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2004/02/14(土)
バナナホール本番にて
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さて本番にて。
本番前のセッティングの時は場内は明るい。もちろんステージからも場内がよく見える。そして二人でセッティングしながらこっそり客席を覗き、今日の作戦を立てる。 「おい、やばいやんか、前の方に座ってた若い女の子ら、全部おらんど」 「あの高校生バンドのファンやな。あいつらが終ったから帰ってしもたんや」 「な、なに!ほんならわしのチョコレートはどうなるんや?後で買うてくれよ」 「知るかよ!一体何を考えとんのや、それどころやないやろ」 ごちゃごちゃやってる間に客電が落ち俺達のステージが始まった。
「はい、みなさんこんばんは。ようこそバナナホールへ」お前は浜村淳か! 「たがみ★とよだで〜す。名前ぐらいは覚えて帰って、ね〜♪」あいかわらず舌好調や。 「今日は空席以外は超満員!俺達のために3000人も来てくれてありがとう!」3000人?? 「俺のかっこいい姿にほれた方、チョコレートください、ね〜♪」はぁ〜? そして一曲目が始まった。今日はSING A SONG からや。スポットライトを浴びるとステージからは客席はあんまり見えない。ええ感じや、出だし上々、バナナホールはいつもどおり音が良いし、俺もだんだん気持ちよくなってきた。今日は声もよくとおってる、気分も乗ってきたで、やるど〜!
「目をあけろ!目を!」な、なんやいきなり。横から急に何を言いだすんや。 「客の目を見て歌え!客の目を見て!」ちぇっ、せっかくいい気分で歌ってんのに。 「もっと笑って、笑って!」おまえは幼稚園の先生か!そして俺は園児か! とよだがときどき側に寄って来てはひと言さけんでいる。ちきしょう、こいつ。よし2曲目の追憶のハイウェイはいきなりはじめてやる。へへ〜んだ、びっくりすんなよ、今にみてろよ! 「ワン、ツー、スリー、じゃーん♪」どうだ!やっぱり遅れたやろが、ざまぁみろ! あれ、あいつ、すました顔で何事もなかったように平気でやっている。ちっきしょう!くやしい〜!って俺達本番で何やってんだろうね。
順調にライブは進み、最後の曲は「俺たっちゃトラベリングバンド」だ。もう定番みたいになってしまったけれど、これをやらないと終れないしな。いつもどおり最後はステージから思いっきり飛び降りた。飛び降りてから気がついた。やばっ、ここのステージ高くて降りたら飛び上れないんやった。でも上がらんことには格好つかんしな、どうするかな。とよだは?あいつ今日は早めに上がっとるし。おっ、幸いシールドが抜けとるがな。ステージに腰掛けてシールド直す振りをしてと・・・。するととよだが演奏しながら横に座ってきた。ど、どうすんだ?しゃあないな〜、二人で仲良く体をゆすって演奏しようっと。トホホ、わしらまるでフォークソング同好会やんか。かっこわる〜!
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