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2003/09/19(金)
残暑東名ツアー
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暑い夏もそろそろ終りかけてきたのか、朝晩急に涼しくなってきた。夜空を見上げると火星がオレンジ色に輝いている。いつものように駐車場で、とよだが来るのを待っていた。約束の時間を30分以上も過ぎている。いつまで待たせるんや。連絡の取りようもないやんか、携帯くらい持てよな、ほんまに。
「おう!悪ぃ、ごめん、待たせたな、道が大、大、大渋滞やってな」 この時間は渋滞ありません! 「もうええわ、早よ行こうで、とにかく東京まで行けるとこまで走ろうで」 「よっしゃ、行くど!忘れ物ないか?さっさとせえよ」 自分がさっさとせえよ!
また楽しい二人の旅が始まった。8月から少しライブが空いたので新鮮な気持ち。気分は上々、とよだも何か鼻歌を歌っている。車は順調に奈良を抜けて東へと向かう。
「♪りんりんりん、たがみちゃん、今日の調子はどうだい?りんりん」 「おう、絶好調や、ところでその♪りんりんってなんや?」 「虫の歌や、♪りんりん。知らんか?学校で習ったやろ?りんりん」 「はぁ?」 それ、虫の声やろ!ほんで、ちんちろりんやろ、メロディも無茶苦茶やし。でも君らしくていいよ。
名古屋手前でめずらしく眠くなってきた。とよだも俺も、ちょっと疲れ気味。ちょっと暑さにやられてるかな?
「くー!このまま名古屋で降りて、いっぱい飲みたい気分や」 「おう!また前みたいにフィリピンの店で朝まで飲むか」 「あの姉ちゃんら、元気にしてんのやろうか?淳ちゃんモテモテやったしのう」 「おう、もう少しでフィリピンへ連れて行かれるとこやった。行って飲むか?」 だめだめ、あの時も朝7時まで飲んで、そのまま東京でライブが無茶苦茶になってしもうたやんか。今日は我慢。それにしても星がキレイや。
次の日、温泉で疲れを癒し、談合坂で練習?を終えた二人は、曼荼羅へ向かった。調布あたりで、とよだがいつも歌う歌がある。しかも、いつも間違って歌っている。
「♪中央ふり〜うえ〜い、右に競馬場、左に飛行場?」 「ちゃんと歌えよ!歌詞、無茶苦茶やないか!」 「ええ歌やの〜、♪ちゅうおう〜ふり〜うえ〜い」 寝たふりしようっと。毎回毎回、聞いとられんわ。
リハを終えていつもの居酒屋へ。さあ、景気つけていこうぜ。今日も元気に一発かまそうぜ!ビール、ビール。とよだは肉、肉、ってわめいている。ええ感じや、よっしゃ、気分も盛り上がってきたところでちょっとトイレに。ドアをカチャ。
「?!・×!・・・?」
がーん!お、おばちゃん、なにやってんのよ!!用を済ませたおばちゃんがパンツをあげている。ここ、男トイレやないの。見つめ合って沈黙の一瞬。俺は酔いもぶっとんで頭がくらくらした。 「す、すみません」 ??で、なんで俺が謝らんあかんのや?おしっこも止まったやないか!たのむわ、もう!ライブ前に。しかもおばちゃんやし!
「・・と、とよだくん。今、すごいもん見てもうた。後から詳しく話す、とにかくビール、いや、日本酒のもう」
いやぁ、まいりました。またそのおばちゃん、俺達のすぐ後のテーブルで何事もなかったのように大きな声で喋ってる。こっちが恥ずかしくなって、ちっちゃくなってる俺。大阪のおばちゃんはすごいっていうけど、大阪でも東京でも、おばちゃんはおばちゃんなのだ。おばちゃんはすごいのだ!
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