ
2006/12/31 2006年武蔵野フォークジャンボリー
2006/06/13 おっさんはやるときはやるんだぜ!
2006/01/14 お前たち!パーティーは好きかい?
2005/11/20 ダンシングチームたがみ☆とよだ

直接移動: 200712 月  200612 6 1 月  200511 10 6 5 4 3 2 1 月  200412 11 10 9 7 6 5 4 3 2 1 月  200312 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 月 

2005/03/13(日) 西川口「如何屋」
初めて来た街、西川口。とよだに振り回されて着いたのはまだ昼の1時すぎ。

「ついたで、埼玉に」
「で、どうすんのよ?今から5時まで」
「とりあえず店まで行ってみようか」
「・・・しょうがないな」

俺はだいぶご機嫌ななめ。これじゃ昨日の夜に出発せんでも朝早く出て間に合ったやんか。いつも俺たちは行き当たりばったりなんやから。いや、俺たちじゃなくて約1名やけど。

「ところで埼玉の首都はどこや?」・・県庁所在地やろ!
「俺もよう知らんけど、なんか合併したんやろ?」
「埼玉市か?大宮っちゅうのも聞いた事があるで」
「だから俺も知らんて」

そういえば夜に大阪を出るときも変なことを言っていた。

「埼玉って東京のどこらへんになるんや?」
「埼玉は埼玉やろが」
「千葉の右のほうか」・・右に行ったら太平洋です!
「千葉の上のほうか」・・千葉がどこかしってんのか?もう行ったらわかるわい!

いつも遠足気分のとよだは気分上々。おまけに朝からたらふく食ったから満足そう。馬鹿な話をしているうちになんとか店に着いた。幸い店にスタッフが一人いて、店の中で待たせてもらえることになった。いい雰囲気の店だけど、昼間にきても何にもないし、音が出せないからすることもない。薄暗い店内でとよだと暗く時間をつぶしていた。

だめだ、俺はもう耐えられない。ちょっと西川口の街を探索に。夕方にはミナミが来るはずや。今回、新しいCDの製作をミナミに手伝ってもらった。そのCDの袋づめを一緒にしてもらう事になっている。
今回、本当にミナミには世話になった。感謝、感謝。
ミナミと合流した俺たち三人は、並んで黙々と作業に入った。とよだがいちいち指図する。うるさいわい、黙って仕事をせえ!

しばらくして店長がやってきた。すごく気さくな面白い店長。ライブが終わってご馳走してくれた料理がこれまた格別にうまかった。話も面白い。なるほどこの店は常連で賑わうはずや。

リハを終わらせて街に出てみる事にした。今日は俺たち9時スタート、しかも2ステージや。まだ時間はある。西川口は風俗で有名らしい。もちろん俺たちはそんなところには行かない、っていうよりか行きたくても金がない。

「せっかくここまできたんやから、なんか珍しいもんでも食いたいな」
「ミナミもちょっとお腹がすいたよ」
「ミナミ、一段と身体がおおきくなったな、成長期か?」
「男は食わんなあかんのんじゃい」・・なんのこっちゃ?

とよだは先ほどからうろうろしている。どうやらまた立ち飲み屋を探しているらしい。埼玉まで来て立ち飲み屋かよ、しかもこんな時間に立ち飲み屋が開いてるかよ。

散々うろつきまわったあと、結局居酒屋で飲む事になった。でももう30分しかない。またとよだに振り回されたよ。熱燗を少し飲んだだけで、店に戻る事になった。

3人で歩いていると呼び込みに声をかけられた。

「お兄さん、キャバクラいかがですか」

しかも声をかけられたのはミナミだった。見事に男と間違えられたのだ!やるなあ、俺はつぼにはまって笑いが止まらなくなった。

「すごいやんか、ミナミ。お前スカウトされたんか?あはは」
「いや、どうみても男と間違えられたんや、ぎゃはは」
「さすが、権三、やるな〜、見事な攻撃や」
「薄化粧のハードロッカーみたいやもんな」

ミナミはショックのあまり言葉を失っていた。
そしてその後、俺たちのステージの休憩中に飛び入りで歌い始めた。なんかしらんけど思い切り熱く歌っていた。3曲も。しかもめちゃ長い歌。

途中でめがねを投げ捨てて歌いまくっていた。というより切れまくっていた。熱さがびんびん伝わってきた。めちゃかっこよかった。俺はある意味惚れ直した。・・???
歌い終わった新宿のミナミはまるで熱唱を終えた中島みゆきのようだった。全部吐き出した充実感と虚脱感。俺はその気持ちがよくわかった。かっこいい!

