ツアー日記 tour report
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2003/06/23(月) 東名ツアー2日目『恐怖!食中毒ゲリピーツアー』
名古屋で明け方近くまで飲んで、少し仮眠をとった俺たちは、中央道を東京に向かった。7時出発や、渋滞にハマる前には名古屋を抜けなくては。

「なんか食おうで、もうだめだ、死にそうや」
とよだのエネルギーが切れたらしい。
「どうせ夜まで食えんのやし、朝食バイキングで思いっきし食っとこうや」
「確か前も恵那峡でバイキング食ったよな、行こう」
俺も少しぐらいなら食えるかな。

「いやあ、食ったなー、満腹や、淳ちゃん幸せ」
ほんまに幸せなやつ、もう夕べのライブの事忘れとるし。
「さあ、東京や。今日もがんばるどー!」
そうやな、短時間やけど爆睡したし、絶好調になってきた。
よっしゃ、いけるど今日は。車は快適にハイウエイをとばす。

・・・・30分後。

「・・・なんか腹の調子が悪いんやけど」
「・・・実は俺もなんや」
「やっぱし淳ちゃんも?なんかにあたったんかな」
「あのポテトサラダ、なんか酸っぱかったんや、おかわりしたけどな」
はよ言えよ!俺も同じもん食ったやんか。俺、夕べの焼酎が残ってて、味なんか分からんかったやないか。
「ちょっとやばい思うたんやけどな」
思ったら食うなよ!ちゃんと教えてくれよ!
「とにかく次のSAで止まろう。大丈夫や、確かすぐやったと思う」 

二人とも無口になってきて油汗が出てきた。
「な、なんか喋ろうで、気をまぎらわさんことには、やばいことになるで」
「ほ、ほんまや、なんか楽しい事でも話そうや」
「そ、そうやな、ええっと確か諏訪に温泉があったよな。今日は絶対泳いでやる、あははは」
力のない声で、とよだが話す。
「お、おう。俺も潜るからな。えへへへ」
顔がひきつっている。二人顔を見合わせて力なく笑った。

あははは、おほほほ、えへへへ、とほほほ。

「うげー!ごめーん、たがみちゃん。笑っとったらSA通り過ぎてもうたー!!」
 とおりすぎて?とおり?
・・・と・お・り・すぎた??な、なにー!!がーん!!俺の耳の奥で悪夢の言葉が繰り返されている。
「つ、次のSAまで、あとどれくらいやろ?げ!40キロ近くもあるやんか」
 怒る気にもなれん。
「お、おれ、もうだめかもしれん、鳥肌立ってきた」 
「じ、淳ちゃん、がんばるんや。俺もがんばってる、燃え尽きるときは一緒や」
ぶるぶる・・・

その後、俺たちの車は中央道でF−1になっていたのは言うまでも無い。

曼荼羅でライブ終ってからも、何回トイレにいっただろう。
二人とも一日中トイレを往復していた。とよだも、おしりが痛くて変な歩き方になっている。
だけどおかげで、いい緊張感で最高のライブができた。
そう気を許すと漏れてしまうからだ??いやそうじゃなくて、ほんといいライブができたと思う。

「たがみちゃん、こうゆうときはちゃんと酒で消毒せんとな」
「そうやな、飲んで腹の中を消毒や」
ほんとは頭の中を消毒せんとあかんと思うんやけど。

そしてみんなで打ち上げ。
すごいな今日は大勢や。若い女の子もいっぱいきてる。
いつもはあっちこっちとウロウロするのに、今日はできない。
なぜなら動くと、おしりが痛いからだ。幸いみんなにはバレてないみたいやで、淳ちゃん。
おう、なんといってもわしらは一番カッコええバンドやからな、カッコよくしとかんとな。
わからんように、おしりを押さえながら飲んでる二人。

なんてあほなんやろ。


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