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2003/07/19(土)
福光町ねつ送り七夕祭ライブ1
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「今日は富山じゃ、わくわくするな、たがみちゃん、ええっと忘れもんないな、ぼんぼんベッドに浮き輪にビーチサンダルと」
何しに行くんや、まったくもう。それにしてもこんな朝早くから出発せんでもええやろ?まだ7時やど。
今回は名神から北陸道を通り、現地へ向かう。準備はOK、いざ、福光町へ。 車は快調に名神を飛ばす。連休初日なのに幸いまだ車は少ない。ええ感じや。
「よし、朝一発目の曲はこれだ!BORN TO BE WILD、一緒に歌おうぜ!」 ♪いつものように〜飛ばすぜハイウエイ! いえい、いえい!
なんだ朝からこのテンションの高さは?まあええか、俺もやっと目が覚めてきた。ありゃ?だんだんスピードが落ちてきた。でたー、渋滞15キロ、まだましなほうか。 まあのんびり行こう、天気ももちそうや。車は滋賀、福井を抜けて石川へ。尼御前で小休止。 なんとまあ景色のええとこやな。もうすっかり夏や、とんぼもいっぱい飛んどるわ、あれ、あいつは?・・・また棒切れもって、とんぼ追いかけとるし。
「尼午前ってこの銅像の人か?何した人やろ」 ・・・そこに書いてあるやろが。 「ええっとなんか知らんけど、ここから身を投げたゆうて書いてあるで」 ・・・ちゃんと漢字読めよ。 「義経って書いてあるけど、あの弁慶のか?」 ・・・よう知っとるやないか。 「義経って弁慶の事か」 ・・・な、なに??ちゃうやろ! 「ほんなら弁慶が牛若丸?」 ・・・おまえ京都出身やろ、マジかよ。 「俺は歴史の事は広く浅くしか知らんからなあ」 ・・・全然広くも浅くもありません!
尼御前をすぎると安宅の看板が見えてきた。 「なるほど、ここが安宅の関か、あの勧進帳の」 「なんや勧進帳って?」 「だから、義経と弁慶の」 ・・・言うても無駄か。 「知っとる、知っとる、あの勧進帳やろ、ほんで勧進帳ってどのへんにある町や?」 ・・・ほらね。
「うおぉぉ海じゃ海じゃ!海じゃ!」 「いやっほーい!日本海じゃあ!泳ごうぜ、車をとめろー!」 「おう、ハイウエイオアシスゆうて書いてあるど。ここから海に降りれるんとちゃうか?」 「なんでもええから早う行こうで」
車をおいて、海へ向かって裸で砂浜を走った。 「うおぉぉぉ、日本海じゃぁ!」 「どおりゃぁぁ、かかってこーい!」ばしゃばしゃばしゃ、ざぶーん。
まわりの若いカップルが何事かと俺達を見てる。 「たがみちゃん、もぐるど、勝負や」 「おう、どっちが深くもぐれるかや、いくぞ、せえの、おりゃあ」 ・・・??なんじゃ、むちゃ浅いやんけ、砂に頭が突き刺さるとこやった。こりゃあずっと遠浅やど。とよだはどうした? 「ちきしょう、こうなりゃバタフライじゃ、クロールじゃ」 ・・・あいつもう沖までいって、なんか叫んどる。もうそのまま帰ってくるなよ!
しばらくすると、とよだが腕を組んで海に立ち尽くしている。目を閉じてなんか感動に浸ってるみたいや。 「どうしたんや、淳ちゃんらしくないで」 「おう、今、おしっこしてんねん」 ・・・!!!だあぁー!早う言えよ。退避、退避。10メートル以内に入ってくるな!
ところで俺達、今日ライブしに来たんやろ?いったい何してんねん、まだ先は長いのに。
金沢を抜けて静かな山間の道を走り福光町へ。ええ感じや、山の中の静かな町や。 ちょいと町をはずれて小さい神社で休憩。小川のせせらぎと田んぼの稲を吹きぬける風の音。とんびの鳴き声。機械の音が一切ない。自然の音だけや。・・・・じょろじょろじょろじょろ・・・
「な、なにしとんや!どこでしょんべんしとんのや!絶対罰あたるど!」 「なんか田舎に帰ったみたいでな」 ・・・うん、わからんでもない。 「よし、気持ちええからギター出して練習しようで」 ・・・そやな、せっかくこんな気持ちのええ場所にきたんやしな。 「うりゃぁぁ、いくぞ、いえーい!」 ・・・ありゃ、田んぼのおばあちゃん達が何事かとこっちを見てる。ごめんね。
4時に福光町の商店街へ。もう町は七夕祭の準備で追われている。 「すごいな、これ、このすだれ、何メートルあるんや?」 ・・・すだれじゃなくて、七夕飾りやろ。 「ちょっと探索しようで、こりゃまた町をあげての大きな祭りやな」 「うおー、あの水上ステージ見てみ、でっかい和太鼓やな、すごい照明やな、わしらもあそこでやるんかな?」 「やるわけないやろ、あそこでやっても誰が誰やらわかれへんで」
俺達のステージは商店街に作られた特設ステージ。 「これこれ、こんなんが俺達には最高よ、ええっと高さがこれくらいやから、いすの上からステージの下まで飛びおりても大丈夫やな」 ・・・下まで飛ぶんかよ!だんだん絶好調になってきてる。そしてさあ本番。
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