でも歌い終わってめがねを探すミナミは、まるで漫才師の横山やすしのようだった。

「え〜っと、めがね、めがね、めがねはどこだ?」

ほんとに二人とも笑わせてくれるわ。

2005/03/09(水) おまえはシェフか?
足柄のSAで目が覚めた。関東は雪で大荒れらしく今回は東名を選んで走った。昨夜出発していっきにここまで駆け抜けてきた。ひどい雪や渋滞もなく割りとすんなりと走ってこれた。

そして朝8時。なんという良いお天気だ。目の前に鮮やかな富士山が胸を張って威張っている。雲ひとつない真っ青な空。そして白い富士。これだけでもここまできた価値があるというものだ。すがすがしいっていう事を久しぶりに感じた気がする。

SAの休憩所で熱い緑茶を飲んでいたら、目が覚めたとよだがなにやら両手にいっぱい持ってやってきた。

「おう!おはよう。よう寝たわ」
「おう見てみ、ええ天気や。おまけにあの富士山よ、どうよ?」
「むちゃ気持ちええな」
「なんとも言えんな。心が洗われるようやな」
「それより腹が減って死にそうや、さあ飯食うど」
・・・お前の頭はそれしかないんかい!

とよだは休憩所のテーブルで店開きを始めた。

「今回はばっちりもってきたからな、とりあえずカップ焼きそばにお湯をいれてと」
・・・それは焼きそばに入れるお湯じゃなくてサービスのお茶のお湯やろが!

「それと、ええっと、これと、これと、これと」
出るわ出るわ、まるでドラえもんのポケットのようにいろんなものが飛び出してきた。

ではとよだがテーブルに並べた品々をここに書き記してみよう。

カップ塩焼きそば1個
おにぎり6個(夜のうちにこっそり3個たべたらしい)
カップヌードル6個
パン一斤
バナナ一房
レタス1個?
ハム3袋?
ツナ缶5個?
キュウリ1本?
キャベツ炒め(夕食の残りらしい)?
ウインナー?
卵?
ミートボール?
調理器具???

ついでに
お茶2リットル?
缶コーヒー4本?
缶ビール3本?
ワンカップ2本?

何を考えとんのじゃ、こいつは?
そして出来上がった焼きそばを横において、なんと調理をはじめやがった。

「わしは一日のエネルギー全部朝取らんと死ぬんじゃ」??

またわけのわからんことを言いながら、食パンにレタスとハムをのせ、キュウリを調理器具でスライスしだした。あくまでもここは足柄SAの休憩所だ。若いカップルや親子ずれ、バスできた団体さんがくすくす笑っている。おれは死ぬほど恥ずかしくなった。とよだは平気な顔で作業を続けている。とにかく頭の中は食べる事しか見えていないみたいだ。

数分後、マヨネーズをたっぷりかけたサンドイッチと塩焼きそば、そしてきつく握られた大きなおにぎりをほおばりながら、とよだは満足そうな顔をしていた。俺はあきれた顔でその光景を眺めている。

「あのう、とよださん。ひょっとしてそのレタスとかきゅうり、まさか洗ってないんじゃないですか?」
「うん、そのままや」
 そのままって・・・。

「どうや、スーパー玉出で買ってきたんや」
いやそう言う意味じゃなくって・・・。

「なんでもそのままがうまいんや」
うまいって、そのままと洗わんままとは意味がだいぶ違うと思うんですけど・・・。
なんとワイルドなっていうか、もう表現の仕様がないわ。

そしてあっというまに料理の鉄人、とよだシェフが作った豪勢な食事が彼の胃袋の中におさまっていかれました。

料理の鉄人ていうか鉄人の胃袋っていうか。
まあ初日から面白いショーを見させてもらいました。
違う意味でここまできた価値があったよ。


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.