ツアー日記 tour report
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2003/05/21(水) 高槻ダブ・テール
今日はてっきり雨かと思ったのに、なんだ?ええ天気やないか。高槻の街は初めて来るけど、駅前は結構ひらけてるな。あいつ、もう来とんのやろか。今日も現地集合、確か四時入りやったな。ダブ・テールの店に入る。

・・・やばい、ええ店やんか、まるで飲んでくれって言わんばかりの店やんか。
「おはようございます」 
出演者がぞろぞろ集まってくる。なんか濃いすぎるやんか。

「おいっす!」
とよだ登場。何やその格好は?まぶしいほどの真っ赤な服にサングラス。
「ど、どうしたんや?その服?その格好?」 
まるで・・・・・赤唐辛子みたいや。
「どうだ、かっこええやろう、これフリーマーケットで100円やったんや」
なるほどな。
「目立つやろ。カリフォルニアにおるやつみたいやろ?」 
おまえは外人か?ここは高槻やど。
「お、、おう、か、かっこええなぁ?」
あぁよかった、いっしょに来んで。
「ところで、ダブ・テールってどういう意味なんやろな?」 
おっと聞くやつ間違えたか。
「おう、鳩のしっぽやろ」 
ショック!!なんでや?日本語もあまり理解してないくせに!
「俺のギター、ダブやろ、ほれ、鳩みたいな絵、かいてあるやんか。ほんでテールってテールスープのことやろ?あの豚のしっぽの」
????牛のしっぽやないんかい、まあええか、とよだにしては上出来や。

「今日の出演者、濃そうやな、熱い夜になりそうや」
「おう、わしらが一番さわやかやな」
????この赤唐辛子なんとかしてくれ!どこがさわやかや!

ほろ酔い気分の中、ライブは始まった。トップは今日俺たちを呼んでくれた、だいごまん。とばすとばす!ただいま彼女できたてで絶好調。体に似合わないハイトーンの声でぶちきれてる。床の上を転げ回ってる。どうみてもタマちゃんや。

お次は、なんともええ雰囲気のあるよっちん一座。これもまた独特の世界。スチールギターのええ音色、なんともいえない匂いのする歌詞、それぞれ自分の世界を目一杯かもしだしている。みんなさすがやな。ほんでみんな時間が長い!人の事言えんけどな?

そして俺達、まだ曲目も決めてない。どう料理すんだ?
「なんか、やりにくいよな、ステージやるよりカウンターでゆっくりライブ聞きながら飲みたいよな」
「ほんまや、でもみんな俺達見に来てくれてるで。一発ガツンと、かましとかんな」
「そやな、よっしゃ、目にものみせたらあ!があああ!」 
くう!気合はいってんな。

ステージに上がると人が変わる。だからなんなんだ。楽しくなけりゃライブじゃない!そうだろ?おう!
いやぁ、ほんまにええんか悪いんかようわからんけど今夜もまたぶちきれてる。きっとええんやろ?そうやろ?
そうや、ええんにきまっとる。わしらは最高や!(とよだ) 
ほんまかいな?(たがみ)

とよだはイってしまってる、もう止まらない。マスターすみません。あぁあ、またあいつカウンターに上ってる。もうすぐ裸になりかねんど、そろそろあいつの脳みそに鎮静剤を打たねば。おい、どこいくんや!ありゃりゃ気分が乗ってしまって、歌いながら外にでてったど。おいおい頼むよな、かんべんしてくれよ!もう無茶苦茶や。

ラストの月夜さん、ごめんなさい、調子に乗って長々とやってしまって。でもちゃんと月夜さんのいい歌を聞かせてもらいました。ライブ終わってまともにお顔を見られないまま、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。今度ゆっくり呑みましょうね。アホな二人に付き合ってくださったお客様、マスター、だいごまん、よっちん一座,月夜さん、はっしゃんさん、どうもありがとう。あぁあすごい夜やった。次のバナナホールが楽しみや。

