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2005/02/10(木)
ちょうどいい感じ!
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「おう、元気か?」 「どうよ、調子は?」 「やるか、今日も」 「あたりまえやんか、俺は燃えとるで!」
今日は久しぶりの練習だ。とよだは相変わらずいつもの調子。公園に着いてギターを取り出した。
「とりあえず、おさらいや」 「そうやな、2週間空くと歌詞も忘れとるかもな」
夜の公園で歌い始めた。とよだもいい感じで絡んでくる。2曲、3曲続けてみる。なんや?ばっちりやんか。無茶気持ちええやんか。
「ええ感じやないか、全然問題なしや」 「俺ら練習せんほうがよかったりしてな」 「次はエレキいってみようで」 「よっしゃ、のってきたで」 「久しぶりに合わせたのになんでこんなにええ感じなんやろ」 「やっぱりわしらはすごいんや」
なんか二人とも調子にのってきた。ええ感じで盛り上がっているとき、パラパラパラ。 ・・・雨だ。なんだよ、久しぶりの練習なのに雨が降ってきた。
「おいおい、また雨や」 「ほんまに俺らが会うときっていつも雨やな」 「どっちが雨男や?」 「おまえや!」 「おまえやろ!」
「ほんましゃあないなあ、練習中止や。せっかくええ感じできてるのにな」 「新曲のアレンジもまだ途中やで。また最初から練り直しかいな」
二人で落ちてくる雨を恨めしそうに見ていた。
「だいたいええおっさんが、この寒い冬に公園で練習するのが間違っとるわ!」 「なに、言うてんのや。このハングリーさが大事なんや!」 「ハングリーはお前の腹やろが!」 「腹がへったら力がでんのんじゃい!」??? 「意味わからんわ!」 「わしもわからん?」
ええ感じの練習がええ言い合いになっている。わしらは漫才師か?もう何年もこんなやりとりを二人でしている。
とよだの嫌なところもいっぱいある。でも好きなところもいっぱいある。もちろんとよだも俺に気にくわないところがいっぱいあるだろう。でも嫌なところより、好きなところのほうがちょっとだけ多ければ、それでいいんじゃないかなって思うようになった。ちょうどいい感じってそんなところだと思うんだけど。男も女もいい距離感が大切じゃないかって。俺だけかな、そう感じるのは?
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