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2003/05/01(木)
堺東筋肉ホール参上
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「今回は堺東や、現地集合やな、2時いりやで」 「おう、わかった、2時には 行っとくわ」
新今宮から急行で堺まで。あれ?もう着いたんかい、えらい思ってたより近いやんか。 確かここから歩いてすぐのはずや。しかし日曜日なのにえらい静かな町やな、そういう時間帯なんかな。筋肉ホールまでの道をてくてく歩いていると、どこからかギターの音が聞こてくる。 あれ?ストリートやってるやつなんかおれへんかったし、どこから聞こえてくるんやろ?だんだん音が大きくなってきた。おまけに歌声も。
「じゃぁ〜ん、かぜ〜に〜ふ〜っかれて〜、いえ〜い」 あれ?あの声は、まさか? 「たっがみちゃ〜ん、ここや、ここ!」 ええ?まわりは家ばっかしやし、誰もおらんがな。 「のってるか〜い、かぜ〜に〜、おう〜いえ〜い」 まわりを見渡し、空を見上げた。おった!!筋肉ホールのビルの屋上だ。何やってんのやろ、まったく。四方八方まる聞こえやんか。右の路地をみると、なにやら葬儀帰りの人達が、声のする方を見ながら歩いている。 「たがみちゃ〜ん、ここや、ここ!」 誰、その人?私は他人です、知らん顔、知らん顔。
「おまえはビートルズか!、何やっとるんじゃ」 「1時間もはよう着いたからここで練習しとったんや、ああ気持ちええ」 ええ?1時間も、これやっとったんかい。 「あのなぁ、こんなとこで叫んどったら通報されるど、ビルの屋上で気の狂った人が叫んでますって」 「何いうとんな、見てみい、堺の町が全部まる見えや。まるで俺の町や、いっえ〜い!」 なるほどな、やっぱり高いとこ登ると血がさわぐんやろな。そういえば屋上の周りは金網で囲まれとるわ。君にぴったりや。まあしばらく好きにさしたろ、なんか思いだすんやろ。それにしてもええ天気やな。
今日はイベントで6バンドの3番目らしい、リハを終えて商店街へ。 「ちょっといこうや、ええとこ見つけとんのや」 なんやまたどこに行くんや。 「ここ、ここ。た・ち・の・み・屋。ええとこチェックしとるやろ」 ほんますごい嗅覚や、どっから探してくるんやろ。 「ちょっとだけ、のぞこうか、まだ時間あるし」 悪魔のささやき。店をのぞくと、もうおっちゃんらでいっぱい。ええのう昼間から酒かっくらって、ええ町や、おばちゃんもきとるがな。何やこの料理の種類の多いさは、立ち飲みやろ?堺の町ってすごいな。 「腹減ったぁ、すんません、俺、とんかつ!」 ほんでいきなり、とんかつかよ!
いい感じでリラックス、ちょうど本番前には酔いも醒めかかってる。わざわざ堺まで見に来てくれたお客さんの為にも頑張らんとな。ええ緊張感、ええ盛り上がり、ええ感じでライブは進む。こじんまりとした箱やけど音もストレートで気持ちいい。ついでにあのミラーボールもまわしてくれ〜。
その後めずらしく打ち上げも行かず、二人仲良く電車の中。 「おもろかったなぁ、よかったんじゃないか、今日のライブ」 「おう、あのくらいの酒の量がちょうどええんやな」 いや、そうじゃなくって。 「なあ、ちょっと天六まで行かんか、ええとこあるんや、二人だけで打ち上げしようや」 めずらしいこともあるもんや、とよだが誘ってくれるなんて。よし、いこか! 重い荷物をぶらさげて天六から中崎町までひたすら歩き、やっとたどり着いたとよだお勧めの店。
・・・・・がーん、 閉まっとるやないか!こんなことやろと思ったわ。もう疲れ果てて言葉も出ない。
「しゃあない、またスナック妙子でも探しに行くか、がははは」 がははってあなた、どうすんだよ!!
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