2003/05/01(木) 堺東筋肉ホール参上
「今回は堺東や、現地集合やな、2時いりやで」
「おう、わかった、2時には 行っとくわ」 

新今宮から急行で堺まで。あれ?もう着いたんかい、えらい思ってたより近いやんか。
確かここから歩いてすぐのはずや。しかし日曜日なのにえらい静かな町やな、そういう時間帯なんかな。筋肉ホールまでの道をてくてく歩いていると、どこからかギターの音が聞こてくる。
あれ?ストリートやってるやつなんかおれへんかったし、どこから聞こえてくるんやろ?だんだん音が大きくなってきた。おまけに歌声も。

「じゃぁ〜ん、かぜ〜に〜ふ〜っかれて〜、いえ〜い」 
あれ?あの声は、まさか?
「たっがみちゃ〜ん、ここや、ここ!」 
ええ?まわりは家ばっかしやし、誰もおらんがな。
「のってるか〜い、かぜ〜に〜、おう〜いえ〜い」
 
まわりを見渡し、空を見上げた。おった!!筋肉ホールのビルの屋上だ。何やってんのやろ、まったく。四方八方まる聞こえやんか。右の路地をみると、なにやら葬儀帰りの人達が、声のする方を見ながら歩いている。
「たがみちゃ〜ん、ここや、ここ!」 
誰、その人?私は他人です、知らん顔、知らん顔。

「おまえはビートルズか!、何やっとるんじゃ」
「1時間もはよう着いたからここで練習しとったんや、ああ気持ちええ」 
ええ?1時間も、これやっとったんかい。
「あのなぁ、こんなとこで叫んどったら通報されるど、ビルの屋上で気の狂った人が叫んでますって」
「何いうとんな、見てみい、堺の町が全部まる見えや。まるで俺の町や、いっえ〜い!」 
なるほどな、やっぱり高いとこ登ると血がさわぐんやろな。そういえば屋上の周りは金網で囲まれとるわ。君にぴったりや。まあしばらく好きにさしたろ、なんか思いだすんやろ。それにしてもええ天気やな。

今日はイベントで6バンドの3番目らしい、リハを終えて商店街へ。
「ちょっといこうや、ええとこ見つけとんのや」 
なんやまたどこに行くんや。
「ここ、ここ。た・ち・の・み・屋。ええとこチェックしとるやろ」 
ほんますごい嗅覚や、どっから探してくるんやろ。
「ちょっとだけ、のぞこうか、まだ時間あるし」 
悪魔のささやき。店をのぞくと、もうおっちゃんらでいっぱい。ええのう昼間から酒かっくらって、ええ町や、おばちゃんもきとるがな。何やこの料理の種類の多いさは、立ち飲みやろ?堺の町ってすごいな。
「腹減ったぁ、すんません、俺、とんかつ!」 
ほんでいきなり、とんかつかよ!

いい感じでリラックス、ちょうど本番前には酔いも醒めかかってる。わざわざ堺まで見に来てくれたお客さんの為にも頑張らんとな。ええ緊張感、ええ盛り上がり、ええ感じでライブは進む。こじんまりとした箱やけど音もストレートで気持ちいい。ついでにあのミラーボールもまわしてくれ〜。

その後めずらしく打ち上げも行かず、二人仲良く電車の中。
「おもろかったなぁ、よかったんじゃないか、今日のライブ」
「おう、あのくらいの酒の量がちょうどええんやな」 
いや、そうじゃなくって。
「なあ、ちょっと天六まで行かんか、ええとこあるんや、二人だけで打ち上げしようや」 
めずらしいこともあるもんや、とよだが誘ってくれるなんて。よし、いこか!
重い荷物をぶらさげて天六から中崎町までひたすら歩き、やっとたどり着いたとよだお勧めの店。

・・・・・がーん、
閉まっとるやないか!こんなことやろと思ったわ。もう疲れ果てて言葉も出ない。

「しゃあない、またスナック妙子でも探しに行くか、がははは」 
がははってあなた、どうすんだよ!!


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